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4月6日の午後4時頃、陸上自衛隊第8師団所属の、「UH60JA」多目的ヘリコプターが、沖縄県の宮古島付近で行方不明となった。
ダイバーが機体と5人の乗組員を見つけたのは事故から10日経過した午前8時半ごろだった。
発見場所は伊良部島北側約6キロで、深さ約106メートルの海底だった。
機体は主要部分が損壊しており、その機体周辺に5人が確認されたという
このヘリコプターには、新たに第8師団の師団長として宮古島に着任したばかりの、坂本陸将を始めとする計10人が搭乗しており、当時は現地偵察が行われていた。
近年、海洋進出を進めている中国海軍に対処するため、自衛隊は、宮古島を含む、南西諸島方面の島々に駐屯地を建設している。
緊張高まる、この地域において師団長が行方不明となり、事故原因が、今だに明確になっていないことから、様々な憶測が飛び交う事態となってきている。
墜落の真相を動画でも解説しているよ!
この記事に書かれている内容は
UH-60JA墜落の概要
陸上自衛隊のヘリ「UH-60JA」は、午後3時46分、航空自衛隊の宮古島基地を離陸し、その10分後にレーダーから消えた。
当日の天候は良好で、視界が10キロ以上ある状態だった。
機体に問題があった可能性もあるため、陸上自衛隊は、同型機を飛行停止にすることを決定した。
周辺海域において捜索が行われた結果、救命ボートや機体の部品のほか、隊員のヘルメットが無傷で発見された。
墜落したヘリ「UH-60JA」は、空中機動作戦や災害派遣等に使用する多用途ヘリとして平成11年度より部隊配備が進められてきた。
乗員はパイロット2人のほか12人の計14人で、九州や首都圏の部隊などに配備されている。
今回のヘリは熊本県にある高遊原分屯地に所属しており、当日は宮古島で活動していた。
乗り組んでいた坂本陸将は第8師団のトップで、3月30日に着任したばかりで、当日は指揮官として宮古島を視察する目的があった。
このへリは3月下旬以降、50時間飛行するごとに行われる「特別点検」や、安全確認の飛行をした結果、問題なしと判断されていた。
搭載されていた救命用ボートは折り畳まれた状態で発見されていることから、事故が短時間のうちに起きて墜落した可能性があると考えられる。
同型機として過去に起きた墜落事案については、2017年10月、浜松市沖で夜間訓練飛行をしていた航空自衛隊のUH60J救難ヘリの事案がある。
この事故で、乗員3人が死亡し、1人が行方不明になった。
調査結果によると操縦士2人はバーティゴと呼ばれる「空間識失調」に陥ったものだと判断された。
これは、計器は正常に動作していても、パイロットは機体の姿勢や高度を把握できなくなるという錯覚でベテランパイロットでも陥る現象である。
これによりパイロットは機体が急降下にていることに気付かなかったとされている。
しかし今回ヘリが飛行していたのは、日中であり、天気も良好であったため、パイロットが「空間識失調」に陥った可能性は極めて低いと考えられる。
そのような中、中国海軍の攻撃という説が飛び交っている。
中国の撃墜説は事実無根
今回のヘリの事故については、原因が明確になってないということもあり、いろいろな説が飛び交っている。
中でも多いのが、中国による撃墜説である。
しかしこの説は、可能性が0だと断言はできないが、限りなく事実無根に近いと言わざるを得ない。
これは過去に起きた事故を見てみれば、よくわかる。
例えば「大韓航空機事件」である。
これは韓国の旅客機が、通常の飛行ルートを逸脱して旧ソ連の領空内に侵入してしまい、ソ連空軍の戦闘機に撃墜され、多くの死亡者を出した事件として有名である。
また南シナ海上空において、アメリカ海軍の軍用機が威力偵察と呼ばれる相手国の領空すれすを飛行して、相手も反応を探り、あらゆる情報収集を行う行動をとっている際に、中国空軍のF-8戦闘機と接触した事案も起きている。
しかしこれらは、いずれも相手国のとの領空付近で起きた事件であり、今回のように宮古島の上空を視察のため飛行していただけで 中国軍機に撃墜されるというのは常識的に考えてありえなし、中国軍機が宮古島周辺まで飛行してきて、人員輸送用のヘリを撃墜する理由が全く見当たらない。
そもそも中国軍の戦闘機が飛んできたり、ミサイルが発射されたならば 島民などによる目撃証言も出てくるはずであり、ミサイル攻撃であれば爆発音が響き、機体はバラバラになってしまう。
しかし、発見された機体の一部であるドアや燃料タンクは原型をとどめており、ヘルメットも無傷であった。
ミサイル攻撃の場合、これほどの形で回収されることはない。
また、各所に設置されている航空自衛隊の警戒レーダーも探知するはずである。
では、ミサイルではなくヘリコプターを操縦不能にする妨害電波などは考えられないだろうか?
その可能性もないと言える。
そもそも、この海域は中国海軍がたびたび海洋進出を図ろうとしているエリアである。
そのため、日本政府も中国軍の動きをマークするために、厳しい警戒態勢をとっている。
海上自衛隊のEP-3と言われる電子戦機は、日々のパトロールで様々な電波収集を行い探知した電波を分析している。
EP-3は非常に弱い電波ですら探知でき、どの方向からどのような電波が送信されているかも分析できる高度な電子機器を搭載している。
もし、ヘリをコントロールできなくさせるほどの電波を中国海軍が送信したなら、このEP-3が探知するはずである。
その程度のことはおそらく軍事に興味のある人なら、誰でも理解できると思われるが、 このような話が、まこしやかに語られているということは 、非常に嘆かわしいことだと言えるだろう。
なぜ、そのような説が飛び交っているのか?
この問いに答えるとすると、原因が不明ということから陰謀論者たちは真実を突き止めることには関心がなく、実情をよく把握せず単なるイメージで考えるからである。
救難信号も送信できない突発的事故
今回の事故は、天気は良好であるところから操縦ミスは考えにくい。
2基あるエンジンが同時に停止することも可能性が低い。
それに、事故直前まで異常を知らせる交信がされていなかったことから、あらゆる憶測が出てきている。
さらに、緊急事態時に送信する救難信号も受信していない。
ヘリコプターの救難信号とは、機体に強い衝撃が加わった場合や海水につかった場合などに、自動で発信される無線機のことである。
この信号は、ヘリコプターの位置を知らせるために使われるが、今回の陸自ヘリの事故では、救難信号は受信されていないことから、突発的な事故の可能性も考えらえる。
一番可能性が高い理由として考えられるのは、 過去に九州方面において陸上自衛隊のアパッチヘリが墜落した例が挙げられる。
この事故は、ヘリの回転翼と機体の回転軸のローター部分をつなぐボルトが破断して起きたものであるが、これと同じようなことが今回起きたのではないだろうか?
へリの場合は、飛行機とは違い、浮力を失うと 垂直に近い形で墜落してしまうので、管制塔と連絡する暇もなかった ということも考えられるだろう。
事故の詳細の原因を究明して、今後このような悲しい事故が起こらないことを切に願う。
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