航空自衛隊に【宇宙作戦隊】が発足!宇宙領域、サイバー空間に広がる戦場

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

20世紀のアナログ戦争から、21世紀の現代戦争はAIやIT技術の進歩により、ドローンやロボットなどの登場によって、アーノルドシュワルツェネッガーが主演したアメリカ映画「ターミネーター」のように、機械化された戦争が、フィクションになるかもしれない。

近未来の戦争はリアルもバーチャルも越えて、人間の能力を超えたハイブリッド戦争が、地上のみならず宇宙空間に展開する。

我が国は、IT革命に乗り遅れ、技術立国とは言えない状況に追い込まれ、日本海などの領海、南シナ海のみならず、日本領土の空域などが中国、北朝鮮、ロシアなどからの軍事的脅威にさらされ、危機的状況にあると言える。

近未来に備える為にも宇宙作戦に今、備える時期である。

今回は航空自衛隊に設立された「宇宙作戦隊」とはどのような部隊なのか?その任務やこれからの戦闘はどのようになっていくのかについて解説していこう。

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宇宙作戦隊の任務とは?

宇宙作戦隊

2021年11月16日、ロシアが宇宙空間で、ミサイルで人工衛星を破壊する実験に成功したとの報道があり、アメリカ、中国、インドなどに続き、いよいよ宇宙戦争時代の幕あけの予感がする。

安全保障だけでなく、社会インフラ上も衛星機能が重要になってきた現代において、防衛省は2018年の防衛計画の大綱で、安全保障上の領域で宇宙を初めて取り上げた。

政府が発足を急いだのはアメリカとの協力関係強化の必要性が高まったことも大きい。

2020年、5月に航空自衛隊の「第一宇宙作戦隊」が発足し、アメリカの宇宙軍と連携し、人工衛星の脅威となるスペースデブリの除去などの監視業務を行う。

スペースデブリとは「宇宙のごみ」という意味で、役目を終えた人工衛星やロケット、破壊されたり衝突したりした破片などが地球の周りを無数に漂っているものだ。

「第一宇宙作戦隊」は航空自衛隊の府中基地を拠点にして設置された。

当初の隊員は20名であり、 防衛省は2023年度までに山口県に、宇宙デブリや不審な動きをする他国の衛星を捕捉するレーダーを備える。

2026年度までに光学望遠鏡を搭載した宇宙状況監視衛星(SSA)を打ち上げる予定だ。

そして、2021年、11月14日、防衛省は山口県防府北基地に第二宇宙戦隊を編成する予定と発表した。

今後、米軍やJAXAとの調整やシステム整備を進める。

各国の軍事用衛星はアメリカ125基、中国103基、ロシア96基、インド12基と、日本の11基を越え、特に中国の伸びが顕著で、北朝鮮のミサイル発射の事前探知情報などのハイレベルの軍事情報の把握の必要性も高まっていることが背景にある。

中国の軍事衛星の数は年々増えており、地球上のほとんどのエリアを30分更新で撮影できる能力をもっており、数年後には10分更新まで短縮されるといわれている。

つまり、部隊がどのエリアに移動しても宇宙から筒抜け状態になるということだ。

JAXAが宇宙デブリの回収衛星を打ち上げて世界から注目されたが、防衛省はJAXAと連携し、将来的には宇宙空間の監視や警戒、人工衛星の修理、補給を行う宇宙巡回船の構想も発表している。

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宇宙領域まで広がる戦闘

これからの戦争は、今までの戦闘機や戦車、艦艇、空母などの既存の軍備が、ただの「張りぼて」になりかねないような高度の戦略戦になる。

いわゆる「ハイブリッド戦争」であり、軍事と非軍事の境界線があいまいな戦争である。

例えば国籍不明部隊が、相手国の国民の情報をハッキングして、成りすまして侵入したり、宇宙空間等からのサイバー攻撃や電磁波攻撃で、GPS,通信や、社会インフラを混乱させる。

また、インターネット、SNSなどを用いて偽情報、フェイクニュースを流して国民を洗脳、煽動させて社会不安を増長させる影響を及ぼし、兵器という目に見える脅威だけでなく、心理戦による、目に見えない恐怖を相手国民に及ぼす。

具体的にはロシアのゲラシモフが2013年に発表した「予測における科学の価値」という論文にゲラシモフドクトリンが示され、ロシアの軍事ドクトリンとされ、ウクライナ戦争、クリミア半島の占領やシリア内戦にて実践されたと言われる。

これらは、狭い地域での局地戦だが、更に発展すれば、仮想現実とも思える目に見えないサイバー、宇宙空間で、すでに勝負がついてしまう戦争になる。

すでに、国内の大手軍需産業会社から防衛情報がハッキングされたり、工場の生産設備が停止した事例がある。

過去には、中国のハッキングによりF-35ステルス戦闘機の設計データが盗まれたという事件も発生している。

他にも、海外では大規模停電が起きて、社会が混乱したり、鉄鋼プラントが破壊されたり、ガスパイプラインの機能不全、イランの原子力実験施設でのハッキングなどが発生している。

また、局地戦においてもAI搭載のドローンやロボット兵器の投入が行われ、 そうした兵器の操縦や配置などの戦術面は、軍事衛星からの通信、GPSなどの情報に依存している。

もはやサイバー戦争は地上のみならず、宇宙にまで拡大されている。

そして、宇宙ではキラー衛星による軍事衛星の破壊や、地上からのミサイルでの軍事衛星の破壊など、広範囲に戦闘が拡大すると予想される。

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 各国の軍事衛星の性能や数、用途など

軍事衛星を運用する国は11ケ国で、その数はアメリカ、ロシア、中国が圧倒している。

また、11ケ国以外でも韓国、台湾、ブラジル、トルコも軍事衛星に準じる衛星を保有する。

軍事、安全保障を目的とする軍事衛星を保有する国はこのようになっている。

軍事衛星保有国

アメリカが104基、ロシア58基
中国40基、フランス7基
ドイツ7基、イタリア6基
イギリス6基、日本4基
イスラエル4基、インド1基
オーストラリア1基

さらに軍事通信衛星や軍事気象衛星、画像偵察衛星を合わせると、その数はさらに多くなる。

これらは戦術的にはスクリーニング機能のようなもので極初歩的対応である。

ところが、より進化した衛星である電子偵察・信号諜報衛星はアメリカ20基、ロシア2基、中国11基であり、宇宙配備・宇宙監視衛星はアメリカ1基で、早期警戒衛星はアメリカ5基、ロシア4基となっている。

また、衛星を他国の衛星を妨害したり破壊したりするキラー衛星の開発も進化している。

アメリカは2019年に宇宙軍1万6千人が発足し、中国も地上から自国の人工衛星の破壊実験を14回行い、大型運搬ロケットも開発中である。

ロシアも戦闘機のMIG-31から発射する対衛星ミサイル、ソーコル・エシェロンと呼ばれる航空機搭型のレーザー兵器システムの開発を行っている。

宇宙作戦隊とこれらの戦争

サイバーを含めた宇宙戦争は、敵の攻撃を受けてから反撃しても手遅れになる可能性が高いので、敵の不審な動向を事前に探知して、抑止することが重要である。

その為にはコンピューターシステム、通信ネットワーク、ソフトウエア、プログラム、AIなどの最新の設備が必要だ。その上で、宇宙では偵察能力、破壊能力を持った衛星が必要だ。

その点で、日本はまだ、初期段階であり、JAXAや民間会社などのGPS衛星や気象衛星の実積があるが、防衛という観点では、脆弱と言わざるを得ない。

日本の気象衛星、通信衛星が敵国からの攻撃で破壊されたら、気象予測は不全状態になり、通信インフラは混乱し、国内外の政治、経済にも悪影響を及ぼすリスクがあり、官民一体となった防衛体制の構築が急務である。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!