防衛省が「レールガン」開発へ!5インチ砲の10倍の威力で迎撃可能

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

今年に入り、いきなりの北朝鮮によるミサイルの発射が発生した。

現在、我が国における弾道ミサイルの対処は海上自衛隊のイージス艦による洋上からのSM-3迎撃と、航空自衛隊の地対空迎撃ミサイルPAC-3の2つの手段しかない。

仮に日本に向かって発射され、この2つのミサイル防衛システムをくぐりぬけた場合、甚大な被害を被ることとなる。

海上自衛隊においては、弾道ミサイルと対空ミサイル、さらに対艦攻撃も可能な次世代ミサイルのSM-6を新型イージス艦にいずれ配備する予定だ。

航空自衛隊も従来のPAC-3から高度、距離が2倍のPAC-3MSEに換装している。

しかし、中国の配備するDFシリーズのような高速弾度ミサイルを複数発射された場合、現在の自衛隊の装備では全てを迎撃することは不可能である。

そのため、次期迎撃用兵器として「レールガン」に白羽の矢が立ったのである。

今年度の防衛予算の概算要求にしっかりとレールガンの予算が計上されているのは確かである。

今回は、次期迎撃用兵器の「レールガン」とは一体どのような仕組みで発射されるのか?また、ミサイルや大砲との違いや特徴について解説していこう。

スポンサードリンク

レールガンの仕組みと特徴

レールガンとは、昔はSFアニメに出てくる「想像上の兵器」であった。

レールガンの実験は1960年にオーストラリアで初めてが行われており、すでに60年以上が経過している。

大出力の電気を使用し、火薬ではなく電気の力で弾を撃ち出すシステムである。

電気には磁界があり、この磁界を利用するのが大きな特徴である。

簡単に言えば、2本の鉄のレールに大出力の電力を発生することで磁界をつくり、その間で弾を加速させて発射する。

例えるなら、磁場の力で走るリニアモーターカーの理論と似ており、リニアモーターカーが打ち出す弾になったと考えるとわかりやすいだろう。

ちなみに、拳銃の初速は秒速230~680mで、戦車の大砲の速度はタングステン徹甲弾で秒速1,790mである。

約5mのレールから撃ち出される弾の速度はマッハ5~7で秒速1700m~2400mという速さである。

21世紀の現在においては最大速度が、なんと秒速8000mのレールガンが開発されており、発射速度は火薬の比ではない。

またレールガンのメリットは撃ち出された弾の速度だけでなく、火薬の弾よりも長射程かつ安価というのがメリットだ。

米軍が開発を進めているレールガンは時速約7200㎞で射程は200㎞、1分間に10発を発射できる能力がある。

しかし、デメリットは大容量の電力の確保である。

アメリカ海軍の駆逐艦ズムウォルトのレールガン試験では、マッハ5で飛び、約370㎞離れたターゲットを撃破している。

しかしながら、米軍は現在レールガンの開発をとりやめ、レーザー兵器の研究に力をいれている。

海上自衛隊の主砲である5インチ砲の射程が約37キロメートルとされているので、レールガンは5インチ砲の10倍の射程をもつ事になる。

この電力は艦船に搭載されたガスタービンエンジンから得た電力で、約80MWの電力が必要となる。

この電力は一般家庭の約20000世帯分に相当することから、いかにレールガンが大容量の電力を使用するかわかる。

ただし、レールガンの弱点である「連射性が低い」という点は今後の課題となるだろう。

スポンサードリンク

防衛省がレールガン開発へ

防衛省がレールガンの開発に至った経緯は、度重なる北朝鮮の弾道ミサイル発射、中国の空母キラーとも呼ばれるDF21、ロシアも高速弾道ミサイルの開発に力を入れているため、これらの脅威を危惧したからである。

2022年度の防衛予算には、約68億円の研究開発費が概算要求で計上されている。

レールガンの開発を行うのは、防衛装備庁である。

電磁加速システムとして研究され、すでにマスコミにも公開されている。

防衛省によるレールガンの開発は2016年度より始まっており、その当時の研究開発費は約10億円であったが、今の日本の弾道ミサイル防衛システムでは限界に来ているため、予算の倍増に踏み切ったのである。

また、ロシアが2019年末、地球上でもっとも速い、極超音速ミサイル「アバンガルド」を実戦配備したのは、自衛隊には脅威であった。

イージス艦に搭載される弾道ミサイル迎撃用のSM-3の速度はマッハ10を超え、迎撃高度は最大500㎞ほどになる。

現在の性能では、マッハ20で迫り来る敵の超音速兵器を破壊するには無理がある。

防衛省、防衛装備庁が研究するレールガンは長射程で約マッハ7で弾丸を打ち出し、しかも連射を可能とするものである。

現在の開発通りに行けば、2028年には制式なレールガンが日本で誕生する事になる。

アメリカは開発費の問題からレールガンの開発から手を引いているが、日本は独自でこの技術を確立しようとしている。

問題は電力の確保をどうするかである。

スポンサードリンク

海外のレールガン装備状況

各国のレールガンの配備、開発状況であるが、先がけて配備されたのは、アメリカ海軍のズムウォルト級ミサイル駆逐艦である。

高いステルス形状で独特のフォルムで排水量は15000トン、航空機のボーイング777と同型のガスタービンエンジン2基で最大速力は30ノットである。

このガスタービンを使用して、大電力を発生させるために艦の速力を落としていた。

またレールガンの連射も、毎分6発程度と従来の主砲より遅い事などが理由で正式採用されなかった。

当初は30隻配備予定であったズムウォルト級は、結果、3隻でアメリカ海軍への配備は終了したのである。

現在、アメリカ海軍はレールガンにかわりレーザー兵器に力を入れている。

一方、中国のレールガンは2011年頃より開発が始まり、2017年には艦船に搭載して発射実験を行っている。

アメリカの情報機関によると2023年までには実戦配備予定とされている。

また中国のレールガンは開発中の強襲揚陸艦に装備されるという。

またレールガンを歩兵の小銃の代わりに配備する研究も中国は行っている。

これは弾薬が火薬より安く威力も強力であるという理由からだ。

中国にレールガンが配備されたら日本だけでなくアジアの脅威になるだろう。

また、近年は台湾を一つの中国として狙い、統一を目指して侵略の野心を持つ中国人民解放軍にとっては、台湾を脅す兵器となるだろう。

その破壊力とインパクトは存在だけで、台湾としては国家存亡の脅威となり得る兵器である。

まさにレールガンの登場は東南アジア諸国のミリタリーバランス、戦略を一変させるゲームチェーンジャーといえる。

次世代兵器の開発

超音速兵器の登場により、今までの戦い方や兵器のあり方が見直されている。

特に日本は、北朝鮮、中国、ロシア、この3国と常に対峙している。

レールガンが実戦配備されれば防御だけでなく、その長射程を利用して遠距離からの対地射撃など敵基地攻撃にも有効である。

ただし、誘導ミサイルとは違い、直線でしか飛翔しないという弱点をどうするかという課題もある。

ミサイルとの合わせ技で攻撃や防御を行う可能性もある。

各国がこぞって超音速弾道ミサイルを配備する中で1日の猶予もない。

超音速弾道ミサイルの脅威に対抗するための防衛装備予算はもっと潤沢でも良いのではないだろうか?

そして中国よりも早く研究開発を行い、そして自衛隊への実戦配備が急がれる。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!