護衛艦「あさひ型」と「あきづき型」の違い!新型レーダーとソーナーで敵を捕捉!

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

平成30年3月7日、3代目「あさひ」が就役した。

「あさひ」は「あきづき型」をベースにした護衛艦である。

船体は似ているものの、両者の大きな違いは「あきづき型」が航空機に対する防空能力を重視しているのに対し、「あさひ型」は潜水艦に対する対潜能力を重視して開発されたことだ。

2番艦の「しらぬい」とともに、三菱重工長崎造船所で建造され、「あさひ」は長崎県の佐世保を母港とし、2番艦「しらぬい」は青森県の大湊を母港としている。

艦種はDD(汎用護衛艦)で主砲やミサイル、ヘリコプター搭載など基本スペックは「あきづき型」と変わらないが、海自初となる新型レーダーとハイブリッド推進システム、そして対潜能力を強化したマルチスタティックソーナーを装備しているのが特徴である。

今回は「あさひ型」護衛艦の新型装備の秘密に迫り、ベースとなった「あきづき型」と比較しながら解説していこう。

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あさひ型のスペックと主要武器

「あさひ型」では、海自初となる装備がいくつかあり、スペックはこのようになっている。

あさひ型のスペック

全長:151m 全幅:18.3m
満載排水量:6800t
乗員:230名
出力:62500馬力
最大速力:30kt
艦載機:SH-60K
兵装:127mm主砲、MK41VLS×32、対艦ミサイル×8
20mmCIWS、短魚雷×6

武器については、主砲が127mm62口径、最大射程は約37,000m、毎分約20発の発射が可能で、目標の追尾や測定は海自初装備となるOPY-1レーダーが管制を行う。

ミサイル垂直発射装置MK41VLSは「あきづき型」と同じ32セルが装備されており、対空ミサイルESSMとアスロック魚雷VLAが装填されている。

また、対艦ミサイルは他の護衛艦と同様のSSM-1B 4連装が左右に2基、合計8発装備可能である。

射程は約150km以上と言われており、発射後は探知されないように海面付近の低高度を飛翔して敵艦艇に突入する。

近接防御武器は20mm 機関砲CIWSで、每分約3000発の弾幕を張って近接するミサイルを迎撃する。

CIWSは対空目標だけでなく、サーフェイスモードに変更することができ、自爆攻撃を企図して近づくテロリストなどの小型ボートを撃沈することもできる。

短魚雷発射管3連装が左右舷に装備されており、97式魚雷とMk46魚雷に加え、新型の12式魚雷も発射可能である。

そして、「あきづき型」で装備されているMOD(Moblle Decoy)も搭載しており、これは発射すると水中で艦艇に似た音を送信して魚雷をおびき寄せ、「おとり」となる対魚雷防御装置である。

もうひとつの防御装置としてFAJ(Floating Acoustic Jammer)が装備されており、これは水中で音を発生して魚雷のセンサーを妨害するもので、MODとセットで魚雷から避けるために使用される。

艦載機は「あきづき型」と同じく、対潜へリコプターSH-60Kを1機搭載するが、必要に応じて2機収容できる格納庫を装備している。

では、「あさひ型」に搭載された海上自衛隊初となる3つの新型装備について解説していこう。

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マルチスタティックソーナーで敵潜水艦を追いつめる

「あさひ型」に装備されているマルチスタティックソーナーであるが、その機能や戦術はどのようなものなのだろうか?

ソーナーとは潜水艦を探知するために、水中に送信される音波のことで、その音波が水中に潜む潜水艦に当たって跳ね返ってくる音を分析することで潜水艦を探知して攻撃する。

しかし、近年は潜水艦の性能も良くなっており、静粛化とステルス化が進んだことで、ソーナーによる探知が困難となってきている。

そのために開発されたのがマルチスタティックソーナーである。

マルチスタティックソーナーとは、送信されたソーナーの反射音を他の艦艇が受信するというものだ。

ステルス性の高い潜水艦はソーナー音を他の方向へそらす機能が向上しているが、その反射音を別の艦艇がキャッチすることで、探知率を上げる新しいシステムである。

そのためには、ソーナー音を送信するタイミングやお互いの位置情報など、かなり精度の高い情報共有が必要となり、その上で反射音を処理して分析を行わなければならない。

マルチスタティック対潜戦を成功させるためには、その装備を保有するだけでなく、高度なネットワークと情報処理を同時に行う必要がある。

現在は「あさひ型」と「ひゅうが型」がマルチスタティック機能を装備しているが、今後は「あきづき型」の4番艦にも装備される予定である。

これにより、複数艦でマルチスタティックオペレーションが可能になり、潜水艦の探知率があがることで対潜能力が向上すると思われる

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海自初の新型レーダーの機能とハイブリッド推進システム

「あさひ型」の新型レーダーOPY-1は航空機やミサイルなどの搜索、探知をはじめ、127mm砲の管制、対空ミサイルESSMの誘導まで行うことができる多機能レーダーである。

艦橋上部に装備され、四角形のフェーズドアレイレーダーで、大きいアンテナが目標の捜索·追尾、127mm砲の管制用で、小さアンテナが対空ミサイルESSMの追尾用で使用されている。

OPY-1レーダーの追尾方式などは「あきづき型」のFCS-3と同様であるが、「あきづき型」は部隊防空能力が求められたため、「あさひ型」よりもレーダー探知距離が広いとされている。

「あきづき型」のFCS-3は軍用の専用コンピューターを使用しているが、「あさひ型」のOPY-1は民間のコンビューターを使用している。

そして、「あさひ型」のもう1つの特徴が潜望鏡捜索用レーダーOPS-48である。

潜水艦は艦艇を魚電攻撃する前に潜望鏡を水面に上げて最終確認を行う。

OPS-48は潜望鏡のような小型目標を探知する能力があるレーダーで、哨戒機P-1の捜索用レーダーの技術が採用されている。

海面は常に波が立っているため通常のレーダーでは、その波も探知してしまい、潜水艦の潜望鏡のような小さな目標はレーダー画面上では波と区別がつかないことがある。

それらの反射電波の中から探知できる精度をもったのが0PS-48である。

このレーダーについても、現在は「あさひ型」のみが装備している。

それぞれのレーダーの装備位置であるが「あきづき型」が前後2箇所であるのに対し、「あさひ型」はイージス艦のように4方向に装備されており、合計12面のフェーズドアレイレーダーで360°をカバーしている。

そのため、艦橋付近は「あきづき型」よりも重厚な外観となっている。

また、機関においても海自初となるハイブリッド推進システムが採用されている。

新型装備のテストを行う「試験艦あすか」において、この推進システムの試験を重ね、改良した新型機関である。

ハイブリッド推進システムはモーターとガスタービンを使用する機関で、低速や巡航時にはモーターのみを使用し15kt程度まで出すことができる。

それを上回る出力が必要となった場合は、ガスタービンに切り替わり28kt程度まで出すことができる。

さらに高速を出す場合は、モーターとガスタービンを併用することで推進力を得る。

ハイブリッド推進システムにより、燃費効率が向上し航続距離確保にも優れている。

海自DD型護衛艦20隻態勢が完成!

「あさひ」「しらぬい」の就役で、海自のDDは合計20隻となった。

あさひ型では、海上自衛隊初となる新型レーダーとマルチスタティックソーナーにより潜水艦探知能力が飛躍的に向上している。

また機関においても、ハイブリッド推進システムが搭載されたことから燃費性能も上がっている。

「あさひ型」をもって、海上自衛隊の中核を担ってきたDDの建造は一旦終了となり、次期護衛艦としてFFMの「もがみ型」が建造されている。

日本は憲法9条の制約があり、戦略兵器を保有することはできない。

攻撃を受けたときのみ武器の使用が許可される専守防衛の思想である。

しかし、中国という軍事大国が隣国に存在し、その脅威は年々増している以上、それに対応できる軍事力を持つ必要がある。

また、弾道ミサイルの発射実験を繰り返している北朝鮮の脅威も終息したわけではない。

今後は、「いずも」と「かが」の空母化とFFMや新型イージス艦の建造など、より強力な部隊編成を築いていかなれければならない。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

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