潜水艦の4つの任務と推進方式の仕組み。酸素を無限に発生する原子力潜水艦

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

潜水艦はかつての戦艦にかわり海軍でもっとも重要な地位を占めている。

数百m潜れば光も電波も届かない世界となり、レーダーで探知することも肉眼で捜索することも不可能である。

潜水艦は海中深く潜航して、密かに敵に近づき魚雷を発射して奇襲攻撃をかけるために作られた兵器である。

その隠密性から「海の忍者」とも呼ばれ、たった1発の攻撃で大型艦艇に致命的なダメージを与えることができる長魚雷を搭載している。

原子力潜水艦においては巡航ミサイルや核弾頭ミサイルを搭載しているタイプもあり、まさに最強の兵器といっても過言ではない。

今回は、謎に満ちた潜水艦の秘密に迫り、その任務や推進プラントの仕組み、そして2つの弱点について解説していこう

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潜水艦の4つの任務

潜水艦の任務を大きく分けると、艦艇に対する攻撃、機雷敷設、陸上攻撃や偵察、情報収集などがある。

特に艦艇に対する攻撃はもっとも重要な任務といえる。

潜水艦が開発された当時は、停泊中の艦艇に爆弾を仕掛けるなど、航行中の艦艇に対し攻撃する手段はなかった。

しかし、1866年にイギリスで開発された魚雷の誕生により潜水艦は航行中の艦艇に対しても攻撃する手段を得ることとなった。

水中を伝わってくるエンジン音やスクリュー音を探知して解析することで、敵艦艇を識別し潜望鏡で最終確認したのち魚雷を発射して撃沈するのが基本的な攻撃の流れである。

また、機雷敷設について潜水艦は船体の構造上、水上艦艇や航空機のように多くの機雷を搭載して広範囲に敷設することはできない。

しかし、その隠密性を活かして敵部隊が安全と思う海域にひっそりと機雷を敷設して、撃沈することで意表をついた攻撃をすることができる。

さらにミサイルの発達にともない、陸上攻撃ができる弾道ミサイルや巡航ミサイルも搭載しているタイプもある。

特に軍事大国のアメリカやロシアはSLBMと呼ばれる潜水艦発射型ミサイルを保有しており、相手の核攻撃で自国が大打撃を受けた場合でも、潜航中の潜水艦から報復核攻撃ができる体勢をとっている。

陸上施設と違い、どこに潜み、どこから発射されるかも分からない潜水艦は、相手国に核攻撃をやめさせる抑止戦力となっている。

また、潜水艦による情報収集では、相手国に気付かれないように訓練の状況や装備、兵器の撮影を行ったり敵の電波のデータを収集したりしている。

日本の近海でも中国潜水艦がたびたび領海に侵入しており、海上自衛隊の艦艇や航空機が追跡を行っているが、これも日本の探知能力や追跡能力を試していると推測される。

では、海の中で行動する潜水艦の動力となる推進方式はどのような仕組みになっているのだろうか?

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潜水艦のエンジンと推進方式

潜水艦の推進方式は大きく分けると2種類しかなく、ディーゼル電気推進と原子力である。

ディーゼルエンジンは浮上した際にシュノーケルから空気を取り入れてバッテリーを充電するために稼動する。

潜航中は空気が使用できないためエンジンは回さず充電したバッテリーによってスクリュ一を回している。

海上自衛隊の潜水艦はすべてディーゼル電気推進式であり、近年は潜航時間が長くなるAIPとよばれる推進システムを搭載した「そうりゅう型」や世界初のリチウムイオンバッテリーを搭載した「たいげい型」もあるが、基本的にはいずれもディーゼルエンジンによる充電が必要である。

そのため、バッテリーの残量が規定を下回ると浮上してエンジンを回し、充電する必要がでてくる。

敵に探知されることを防ぐため、充電は夜間に行われることがほとんどである。

一方、原子力潜水艦はウランのエネルギーにより水蒸気を発生させてタービンを回す、いわゆる蒸気タービンである。

原子力潜水艦はディーゼルのような充電の必要がなく半永久的に推力を得られる。

たった1gのウランで石油2,000Lに相当するエネルギーを発生することができる。

そのため、原子力潜水艦は水中でも燃料を気にすることなく高速で走り続けることができる。

原子力潜水艦の場合、潜航中に海水を電気分解することで酸素を発生させることが可能である。

原子炉により発生したエネルギーが有り余っているので、無限大にある海水から好きなだけ酸素をつくることができる。

つまり、食料と乗員の精神力が持つ限りはいつまでも潜航することができるのだ。

このように潜水艦には2種類の推進プラントが存在しており、原子力潜水艦の方が優位性が高く思えるが、ディーゼル電気推進式の一番のメリットは静粛性が非常に高いことだ。

ディーゼル電気推進の潜水艦は潜航中、一切エンジンを回さずバッテリーのエネルギーで推進力を得るため、雑音がほとんど発生しないという強みがある。

原子力潜水艦は潜航時間や充電といった制約がない代わりに、ディーゼルと比べると振動やタービンの音など静粛性に欠けるところがある。

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潜水艦の2つの弱点

水上艦艇や航空機と比べ探知されにくく、攻撃力も非常に強い潜水艦であるが弱点がないわけではない。

それが、戦闘被害と通信能力である。

潜水艦は水中で常に高い水圧がかかっているため、もし敵の魚雷攻撃を受けた場合の戦闘被害が甚大になるということだ。

艦艇の場合は被弾により浸水しても、フネを捨てて救命筏などで脱出することができるが、潜水艦の外は恐ろしいほどの水圧がかかっており外に出るわけにはいかない。

また被弾により船体の一部が水圧によりつぶれたり、トラブルで浮上できなくなったりした場合は、潜水艦救難艦に救助してもらう以外脱出する方法はない。

また、通信能力の低さも潜水艦の弱点といえるだろう。

現在の艦艇や航空機は衛星通信能力を備えており、ネットワークを駆使して情報共有を行うことが当たり前となっている。

多くの情報をより遠くまで送信するにはアンテナが大きいほど有利であるが、潜水艦は海中に潜るときはアンテナをセイル内に折りたたんで格納する必要があるため、大きさに制限がある。

また、敵に探知される恐れがあるため、潜水艦は攻撃前など限られた時以外、電波をほとんど出すことはなく、潜航してしまえば電波は使用できないため、司令部などと通信をすることはできない。

ただし、潜水艦と通信ケーブルでつながったフロートアンテナと呼ばれる浮き状のアンテナを水中から海面に浮かばせて、通信できる仕組みになっている。

このように通信系について潜水艦は大きな制限があるため、各国でさまざまな研究が行われているが、今のところ有効な手段は開発されていない。

潜水艦を保有する44ヵ国

世界には200以上の国があり、そのうち国力による理由や海に面していない国を除くと124カ国が海軍を保有している。

その内、潜水艦を保有する国は44カ国である。

さらに原子力潜水艦を保有する国は、アメリカ、イギリス、ロシア、フランス、中国、インドの6各国だけである。

わが国、海上自衛隊は原子力潜水艦を保有してないものの、44カ国の中でも潜水艦性能はトップクラスと世界から評価されている。

日本が潜水艦を導入したのは1904年で、すでに100年以上も前のことだ。

常に進化する潜水艦の性能であるが、海上自衛隊の潜水艦は巡航ミサイル装備による敵基地攻撃能力も議論されている。

今後、潜水艦はどのように進化し、そして変わっていくのだろうか?

次の動画では、日本政府が検討段階に入った潜水艦の敵基地攻撃能力装備について解説しよう。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

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