自衛隊がレールガン装備へ!アメリカはレーザー兵器開発。その威力は?
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現在世界では、レールガンやレーザー兵器の開発に向けての研究が進んでいる。

これらの兵器は、今まではアニメやSF小説の話でしかなかったが、それがいよいよ現実のものとなってきているのである。

この兵器の開発に向けて、アメリカや中国、そして日本も実現に向けて取り組んでいる。

戦国時代の刀や槍で戦っていた戦術は、火縄銃の登場により、時代遅れになってしまった。

火薬を爆発させ、その力で弾丸を発射するという仕組みは現代も同じである。

しかし、レールガンは、火薬を使用せず、電気の力で弾丸を発射するという画期的な兵器である。

これが実現すれば、戦争の形が大きく変わると言っても過言ではない。

今回は、防衛省が開発に取り組んでいるレールガンと、その開発を中止しレーザー兵器に着手したアメリカ、そして、中国に遅れをとる自衛隊の兵器について解説していこう。

しまかぜ

レールガンとレーザー砲の実際の発射シーンも動画で見られるよ!

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 自衛隊の新兵器 防衛省がレールガン開発へ

防衛省がレールガンの開発を本格化させることが明らかとなった。

2022年度の予算は約65億で、約7年間にわたり研究開発を行う。

防衛省の実験では、レールガンの弾丸はマッハ7に近い秒速2229mを記録した。

なぜ、アメリカが開発を断念したレールガンを今さら開発するのか、その理由は近年周辺国が保有しているマッハ5を超える極超音速ミサイルの迎撃である。

北朝鮮の弾道ミサイルの実験はたびたび繰り返され、日本近海に弾着している。

また、中国やロシアも極超音速ミサイルを保有しており、現在の自衛隊の装備では迎撃が不可能となってきている。

もし、弾道ミサイルが日本の領土に向かって飛んできた場合、現在の日本の弾道ミサイル防衛は、まず海上自衛隊のイージス艦が装備している迎撃ミサイルSM-3によって行われる。

弾道ミサイルは、発射されると大気圏外の宇宙空間まで飛んでいき、その後、放物線を描いて大気圏内に再突入し、マッハ10前後の速度で攻撃目標に落下してくる。

SM-3は、大気圏外を飛翔している弾道ミサイルに対して迎撃行う。

もし迎撃できずに、大気圏に再突入してくる弾道ミサイルに対しては航空自衛隊のパトリオットミサイルPAC-3が迎撃するという二段構えの対策が取られている。

日本はイージス艦を8隻保有しており、通常2隻あれば日本全土をほぼカバーし、弾道ミサイルの攻撃に対処することができる。

最新型の「まや型」なら1隻でも非常に広いエリアを防護することが可能だ。

一方、パトリオットの配備については、六つの高射群からなっている。

1高射群は4つの高射隊から構成されており、主要装備としては射撃管制装置、 レーダー装置、 アンテナマストグループ、 電源車、それに発射機からなる。

このような体制でミサイル迎撃態勢はとられているが、日々性能が向上している弾道ミサイルを完全に防げるのは非常に困難な状況である。

そのため、日本政府は、敵のミサイル発射台を攻撃するべく敵基地攻撃能力の議論を進めている。

しかし、これでも移動式のミサイル発射台に対しては対処のしようがない。

そこで白羽の矢が立ったのが「レールガン」なのである。

レールガンのメリットとしては、射程距離が長く百キロを超える長射程を持たせることが可能な点だ。

また弾丸の初速も早く毎秒数千mという驚異的な速さである。

デメリットとしては、大量の電力が必要となるため、連射ができないことや、誘導弾でないことが懸念される。

レールガン一門につき発電所が二か所必要という話まである。

それに大型の設備が必要であり、異常にに発熱するという面も持っている。

日本は最先端の蓄電の技術を使い、これらの電力を特殊な電池に充電させて運用する試みが行われている。

高い発電能力が必要なことから、装備はイージス艦か陸上の駐屯地に配備される可能性が高い。

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アメリカのレーザー兵器がドローンを撃墜

アメリカ海軍は、世界に先駆けて2005年からレールガンの研究開発を進めてきた。

アメリカ海軍の目標としては最新鋭のズムウォルト級駆逐艦に射程約160㎞のレールガンを搭載して航空機やミサイル、陸上施設など、あらゆる目標に対して攻撃を可能な兵器にすることであった。

しかし、レールガン最大の問題である電力の確保が大きなネックとなった。

ズムウオルト級駆逐艦は、当初22隻が建造予定されていたが、大量の電力を必要とするため、それを確保する設備の費用も膨大なものとなり、実際には3隻で建造が打ち切りとなった。

そのため、砲弾の価格も高騰し1発当たり1億円近い価格となってしまい、海軍史上最高額の砲弾となってしまった。

こういった問題により、レールガン開発は、遅れる一方となり、ついに2020年度予算案においてアメリカは、レールガン開発の予算を要求せず事実上の開発中止という結論に至った。

これとは別に、アメリカ軍は「指向性エネルギー兵器」と呼ばれるレーザー兵器の研究開発を進めており、すでに2014年8月に輸送揚陸艦ボンズに配備し、各種テストが行われた。

レーザー兵器は、赤外線ビームを照射し攻撃する兵器であり、出力調整ができる点が特徴である。

高出力で目標を破壊し、低出力で目標や各種センサー類の温度を 上昇させ破壊させることが可能だ。

実際にサン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦であるポートランドが、搭載したレーザー兵器がドローンの撃墜に成功したと太平洋艦隊が発表した。

主に艦船防衛システムとして使用することを目的としており、ドローンや小型ボートに対しての攻撃に使用する予定だが、将来的には対艦ミサイルを撃破できる能力を持たせようという計画もある。

レーザー兵器のメリットとしては安価であり、砲弾のように限りがないため、無制限に使用が可能という面があるが、気象条件によりビームを目標に照射する際の視界が制限されるというデメリットもある。

ズムウォルト級駆逐艦の1発1億円と比較して、アメリカ海軍はレーザー砲が1発あたり100円という低コストで発射できるというデータも公開している。

将来的にはアーレイバーク級イージス駆逐艦に搭載することが予定されている。

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中国に遅れをとる自衛隊の装備

中国においてもレールガンの研究開発が進められており、すでに兵士が携行可能な小銃タイプの レールガンのプロトタイプ版による射撃の模様が公開されている。

現在は、近距離からの射撃で数枚の金属板を貫く程度の威力しかないが、いずれは戦車や艦艇に搭載できる強力な兵器として開発することを予定している。

それ以外にも中国は、ミサイル兵器に力を注いでおり 、その中でも注目を集めているのが対艦弾道ミサイルだ。

本来弾道ミサイルというのは、敵の主要都市に対して攻撃するときに使う兵器である。

そのため巡航ミサイルのように目標に対してピンポイントで攻撃する能力は求められていない。

しかし、対艦弾道ミサイルは敵の艦隊に向けて攻撃を行うミサイルである。

世界最強を誇るアメリカ空母打撃群ですら、対艦弾道ミサイルの波状攻撃を喰らえばすべてを迎撃するのは困難であろう。

高速で移動する空母打撃群に対して弾道ミサイルを命中させることなど本当にできるのか?

という疑問の声もあがっているが、いずれにしても脅威となる存在であることに 変わりはない。

実際に中国は砂漠に空母らしき形をした標的を設置し、線路上を走らせて対艦弾道ミサイルの実験を行っている。

軍事衛星においても中国は多数の衛星を打ち上げており、地球上の80%を約30分更新で監視できる体制がとられている。

つまり、自衛隊の艦艇は母港を出港した時点から常に追尾されているのだ。

日本も情報収集衛星という名で衛星を打ち上げているが、数は圧倒的に少ないのが現状だ。

空母については、中国は早くも三隻目を建造しようとしている。

しかも3隻目の空母は、電磁カタパルトを装備した艦になるという噂である。

カタパルトを装備しているとは、どういう意味を持つのか?

これは燃料やミサイルを満載した航空機を発艦させることが可能であり、さらには艦隊防空に必要不可欠となる早期警戒機の搭載が可能になるということである。

本来、空母は艦載機を発進させる際には、高速で航行したり、スキージャンプ甲板のように甲板に角度をつけて揚力を持たせるようにしている。

カタパルトを装備していれば、その必要はなくなる。

いよいよ中国は本当の意味でアメリカに対抗できる空母を開発しようとしている言えるだろう。

レールガンは抑止力になるのか

現代における弾道ミサイルと防衛システムは、矛と盾の関係にあるといえる。

現状の弾道ミサイルは、長射程で高速化してきている。

しかも、最近においては軌道を変えて飛来してくるミサイルまであり、弾着地点が計算できないため、もはや従来の方法では、迎撃することが非常に困難になってきている。

そのためにも、新たな盾を作る必要があるのである。

日本周辺において、戦争が始まった場合、まずはミサイルによる攻撃が見積もられる。

この段階で大きなダメージを被ってしまえば、その後の戦いは非常に厳しいものとなる。

逆にこの攻撃に対して充分な迎撃体制が整っていれば、攻撃側は戦いを躊躇して侵略を諦めるかもしれない。

周辺に核を保有する国が3国もある日本において、レールガン保有は何らかの抑止を与える可能性はある。

そのためにも抑止力となるべき力を周辺国に誇示する必要がある。

「戦い」は戦争をする前から、もうすでに始まっているのである。

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