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24時間365日、日本の安全を守る事が自衛隊の任務である。
その中には、外国から侵略攻撃を防ぐ防衛だけでなく、日本を襲う自然災害に対する救助や援助も自衛隊の大切な任務なのである。
コロナ禍による医師不足の沖縄では医官、看護師、看護官が派遣された。
災害派遣で忘れてはいけないのは、2011年3月に起きた未曾有の大震災、東日本大震災である。
陸上、海上、航空自衛隊の総力、そしてこの災害派遣では、初めて予備自衛官も投入された。
自衛隊創設以来、総員10万人を超える大規模な災害派遣となった。
救助した人数は2万人を超え、そして福島原発への冷却作業も初めての作業であった。
日本にとって自衛隊の災害派遣は身近に自衛隊を感じる大切な国防の任務である。
今回は、トンガで起きた海底火山による災害で国際救助活動に派遣された部隊や、FAST–Force(ファストフォース)と呼ばれる災害派遣を迅速に行うための初動体制について、また熊本、東日本大震災で救助活動について解説していこう。
自衛隊の災害派遣での活躍が動画でも見られるので最後までお楽しみに!
トンガへの国際救助活動の内容
2022年それは激動の幕開けで起こった。
南太平洋諸島のトンガの海底火山が100年に一度と言われる爆発的大噴火を起こした。
その火山の衝撃波は地球を一周し、人工衛星から確認できるほどであった。
火山の爆破により海底ケーブルが切断され、被災したトンガとの通信はが途絶え、被害の詳細が不明であった。
翌朝、オーストラリア海軍のP-3C哨戒機によりトンガの被害状況が徐々にわかってきた。
街は大量の灰に覆われ、現地の空港は火山灰の降灰により滑走路が使用不能となっていた。
オーストラリア、ニュージーランド政府は軍の艦船に支援物資を積み込み、海上からの輸送作戦を開始。
我が国も航空自衛隊、第一輸送航空隊、愛知県小牧市の第401飛行隊のC-130輸送機、第三輸送航空隊の第403飛行隊の国産輸送機C-2が派遣された 。
C-2輸送機は、C-1輸送機より航続距離が長く、貨物の搭載量もC-130輸送機より多いことから、活躍が期待できる輸送機である。
支援物資は現地の状況から、飲料水と火山灰を除去する装置や機材などを搭載。
また海上自衛隊は、呉を母港とする輸送艦おおすみがトンガに向けて出航している。
おおすみ型輸送艦は広い飛行甲板を持つため、陸上自衛隊のCH-47チヌーク2機を搭載した。
CH-47は陸上自衛隊、広島県海田市駐屯地で人員、機材を搭載して輸送艦おおすみに着艦している。
また隊員約300名とホバークラフトエアクッション艇のLCAC2隻を搭載している。
LCACは東日本大震災で港が壊滅状態で艦艇が入港できない場所でも、物資を搭載して上陸することが可能であった。
輸送艦おおすみは、約2週間の航海を経てトンガに到着予定である。
支援内容は60トンの飲料水と火山灰を除去する高圧洗浄機などを搭載した。
自衛隊は今回に限らず国内でも多くの災害派遣を行い、人命救助や支援を行っている。
護衛艦いずも初の災害派遣「熊本地震」
熊本地震は今もその爪後を残す。
熊本のシンボルである熊本城はいまだ復興中で全て完了するのは2037年の予定だ。
震度6強という強烈な揺れが2回も熊本の地をおそった。
航空自衛隊築城基地のF-2戦闘機が被害確認のため、すぐに偵察飛行を実施。
そして火災などの大規模な災害がないか確認して防衛省へ報告、そして派遣されるのが陸上自衛隊である。
陸上自衛隊は24時間以内に災害派遣に応じる準備をしたファストフォースという部隊がある。
今回は最初に地元、熊本駐屯地より偵察部隊が被害状況を確認し、翌日からは九州各地の陸上自衛隊駐屯地から部隊が続々と熊本に集結。
特に被害の大きかった益城町での人命救助、瓦礫撤去を開始した。
この際、陸上自衛隊の即応予備自衛官にも災害派遣招集がかかり本格的に救助活動が行われた。
海上自衛隊も鹿児島県の鹿屋基地からMCH-101掃海ヘリコプターで被災した地区に食料や水、生活支援物資を空輸している。
この熊本地震では家を失った人も多く、自衛隊の災害派遣には民生支援という任務がある。
これは、被災者への食事を提供したりお風呂に入れない人への入浴支援などが業務である。
そのため、陸上自衛隊では野外で調理ができる機材、野外炊具1号、入浴支援の移動式ボイラーなど、災害の多い日本特有の装備で被災者を支援した。
海上自衛隊も輸送艦おおすみの浴室や洗濯機を解放して援助している。
海上自衛隊最大の護衛艦いずもは北海道の小樽港で陸上自衛隊の車両や部隊を乗せ、熊本にむけて出港した。
熊本地震は「いずも」にとって初の災害派遣任務となった。
航空自衛隊は支援物資の輸送と陸上自衛隊員の輸送を行っている。
また被災者の健康管理や医療支援を行うため、自衛隊の医療チームも熊本に向かった。
さらに、心のケアを考えて、被災者の癒しとなるよう自衛隊の音楽隊が避難所を訪れ慰問演奏をしている。
自衛隊の音楽隊の任務は自衛隊の儀式や広報と同時に災害時の慰問演奏も任務なのである。
10万人の自衛官、可動できる全護衛艦が出動した東日本大震災
それは、誰もが予想しなかった未曾有の大震災、それが東日本大震災である。
2011年3月11日、激しい揺れと大津、そして日本最大の原発事故がすべてのモノを破壊しつくした。
航空自衛隊、松島基地は災害派遣の拠点となるはずであったが津波により被災、航空機20機、救難ヘリコプターなどを失い基地機能を失った。
この最大のピンチに防衛省は陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の統合任務チーム、タスクフォースを立ち上げた。
自衛隊創設以来の予備自衛官の招集、10万人の隊員、海上自衛隊の全艦艇を被災地域へ展開させた。
アメリカ軍はオペレーション「トモダチ作戦」で、宮城の孤立した離島で救助活動を行った。
地震によって瓦礫や木材などで機能不能になった仙台空港をアメリカ陸軍空挺部隊の力により復帰した。
また被災した松島基地では、不眠不休で人力による作業により3日間で滑走路を使用可能にし、支援物資の拠点として機能させた。
そしてもう一つは福島原発に対する災害派遣であった。
冷却能力を失った原発に対して、陸上からは自衛隊の消防車が、空からは陸上自衛隊のCH-47が原発上空で水を撒いた。
これは過去にない歴史的な事であった。
この際CH-47には放射線を防ぐために鉄板が貼られ、隊員も防護服を着ながらの操縦という難易度の高い命がけのオペレーションであった。
津波で被災した地区では、陸上自衛隊員の必死の救助捜索作業が行われたが、失われた命も多数あり、遺体を運ぶ際は自衛隊員のメンタルにダメージを与えた。
自分の子供と同じくらいの御遺体を運んだ時は涙が止まらなかったという。
多くの被災者のため、全国各地の自衛隊から入浴支援や食事の支援、医療支援が半年間にわたって行われた。
入浴支援には自衛隊ならではの被災者を癒す気配りがある。
例えば兵庫県から派遣された部隊のお風呂は六甲の湯と書かれた「のれん」がしてあり、被災者が何処から派遣された部隊かわかるようにもなっている。
もちろん、陸海空の音楽隊による慰問演奏や松島では、ブルーインパルスのパイロットによる小学校訪問など、物資面と精神面で被災者を支えている。
自衛隊の災害派遣任務
自然災害が多い日本では、災害派遣のしめる自衛隊の任務は非常に多い。
そのため、世界各国から見ても自然災害に対しての高い対応能力を自衛隊は有しており、そのための専用装備もある。
また有事には戦車や戦闘車両のための仮設架橋も災害時には破壊された橋の変わりに役にたっている。
また日本人の多くは自衛隊の災害派遣を通して自衛隊に理解を示し国民との良好な関係を保っている。
現在は世界中がコロナ禍で不要不急の外出は控えている。
しかし自衛隊にはそんなことは関係はない。
ワクチンの大規模接種会場での活躍、また医療ひっ迫地域への医療チームの派遣、この瞬間も災害派遣で働いている隊員達がいることを忘れてはならない。
南西地域の防衛力の強化と災害派遣と自衛隊の任務は増しているが、彼らをふるい立たせるのは国を守る事への熱い気持ちと任務遂行、国民の付託に答える精神である。
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