世界最大の原子力潜水艦!最強と言われる理由はその仕組みとミサイル

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

かって、海戦では戦艦が最強とされていた時代があった。

しかし、時代とともに戦艦は姿を消し、現代は潜水艦がもっとも脅威が高く、戦術においても重要な地位を占めている。

現在、世界には通常動力潜水艦を保有している国は38カ国あり、その数は約300隻である。

潜水艦の建造には高度な技術とノウハウが必要なことから、完全に自国だけで建造できる国は少ない。

自国で建造できるのは、日本を始め、アメリカ、ロシア、中国、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデンなどである。

韓国についても外国潜水艦をランセンス建造して独自で開発したものの、トラブル続きで戦力となっていない。

今回は、潜水艦の能力と任務、たった1隻で一国を滅ぼすことすらできる驚異の攻撃力について解説していこう。

しまかぜ

原子力潜水艦のミサイル発射シーンの動画もあるので見てね!

スポンサードリンク

潜水艦の動力源 通常動力と原子力の違い

現代の潜水艦の動力は通常動力潜水艦と原子力潜水艦の2種類しかない。

通常動力潜水艦は浮上してディーゼルエンジンを回すことでバッテリーを充電して、その電気を動力とする。

車に例えるならハイブリッドカーのようなイメージである。

ただし、車と違い潜水艦の場合、潜航中は空気が使えないため、燃料を使って走ることはできない。

そのため充電がなくなる前に浮上して発電をしなければならず、シュノーケルを水面に上げて空気を取りいれる必要がある。

しかし、この瞬間が潜水艦にとって一番脆弱で、対潜航空機や艦艇に探知されるリスクが高くなる。

そのため、充電は夜間に行われることがほとんどである。

一方、原子力潜水艦はその名の通り、原子力で沸騰させた水蒸気を利用して動力としている。

燃料であるウランはたった1gでガソリン2000Lに相当するエネルギーを発生することから、浮上する必要がなく、高速移動を長時間続けても燃料切れを起こすことはない。

極端に言えば、乗員の精神力と食料が尽きるまで、いつまでも潜航したままの状態でいられるのだ。

さらに原子力潜水艦は水から酸素を発生させる装置を搭載しているため、通常動力潜水艦のように浮上して空気を取り込む必要がない。

一方、通常動力潜水艦も充電を繰り返しながらであれば、主燃料が持つ限り航行することは可能である。

海上自衛隊の潜水艦もハワイやべトナムに寄港しており、これは航続距離の長さを示している。

また、オーストラリア海軍のコリンズ級潜水艦は過去に横須賀に2回寄港しており、連続70日間の行動が可能とされている。

つまり、通常動力潜水艦でも太平洋や東シナ海を行動できる能力は持っているということだ。

中国にしてみれば、行動範囲の広い海自の潜水艦が東シナ海に潜んでいる可能性があり、空母などへの脅威となることは間違いない。

では、各国の代表的な潜水艦はどれほどの性能なのだろうか?

スポンサードリンク

史上最大!ロシア海軍 タイフーン級原子力潜水艦

ロシアのタイフーン級潜水艦は1981年~89年の間に6隻就役している。

特徴はなんと言っても、そのサイズだ。

タイフーン級潜水艦は史上最大の潜水艦であり、そのサイズは全長171.5m 水中排水量は26,925トンである。

タイフーン級のスペック

全長171.5m
水中排水量26,925トン
水中速力25kt(約46km)
兵装 SLBM(弾道ミサイル)x20発
533mm魚雷x4発

排水量だけで比較すると、海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」とほぼ同等である。

その巨体にもかかわらず、水中速力は最大25kt(約46km)で進むことができる。

兵装は弾道ミサイルを20発、533mm魚雷を4発装備している。

2番艦~6番艦はすでに退役しており、1番艦のDmitriy Donskoy「ドミトリー·ドンスコイ」のみが実験艦として活動しており、最新ミサイルSS-N-32、射程8,300kmの開発テストに用いられた。

ロシア海軍の新型原子力潜水艦Belgorod「ベルゴロド」は全長178mという非常に巨大な潜水艦で新型ミサイルを搭載している。

その名は原子力核魚雷「ポセイドン」で、なんと水中速力は100kt(約185km)、射程は10000kmにも及ぶミサイルを6発搭載している。

核弾頭の威力は広島型原爆の約130倍と推定されている。

このポセイドンの性能が公表どおりであれば、西側海軍はこれに匹敵する兵器を保有していない。

スポンサードリンク

中国新型原子力潜水艦

中国海軍は、近年空母や新型艦艇を急ピッチで建造しており、潜水艦については開発や建造は目立っていない。

しかし、艦艇の建造がある程度落ち着いた段階で、原子力潜水艦の建造にシフトすると予想される。

Jing型潜水艦は全長137m、水中排水量10,000トンであり、弾道ミサイルJL-2が12発搭載されているものの、射程が6000km程度のため、南シナ海からアメリカ本土を狙うことはできない。

そこで中国は新型弾道ミサイルの開発を進め、2019年12月22日に、射程10,000km以上の新型SLBMのJL-3を試験発射しており、これを24発搭載可能な原子力潜水艦Tang型の建造が計画中で
ある。

JL-3のサイズは13m以上とされ、それを24発も収められるならTang型はかなり大型な船体になることが予想される。

今後、アメリカ海軍をはじめ、同盟国海軍はその対応に迫られることになるだろう。

アメリカ海軍 オハイオ級原子力潜水艦

オハイオ級原子力潜水艦は米海軍第4世代の戦略原潜で、18隻が就役し、4隻はトマホーク搭載艦に改造されたため、弾道ミサイル潜水艦としては14隻が稼動している。

オハイオ級にはトライデントD-5を24発搭載しており、射程は12,000kmにもおよび、弾着精度は90m以内である。

核弾頭のトライデントを24発発射した場合、オハイオ級原潜1隻で一国を滅ぼすこともできる恐ろしい攻撃力を持った原潜である。

トライデントは長さ13.6m、直径2.1m、重量59トン、射程11,000kmであり核弾頭は475キロトンが装填可能である。

大人の身長と比較すると、その巨大さに圧倒される。

そのため、それを搭載する原潜も必然的に巨大になる。

オハイオ級のスペックはこのようになっている。

オハイオ級のスペック

全長170m
水中排水量19,000 トン
水中速力24kt(約45km)
兵装 トライデントD-5×24
533ミリ魚雷x4発

就役から約 30年間稼動できるように設計されているが、大規模なオーバーホールを実施し通算42年間に延長されている。

オハイオ級の後継艦として計画された戦略原潜がコロンビア級で、サイズは米海軍史上最大の潜水艦である。

全長171m、水中排水量20,810トンとオハイオ級よりもさらに巨大化しているが、トライデントの搭載数は8発少ない16発となっている。

コロンビア級は12隻が建造される計画で、オハイオ級より建造数が少ない理由は、燃料交換が不要な原子炉が採用されたため一定数の稼動潜水艦が確保されるからである。

1番艦は2028年に就役し、2031年に実戦配備される予定である。

さらに、潜水艦から発射できる「即時全地球規模攻撃」(Prompt Global Strike) と呼ばれる新兵器の開発も進められている。

これは、地球上のいかなる標的に対しても1時間以内に命中精度の高い攻撃を与えることができる新兵器である。

潜水艦発射型ミサイルが必要な理由とは?

当初のミサイルは射程が2000km ほどしかなかったため、相手の領土に着弾させるためには、ある程度潜水艦を進出させる必要があった。

それだけ、敵に探知されるリスクも高くなり、護衛のSSN(攻撃型潜水艦)を随伴させる必要もあった。

現代の弾道ミサイルの射程は10000kmを超えるものもあり、自国の領海内から相手国を射程圏内に納めることができる。

なぜ、巨大なミサイルを狭い潜水艦にわざわざ搭載する必要があるのだろうか?

陸上から弾道ミサイルを発射する場合、発射台にセットして燃料を注入するなどの作業を行う必要がある。

あるいは搭載車両を移動させて、発射準備を行う必要がある。

しかし、現代では各国の軍事衛星が地球の周りを飛び交っており、その数は中国250基、ロシア140基、アメリカにおいては750機もの衛星を運用している。

特に、中国の軍事衛星は年々数を増しており、現時点で全地球のどこにいても30分更新で撮影可能で、驚くことに、その解像度は50cm前後まで向上しているという。

これだけの衛星に見張られていれば、ミサイル発射準備はすぐさま暴露されてしまうというわけだ。

その情報をもとに、迎撃の準備や逆に先制攻撃をしかけられる可能性も出てくる。

しかし、潜水艦の場合、港から出港したことが分かっても、一度海中に潜ってしまえばその位置は不明となる。

そして、水中から弾道ミサイルを発射すれば、相手国は対処する間もなく核攻撃を食らうことになる。

弾道ミサイルを迎撃できるイージス艦を保有しているのは、世界でアメリカと日本の2カ国だけであるが、迎撃できる確立が高いのは陸上から発射された弾道ミサイルに対してである。

発射位置が不明の弾道ミサイルは、例えイージス艦であっても迎撃計算が間に合わないのだ。

つまり、潜水艦はいつどこからミサイルを発射するかが不明なため、非常に対処が難しいといえる。

これが、各国が潜水艦発射ミサイルを保有する一番の理由である。

戦略原潜保有の5カ国

世界で戦略原潜を実戦力と保有している国は、アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランスの5カ国だけである。

インドは保有しているものの、まだ戦力化には至っていないとされている。

弾道ミサイルの射程は技術の進歩により10,000kmを超えるものが一般的となってきている。

つまり、安全な自国の領海内から相手の国土にミサイルを撃ち込むことができるのだ。

現代の海軍作戦において潜水艦は必須の戦力である。

隠密行動が可能な潜水艦から発射される弾道ミサイルは、各国ともに脅威であり、強力な戦略兵器でもある。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!