最新護衛艦 まや型2番艦「はぐろ」が就役!イージス艦8隻体制完成!
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海上自衛隊の最新鋭イージス艦「はぐろ」が2021年3月19日に就役した。

はぐろは「まや型」護衛艦の2番艦であり、2013年に閣議決定されたイージス艦8隻体制が整うこととなった。

「はぐろ」は長崎県佐世保市に配備され、これで佐世保のイージス艦は「こんごう」「ちょうかい」「あしがら」「はぐろ」の4隻がそろうこととなる。

建造費はやく1700億円で、従来のこんごう型やあたご型イージスよりも高い防空能力を持っており、海自の艦隊防空の中核と弾道ミサイルの脅威を排除する任務を担うことになる。

今回は、最新鋭イージス「はぐろ」のスペックと従来の護衛艦との違い、8隻体制となった利点について解説していこう。

しまかぜ

はぐろの性能やイージス艦の解説が動画でも見られるので最後まで見てね!

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イージス艦「はぐろ」が就役

ミサイル護衛艦「はぐろ」は、海上自衛隊の最新イージス艦でDDGという艦種になる。

DDGとはミサイルガイデットのことである。

はぐろは、海上自衛隊のイージス艦の8番艦として就役し艦番号180となる。

先に就役した「まや」型護衛艦の2番艦であり、名前のはぐろは山形県にある出羽三山(でわさんざん)、信仰の対象である羽黒山に由来する。

旧大日本帝国海軍では、重巡洋艦妙高型の4番艦として活躍し、はぐろはその名称を継ぐ事になる。

建造費は1720億と従来のイージス艦より200億円ほど高い建造費でスペックはこのようになる。

「はぐろ」のスペック

・全長 170m  幅21.m  深さ12m
・満載排水量:10250トン
・機関 COGLAG方式
・主機 LM2500IECガスタービンエンジン×2基
・出力 69000PS
・速力 約30ノット
・兵装:62口径5インチ単装砲 × 1門
高性能20mm機関砲(CIWS)× 2基
90式/17式SSM 4連装発射筒 × 2基
Mk.41 VLS(64+32セル)
68式3連装短魚雷発射管 × 2基
搭載機ヘリコプター×1機

全長は170メートル、満載排水量10250トンで「こんごう型」よりも9m長く、1000トンほど重くなっている。

はぐろの特徴はまや型と同じ共同交戦能力であるCECを付与され、航空自衛隊の戦闘機や早期警戒管制機との情報共有能力をもち、より複雑な戦闘が可能となった。

また、ステルス設計によりマストや艦橋部は凹凸の少ない設計となっている。

兵装は主砲のアメリカ製127ミリMK45(マーク45)5インチ砲を装備。

この主砲は射程が長く対地攻撃が可能である。

そしてMK41(マーク41)VLS垂直ミサイル発射装置を前甲板(ぜんかんぱん)と後甲板(こうかんぱん)合わせて96セル装備している。

イージス艦の現在の最大の任務である弾道ミサイル防衛のSM-3もこのVLSに格納されている。

96発のVLSには、弾道ミサイル迎撃用のSM-3、対空ミサイルSM-2、対潜ミサイルVLAの3種類が収められている。

そして20ミリ高性能機関砲CIWS(シウス)を2基、対潜魚雷を6発、対艦ミサイルを8発、 SH60(ろくまる)K哨戒ヘリコプターを一機搭載可能である。

そして最大速力は30ノット(約55キロ)で航行可能である。

1番艦の「まや」と同じく、海自では初となるガスタービンエンジンとディーゼルエンジンを組み合わせて燃費のいい航行を可能とするバイブリッド式を採用しているのも特徴である

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イージス艦と従来の護衛艦の違い

イージス艦と従来の汎用護衛艦が大きく違う点はレーダーとイージスシステムである。

イージスとはギリシャ神話の女神アテナが持つ、あらゆる悪をはねのけるという盾に由来する。

イージス艦の特徴でもある、八角形(はちかっけい)のSPY-1(スパイワン)レーダーは200以上の目標を探知、追跡可能で、同時に10以上の目標に対して攻撃が可能と言われている。

また飽和攻撃や突然の攻撃で人間が判断する時間がない場合でも、優れたイージスイステムが自動で敵味方を識別しミサイルを迎撃することができる。

さらに、北朝鮮の弾道ミサイルを大気圏外で迎撃する能力も併せてもっている。

イージス艦は、そもそもアメリカ海軍が冷戦時ロシアからのミサイル飽和攻撃から艦隊を守るコンセプトで設計された。

通常の護衛艦にはSPYレーダーや高性能なイージスシステムは装備されておらず、これが汎用護衛艦とイージス艦の一番の違いでもある。

また搭載するミサイルも汎用護衛艦がシースパローやESSMという射程の短いミサイルに対し、イージス艦は射程の長いSM-2を発射して敵戦闘機やミサイルを遠距離で迎撃できる。

そのため、部隊全体を守る部隊防空の任務も任せられる。

イージス艦のレーダーは約500キロ先の敵を探知することからイージス艦が2隻あれば日本全域をほぼカーバーできると言われている。

ただ、対空戦は得意なイージス艦も潜水艦を攻撃する能力面では通常護衛艦と大きな差はない。

逆に、汎用護衛艦のDDやヘリコプター護衛艦のDDHの方がヘリコプターを活用して広範囲を捜索できる対潜能力は高いといえる。

つまり、汎用護衛艦とフォーメーションを組み、お互いをフォローし合う艦隊編成が必要である。

現在イージス艦の任務は北朝鮮からの弾道ミサイル迎撃が主任務となっており、その際艦隊の防空を担う艦があきづき型護衛艦とされている。

イージス艦は1700億円、そのうちイージスシステムだけで500億とされているので、通常艦が1隻建造できるほどの価格である。

ちなみにアメリカ海軍の次に多数のイージス艦を保有するのが日本である。

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イージス艦8隻体制となった海自

海上自衛隊は、と4個護衛隊群から構成されている。

第一護衛隊群:横須賀、第二護衛隊群:佐世保、第三護衛隊群:舞鶴 、第四護衛隊群:呉となっている。

はぐろの就役で各護衛隊群に2隻づつのイージス艦が配備され、これにより途切れる事なく北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対処する事ができるようになる。

弾道ミサイル発射の兆候を米軍や航空自衛隊が探知するとイージス艦は日本海へ展開する。

もし弾道ミサイルが発射され、領土に落ちる可能性があればSM-3ミサイルを発射して大気圏外で¥弾道ミサイルを撃破する。

イージス艦は北朝鮮の弾道ミサイルへ発射の抑止力ともなっているだろう。

また近年活動を活発にして海洋進出をはかる中国海軍には、はぐろのように航空自衛隊や陸上自衛隊と情報を共有して戦うCEC共同交戦能力をもつ「まや」「はぐろ」は脅威となるはずだ。

尖閣諸島などの島嶼防衛、また沖縄から続く第一列島線の防衛、そして日本は周囲を海に囲まれた島国である事から資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている。

その海洋の生命線であるシーレーンの防衛は海上自衛隊の重要な任務である。

これからは各国と協調して中国の野望的海洋進出を阻止する事が重要である。

また8隻体制になった事で、訓練やメンテナンスでのイージス艦のサイクルがしやすくなり、切れ目の無い防衛体制が可能となった。

イージス艦「はぐろ」まとめ

以前より日本を取り巻く安全保障の状態は中国の野望的海洋進出や北朝鮮の弾道ミサイル発射、ロシアの動向と緊張度を増している。

また、中東方面でも「ソマリア海賊対処」や「中東情報収集派遣」で常時2隻が派遣されている。

コロナ禍により、乗員は半年もの間一切の上陸は禁止され、過酷な状況で任務を継続している。

また陸上型イージスシステムのイージスアショアの配備断念にともない、海上自衛隊のイージス艦の果たす役割は大きくなった。

8隻体制となり常にミサイル監視任務が可能となった事は、日本の防衛力の強化や北朝鮮に対する弾道ミサイルの抑止力に繋がるだろう。

また最近進水した、もがみ型護衛艦は少人数で多様な任務をこなす艦艇で機動的に作戦を遂行する事が期待できる。

イージス艦はぐろの登場により、日本の海上防衛能力は格段に上がったのはまぎれもない真実である。

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