F15墜落!アグレッサーのパイロットですら対応できないトラブルとは?

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

2022年1月31日、小松基地から発進したF-15戦闘機が石川県沖で墜落した。

10秒ほど火柱が出て海面がら煙が上がったのを、付近の住民と管制官が目的している。

「空中分解、バードストライク、機体の老朽化、整備不良」など様々な憶測が飛び交っている。

幸い市街地に墜落しなかったため一般市民に死傷者は出なかったが、優秀なパイロット2名は現在も行方不明となっている。

そして、その捜索のために出動したヘリコプターによって、機体の一部を発見することができたが、なぜ離陸後すぐに墜落したのだろうか?

今回は、墜落した小松基地所属のF-15戦闘機が所属していたエリート集団の「アグレッサー部隊」とは、どのような部隊であるのか。

またアグレッサーのパイロットの選出はどのように行われ、その厳しい訓練内容について解説していこう。

しまかぜ

アグレッサー部隊の迫力の動画もあるので、最後まで見てね!

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 仮想敵機アグレッサー部隊とは?

アグレッサー部隊とは一言でいえば訓練における敵役である。

日本各地の戦闘機部隊を巡回し、訓練・指導することを目的とした部隊である。

アグレッサーを和訳すると「侵略(国)側」と言うように訓練を行う際は訓練を行う戦闘機に対し、仮想敵国として攻撃を仕掛ける。

世界各国の軍隊にこのようなアグレッサー部隊があり、航空自衛隊では飛行教導群という名称で組織されている。

海上自衛隊においても、青国(日本)、赤国(敵国)というように艦隊を2つに分け、訓練海域においてシミュレーションで攻撃訓練を行う。

陸上自衛隊においても、評価支援隊とよばれる部隊が敵役となり、装備車両や迷彩服は一般部隊とは異なる迷彩パターンとなっている。

この自衛隊のアグレッサー部隊、飛行教導群について、部隊の編制や人数などに触れていこう。

アグレッサー部隊の編制

・飛行班
・要撃管制班
・総括班

まず、部隊の編成はアグレッサーの戦闘機を操縦する飛行班、地上からアシストを行う要撃管制班、そして組織を担う総括班がある。

これらの班を総称して教導隊という。

また、組織の管理などを担当する群本部と整備を行う整備隊が存在する。

これらの組織が合わさって教導群と呼ばれるが、整備隊に関しては教導隊の専属ではなく、整備補給群が担当し、他の部隊の整備も行う。

人数は厳密な人員が不明であるが、F-15戦闘機10機とT-4中等練習機の編成を考えると、パイロットだけで十数人、後部座席に乗機するパイロットを含めるとそれ以上の人数になる。

加えて先ほどの組織管理などを行う人数を加えると数十名はくだらないだろう。

このように教導群といっても、それなりの規模を持った組織であることがうかがえる。

ちなみに今回墜落した機に乗っていたのは、田中公司1等空佐(52)で教導群の主要幹部で、ブルーインパルスの隊長も務めた経歴がある。

1佐とは、海上自衛隊でいえば、イージス艦や「いずも型」の艦長と同じ階級である。

アグレッサー部隊のトップであり、航空自衛隊にとって大きな戦力であったことは確かだ。

もう一人は若きエリートパイロット植田竜生1等空尉(33)だ。

30代前半でアグレッサー部隊のパイロットであることから相当な技術力とセンスがあったと思われる。

F15は双発エンジンでパワーもあることから、1分間で高度1万メートルに達する能力がある。

空自の元パイロットは「一般的な上昇ペースなら、離陸1分後は3000~4000mにいるはず」と話す。

今回、離陸後に何らかの異常で高度が上がらなかった可能性も十分考えられる。

エリート中のエリートであるアグレッサーのパイロットですら対応できなかった事故原因とは一体どのようなトラブルだったのだろうか?

そのような優秀なアグレッサーのパイロットたちは各部隊からどのように選出されるのだろうか?

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アグレッサーのパイロットに選ばれるには?

アグレッサー部隊は、敵役を務める部隊だからこそ最強のパイロットが集まる精鋭部隊といわれている。

そのため、パイロットの選出も存在するが、その選出方法は教導隊の隊員が認めたものということだ。

明確なテストや希望者から選出されるのではなく、各基地のパイロットの中から抜擢される形で選出される。

そのため、いつ誰が選ばれるか分かないものとなっている。

ただ、言えることとして最低限、操縦技量が優れていることが前提であり、それに加えて突出した能力や強靭な精神力や冷静さをあわせ持っているパイロットが選ばれる。

単に操縦が上手いだけでなく、他の教導隊員とコンビネーションを行ったり、高い技能をもって訓練先のパイロットを鍛えることができる能力も求められる。

つまり、一流のプレイヤーとしてのセンス以外にも一流のコーチになりうる存在がアグレッサー部隊に選ばれる条件といえるだろう。

ただ、これはパイロットの話であり、それ以外の管理部門に対してはこのような方法で抜擢されるとは限らない。

しかし、武器(バトラー)使用などについて、アグレッサーに指示を行う地上要員の要撃管制班に関しては警戒群の要撃管制官の教導にも携わるレベルの人材が抜擢されている。

こちらも各基地の優秀な要撃管制官が同様に選出され、アグレッサー部隊が所属している部隊に配属されるのだ。

ちなみにアグレッサー部隊の要撃管制官は小松基地ではなく、埼玉県の入間基地の配属となり、そこからアグレッサー部隊へ指示を行っている。

敵役にまわるアグレッサー部隊は実際どのような訓練を行っているのだろうか?

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アグレッサー部隊の訓練内容とは?

アグレッサー部隊の塗装は迷彩などの派手なカラーリングが多いことにお気づきだと思う。

これは、あえて視認性を良くすることで訓練中に敵機とすぐに識別できるように、また「機体が見えなかった」という言い訳ができないように特別塗装が施されている。

アグレッサー部隊の訓練内容は操縦技術、戦術構成、コーチング能力の3つの面からの向上が求められる。

まず操縦技術はアグレッサー部隊の基本となるもので、高い技術はもちろんのこと、航空自衛隊内でもトップクラスの操縦能力を目指して、さらなる高みを目指す訓練が行われている。

次に戦術の構成だ。

これは戦闘機同士の空中戦になったときに習得するテクニックであり、他のアグレッサー部隊パイロットと協力して、奇抜な攻撃を加えたり、時にマニュアル通りの操縦を非常に正確に行って格闘戦の組み立てたりといったことが行われる。

つまりその時の戦況に応じて、自由自在に様々な格闘戦を組み立てられるような訓練を行う。

これは、単に操縦して訓練するだけでなく、座学などで模型を使って学ぶものも含まれる。

最後がコーチング能力だ。

アグレッサー部隊はあくまで精鋭部隊ではあるものの、コーチとして他の部隊の訓練を行うことが目的になっている。

そのため、コーチとして指導できるだけの知識や指導能力といったものが重要だ。

単に操縦技術がうまいだけではアグレッサー部隊は務まらず、「なぜこのような判断を行ったか」「どのようにして操縦したか」といったことを理論整然と説明できる能力が求められる。

これまで基地の部隊に所属していたパイロットにとって、このコーチングや理論の構築は、本格的な訓練を受けていないこともあり、非常に壁を感じる分野とされている。

このように操縦という技術的なものと戦術の組み立てといった知識的なものの両面を研鑽する必要があるのがアグレッサー部隊なのだ。

ベテランパイロットでも対応できないトラブル

パイロットの中でも群をぬく技術をもっているアグレッサーパイロットですら対処できなかった事故。

機体の異常を知らせるエマージェンシーも受信しておらず、緊急脱出すら間に合わない何か突発的に起こったのだろうか?

なぜ墜落してしまったのか?

整備不良、機体の老朽化、空中分解、バードストライク。

原因が分からない今、隊員の捜索を一番に考え、機体本体やブラックボックスの回収を行い、その真実について調査する必要がある。

海上自衛隊は潜水艦救難艦を出港させ、無人潜水艇やソーナーで海底の捜索を行い、機体の捜索を行っている。

最優先として今回行方不明となっている優秀な2名の教導隊パイロットの無事を祈りたい。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!