中国の揚陸艦が米海軍を超える日!ついに海上自衛隊も揚陸艦を建造か?
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空母と強襲揚陸艦は一見同じような見た目をしている。

いずれも、航空機の発着を可能にするフラットトップの甲板を備えた巨大な艦だ。

しかし、これらの船舶の構造や任務は根本的に異なるものである。

横須賀基地に配備された「ロナルド・レーガン」などの空母は、メディアなどで我々の目に触れることも多い。

これに対し、佐世保基地にはアメリカ級強襲揚陸艦が配備され、中国や北朝鮮に「にらみ」を利かせている。

今回は、中国が急ピッチで建造する新型揚陸艦の能力と米海軍の揚陸艦との比較、そして海上自衛隊の揚陸艦構想について解説していこう。

しまかぜ

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1年半で3隻も建造された中国075型揚陸艦

空母と強襲揚陸艦、これらは兄弟のように見えるかもしれないが、役割はそれぞれに独自である。

空母は主に敵を打撃するための航空機の洋上拠点だ。

一方で、強襲揚陸艦は敵地への上陸作戦を支援し、必要な部隊を運ぶ役割を果たしている。

特筆すべきは、強襲揚陸艦は上陸作戦を単独で展開する能力を有しているということである。

艦内には揚陸部隊の居住と活動のためのスペースが設けられており、各種航空機や揚陸用舟艇、さらには支援車両までを搭載している。

ヘリコプター、ティルトローター機、STOVL機の運用はもちろん、これらの機材の修理や格納も可能だ。

そして、艦内には広いウェルデッキが設けられ、兵士や車両を揚陸艇に乗せて発進させることができる。

対照的に空母は、航空機の運用に特化しており、揚陸作戦の支援は行わない。

空母の存在は、空からの協力な一撃をもたらし、海上での絶対的な支配を保証するものである。

それぞれの艦は、同じ海を舞台にしているが、その舞台裏で果たす役割は全く違ったものなのだ。

2022年10月1日、中国海軍の揚陸揚陸艦「安徽(アンフェイ)」が中国海軍に加わった。

これは075型強襲揚陸艦として3隻目の艦だ。

驚くべきことに、最初の艦「海南(ハイナン)」は2021年4月23日に、そして「広西(コウセイ)」は同年の12月26日に就役している。

つまり、1年半の間に、中国はこの強大な力を3隻も増やしたのだ。

強襲揚陸艦は上陸作戦の要だ。

これらの巨大な艦は、大勢の兵士や軍用車両を一気に敵の陣地に運ぶ役割を果たす。

075型は237mの全長を持ち、4万トン以上の排水量を誇る。

この艦はヘリコプター用の飛行甲板や、水陸両用車両を収容するウェルデッキを装備しており、最大で30機のヘリコプターを搭載することができる。

これは、アメリカ海軍のワスプ級強襲揚陸艦とほぼ同等のサイズだが、ワスプ級は航空機の積載能力が上回っている。

075型強襲揚陸艦は、中国軍の上陸作戦能力を飛躍的に高める存在だ。

南シナ海や台湾の近くでの展開を目指すと見られ、日本の尖閣諸島の防衛に対する潜在的な脅威ともなるだろう。

この075型は、中国がこれまでに開発した水陸両用戦力の最新鋭で、それまでの071型よりも、ヘリコプターの搭載能力や上陸攻撃力を強化している。

075型と071型を組み合わせれば、圧倒的な上陸作戦能力を有する部隊を編成することができる。

冷戦終結後、何度かの戦闘で強襲揚陸艦は重要な役割を果たしてきた。

この艦は、兵士や装備を迅速に運び、上陸作戦を成功させるための鍵となる。

最近、中国海軍は空母打撃群の中心として機能する大型ミサイル駆逐艦も複数配備しているとされる。

中国の軍事能力は、台湾や近隣諸国に対するシナリオを念頭に急速に強化されている。

だが、現時点で中国は、F-35Bのような短距離離陸、垂直着陸が可能な戦闘機を持っていない。

だが、075型の設計を見ると、将来的にこの種の艦載機を搭載することも十分に考えられる。

これに対抗するために、日本でも後ほど解説する揚陸艦の構想が着々と進められている。

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佐世保基地に配備されたアメリカ級強襲揚陸艦

アメリカ海軍の誇るアメリカ級強襲揚陸艦は、20機の航空機と2000名以上の部隊を搭載可能だ。

長崎の佐世保基地に配備されたこの艦には、山口県岩国や沖縄の海兵隊員が配属されている。

近年の戦争では、ミサイルが主流となり、伝統的な海岸から攻め入る水陸両用作戦は過去のものとなりつつある。

今日の上陸作戦は、もはや海岸線から始まらない。

その理由は、地対艦ミサイルが主流となったことから沖に展開した強襲揚陸艦やその他の艦船を迎え撃つからだ。

もし一隻の艦が沈んだ場合、その影響は計り知れない。

アメリカ級強襲揚陸艦では、敵の背後に兵士や装備を投下することを目的としている。

ヘリコプターを使用して、敵がまばらな奥地に部隊を送り込み、そこから海岸線へと進む。

この新しい発想のもと、揚陸部隊を運ぶための舟艇を収めるウェルドックは必要ないと判断され、初期のアメリカ級強襲揚陸艦からは省略された。

だが、もし敵が海岸線を放棄して奥地に退いた場合、例えば日本の小さな島々の戦場では、敵の陣地へのヘリボーン作戦が困難となるだろう。

だからこそ、上陸作戦の能力は保持されなければならない。

アメリカ級の1番艦と2番艦ではウェルドックが排除されたことでスペースが得られ、アメリカ級強襲揚陸艦の航空機運用能力は従来のワスプ級の約2倍に強化された。

しかしこの変更は、海兵隊の強い反対により、3番艦「ブーゲンヴィル」から再びウェルドックが復活することとなった。

米海軍では、空母の補助として、強襲揚陸艦に搭載するF-35Bを通常の6機から12機以上に増やしており、航空機運用能力が大幅に増強されている。

F-35Bの機内タンクを満たすには6,000リットルの燃料が必要で、ウェルドックがない1、2艦では890回分の燃料補給が可能だが、3番艦では370回分まで減少する。

海兵隊の立場から見れば、F-35Bの搭載は海軍の提案であり、強襲揚陸艦の本来の目的は水陸両用作戦の遂行だ。

ウェルドックの存在は兵員や装備の輸送において利点があることは明らかだ。

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海上自衛隊が揚陸艦の建造を計画中

対照的に、海上自衛隊は強襲揚陸艦ではなく、改造中の「いずも型空母」と「おおすみ型輸送艦」を用いて、水陸両用作戦の力を整えている。

島嶼防衛という巨大な課題の前に、海上輸送力の確保は非常に重要だ。

その要となる「おおすみ型」輸送艦だが、就役から20年以上が流れ、後継艦について考える時が差し迫っている。

状況を鑑み、海上自衛隊は「新艦艇に関する調査・研究」プロジェクトを通じて、強襲揚陸艦の技術や知識に精通した専門家を求めている。

この動きは、強襲揚陸艦の建造を真剣に検討している兆候と見受けられる。

具体的には、求められているのは水陸両用艦、輸送艦、ヘリコプター空母、掃海母艦に関する専門知識だ。

これらの艦艇の機能を集めた存在、それが強襲揚陸艦である。

護衛艦の建造で知られる三井造船やジャパン・マリン・ユナイテッド(JMU)も、過去に強襲揚陸艦の構想を発表していた。

これらの動きを考慮すると、強襲揚陸艦の導入は現実味を帯びていると言えるだろう。

「おおすみ型」は確かに航空運用能力に制約を抱えており、一方で「ひゅうが型」は対潜哨戒の要であるため、それらが強襲揚陸艦として機能することは難しい。

また、「いずも型」は空母としての機能を果たせるものの、輸送力では不足しているため、純粋な強襲揚陸艦として運用することは困難だ。

三井造船とJMUの提出した構想では、船体規模は「いずも型」に近く、航空機格納庫、車両搭載スペース、さらには「おおすみ型」で運用されているホバークラフト(LCAC用)ウェルドックが設計に取り入れられている。

加えて、側面エレベーターの設置により、MV-22オスプレイやF-35Bステルス戦闘機の運用も可能だ。

総じて、提案された設計はアメリカ海軍の強襲揚陸艦を参考にしながらも、規模を「いずも型」に近づけ、輸送に特化した設計となっている。

これにより、輸送と航空運用のバランスを重視した「いずも型」のような艦が、未来の防衛の要として活躍することが期待されるだろう。

次の動画では、世界の揚陸艦の違いについて解説しよう。

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