ロシア海軍VS海上自衛隊 戦力差を比較!対潜水艦戦がカギを握る
Amazonのオーディオブック 
12万タイトルの本を好きなだけお楽しみいただけます。

・本の1冊分の月額で聴き放題
・料金をメリットが上回る
・いつでも読書できる
・読書量が格段に増え、積読が解消される
・長時間の読書も目が疲れない
・聴くたびに学びを感じる

公式ページはこちらをクリック

世界一の広い国土を持つロシア。

海岸線の長さは20,331海里にも達し、北は北極海、東は太平洋に面しており、カスピ海、バルト海、黒海にも接している。

現在ロシア海軍は、この広大な海域な5つの海域に、北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊、カスピ小艦隊をそれぞれ配備している。

1991年にソ連が崩壊してから、ロシアの軍事予算は大幅に削減され、それによりロシア海軍の艦艇の稼働率は著しく低下した。

ソ連崩壊後に建造された艦艇は、2007年になるまで、ステレグシュチイ級フリゲート艦1隻のみという状況であった。

しかし、その後、2000年に政権をとったプーチン大統領は、海軍力の再建に着手し、ロシアの経済が好転したこともあり国防予算は増加し、2000年以降は、ロシア海軍の再建に、目処がつくようになった。

今またロシアは、かつてのソ連海軍を復活させようと戦力を増強してきている。

しまかぜ

ロシア海軍と海上自衛隊の戦力と最新艦艇を動画でも比較するよ!

スポンサードリンク

ロシア海軍と海上自衛隊の勝負

ロシア海軍と海上自衛隊の戦力を比較してみると、水上艦艇においては海上自衛隊がロシア海軍を大きく上回っていると言えるが潜水艦については、ロシア海軍は海上自衛隊の3倍以上の潜水艦を保有している。

このことから最終的には、ロシア潜水艦隊と海上自衛隊の水上艦艇及び対潜哨戒機との戦いが勝負の行方を決めるものと思われる。

ロシア潜水艦に対する海上自衛隊の作戦としては、以前より宗谷海峡と対馬海峡の二つの海峡に対する警戒を強めることによりロシアの潜水艦を日本海に封じ込める方法が取られている。

これによりロシア潜水艦は太平洋に出ることができなくなるのである。

また、それ以外にもSOSUS(ソーサス)と呼ばれる集音マイクを備えた海底ケーブルを設置し、それを幾重にも張り巡らして、通過する潜水艦の音を拾うことにより侵入を探知するという方法も取られている。

島国である日本は、石油をはじめとするあらゆる資源を外国から船で輸入している。

もし敵国の潜水艦に、その船の海上交通路となるシーレーンを攻撃され、多くの船を沈められてしまえば日本の経済はストップしてしまう。

太平洋戦争において日本が敗戦したのも、B29による本土空襲だけではなく、南方方面より石油を運んでくる船を米潜水艦に多数撃沈されたことが大きな要因の一つだったと言える。

今後とも日本はシーレーンを確保するため、日々対潜水艦能力の向上を図っていく必要がある。

では、具体的にロシア海軍と海上自衛隊の戦力を比較していこう。

スポンサードリンク

ロシア海軍の海上戦力

現在のロシア海軍はこのようになっている。

ロシア海軍の戦力

人員総数×148,000人
航空母艦×1
巡洋艦×4
駆逐艦×12
フリゲート艦×16
潜水艦×69

ロシア海軍の中核をなすのは空母よりも潜水艦であり、タイプの異なる4種類の潜水艦を保有している。

まず、戦略型原子力潜水艦であるが、これは弾道ミサイルを搭載する原子力潜水艦であり、ロシアの核戦力の要となる存在で、現在13隻を保有している。

注目すべき存在は、ボレイ型原子力潜水艦である。

全長170m、排水量14,720tという大型の船体に533mm魚雷発射管6門とSLBM潜水艦発射弾道ミサイル16基を装備しており、今までの原子力潜水艦の2倍から3倍の能力を持っていると言われている。

ロシアは、このボレイ型潜水艦を3隻保有しており、5隻が建造中で最終的には14隻を保有する予定である。

そして、巡航ミサイル搭載型原子力潜水艦は8隻を保有している。

現在、自衛隊が敵基地攻撃能力保有の一環として検討されているのが、この巡航ミサイル搭載型の潜水艦である。

れ以外に攻撃型原子力潜水艦を19隻保有している。

この潜水艦は、主に敵の水上艦艇や潜水艦を攻撃する役目を持っている。

その他には、通常動力型潜水艦を21隻保有している。

その中でキロ級潜水艦は、性能が良く静音性に優れているため中国やベトナムにも輸出されている。

水上艦艇については、ロシア海軍唯一の航空母艦であるアドミラルクズネツォフを保有しており、巡洋艦についてはキーロフ級を2隻、スラヴァ級を2隻保有している。

なおスラヴァ級のうちの1隻であるモスクワは、ウクライナ戦争で対艦ミサイル「ネプチューン」2発が命中し、撃沈されている。

駆逐艦については、ウダロイ級駆逐艦が9隻、ソヴレメンヌイ級駆逐艦3隻を保有している。

巡洋艦や駆逐艦については、いずれも就航が1980年代の老朽艦であるというのが特徴である。

ロシア海軍は古い型が多く、最新のシステムなどが搭載されていないのが特徴である。

一方、海上自衛隊は最新のイージスシステムを搭載した艦艇が建造されており、アメリカと日本にしかない能力を有している。

スポンサードリンク

海上自衛隊の戦力

海上自衛隊の戦力は、このようになっている。

海上自衛隊の戦力

人員総数×45,000人
護衛艦×47
通常動力型潜水艦×21
機雷戦艦艇×22
補助艦艇等×47

固定翼哨戒機×74(P-1、P-3C)
電子戦データ収集機×35
画像データ収集機×5
哨戒ヘリコプター×83

人員はロシアよりも少ないものの、艦艇の数は多く、内訳としては、ヘリコプター搭載型護衛艦を4隻保有しており、対潜哨戒ヘリコプターを搭載し、主に対潜水艦任務に就いている。

そのうちの2隻である「いずも」と「かが」は空母としても使用できるよう改修工事が現在行われている。

イージス艦は、こんごう型4隻、あたご型2隻、まや型2隻の合計8隻を保有しており、弾道ミサイル迎撃および艦隊防空の役目を担っている。

また、高い防空能力を持った新鋭艦あきつぎ型は4隻、それと同型で対潜水艦能力を向上させた、あさひ型が2隻、それに、汎用護衛艦として、たかなみ型を5隻、むらさめ型を9隻、あさぎり型を8隻保有している。

それ以外には沿岸防衛用として、あぶくま型を8隻保有している。

また、多機能護衛艦として現在建造が進められている、もがみ型は、機雷戦や揚陸作戦など多様な任務に対応可能な護衛艦であり、今後22隻が建造される予定である。

航空機については、固定翼哨戒機74機のうち、P-3Cは順次退役し、P-1に置き換わっていく予定である。

それ以外にEP-3電子戦データ収集機、OP-3画像データ収集機、哨戒ヘリコプター83機、MCH-101掃海・輸送ヘリコプターを保有している。

潜水艦については、おやしお型が9隻、そうりゅう型が12隻、そして最新鋭の、たいげい型を1隻保有しており現在22隻体制を維持している。

海上自衛隊の特徴としては高い対潜水艦対処能力を持っていることであり、作戦行動中の敵潜水艦を探知し攻撃する能力を持っているのは、世界でもアメリカと日本のみと言われている。

では、日本とロシアの最新の装備を比較してみよう。

日露の最新艦艇と装備

ロシアの新鋭多目的フリーゲート艦がグレミャーシュチイである。

基準排水量は2500トンで、全長は106m、最大速力は27ノットである。

兵装はA-190  100mm単装砲一門、そして垂直ミサイル発射システムのVLSを艦首に8基、艦尾に4基装備しており、そこから、各種ミサイルを発射することが可能である。

クラブ巡航ミサイルは、潜水艦、水上艦艇、陸上などからのあらゆるプラットフォームからの発射ができるミサイルで、対地攻撃型は射程が約2000kmから2500kmあり、米軍のトマホークと同等の性能を持っている。

オー二クス超音速対艦ミサイルは、新世代の対艦ミサイルで、電波吸収材が使用されており、従来のミサイルよりレーダーに探知されにくくなっている。

射程は約300キロで、通常は3発を1組として運用し、その中の1発がレーダーを作動させ、他のミサイルに指示を出す仕組みになっている。

一方、海上自衛隊のイージス艦はぐろは、海上自衛隊としては8隻目の最新鋭イージス艦である。

基準排水量8200t、全長170m、最大速力は約30ノットである。

兵装は127ミリ砲を1門を装備しており、対艦ミサイルは17式艦対艦誘導弾を8発搭載している。

射程は約400キロで、ミサイルの中間誘導にGPSを用いているのが特徴である。

これにより座標を入力すれば地上目標への精密攻撃も可能となり、発射後でも目標に関する情報を更新することが可能である。

はぐろは、MK.41垂直発射システムを備えており、弾道弾迎撃ミサイルSM-3ブロック2Aミサイルを発射できる。

迎撃高度は、SM-3の2倍の約1000kmとなっている。

対空ミサイルは新しくSM-6ミサイルが配備される予定であり、射程は300kmで対空、対艦、弾道弾迎撃が可能となっている。

また「あたご」は、レーダーでは探知できない水平線の先にある敵機や超低空ミサイルなどの目標についても、上空から航空機が探知したデータを受信することで、攻撃できるCECと呼ばれる共同交戦能力を備えており、海上自衛隊では現在「まや」と「はぐろ」の2隻だけがこの能力を有している。

次の動画では、最新イージス艦はぐろのスペックと任務について、より詳しく解説しよう。

Amazonのオーディオブック 
12万タイトルの本を好きなだけお楽しみいただけます。

・本の1冊分の月額で聴き放題
・料金をメリットが上回る
・いつでも読書できる
・読書量が格段に増え、積読が解消される
・長時間の読書も目が疲れない
・聴くたびに学びを感じる

公式ページはこちらをクリック