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中国海軍は、この10年で著しく近代化を遂げ、経済成長の発展とともに伸びる国防費は軍備拡張に繋がり、大陸国家であった中国は空軍につぎ海軍の近代化を図っている。
海軍力だけを見れば、アメリカについで世界2位とも呼べる軍事力にまで成長した。
艦艇数は海上自衛隊を優に超えており、アメリカ海軍の第7艦隊に引けを取らないであろう。
空母「遼寧」「山東」の2隻の空母はアメリカ海軍のような空母打撃群を編成して、沖縄の第一列島線を越え太平洋での訓練を行い力を見せつけている。
アメリカと日本は、この様な中国海軍の近代化と動向に注意すると共に、自衛隊は南西への対艦ミサイル配備を増強して牽制しているのが現状である。
今回は、中国が保有する2隻の空母「遼寧」「山東」とはどのような空母なのか?また現在建造中の3隻目の空母の秘密について解説していこう。
また海中においては潜水艦の動向が注目されている。質、量共に今や中国海軍はアジアの脅威である。
中国空母3隻目は米空母に匹敵する性能へなるのでしょうか?動画でも詳しく解説しているので、最後まで見てね!
この記事に書かれている内容は
中国初の空母「遼寧」(りょうねい)
中国海軍初の空母「遼寧」は、もとはソビエト連邦で設計されたアドミラル・クズネツォフ級航空母艦「ヴァリャーグ」であった。
未完成の状態で放置されていた「ヴァリャーグ」を中国がウクライナから海上カジノの目的として購入し、中国初の空母として完成させた。
艦番号は16。
当初はヴァリャーグの漢語訳(瓦良格)で紹介しており、黒海造船所で改装を受けている。
スペックはこのようになっている。
全長:305m、最大幅:78m、吃水:10m
満載排水量は67500t
最大速力:30ノット(約55㎞)
動力:ディーゼルエンジン
スクリュープロペラ:4軸
乗員:1960名
兵装:CIWS×3基、8連装HHQ-10SAM×2基
艦載機:戦闘機×24、ヘリコプター×12
空母と言えば発艦方式であるが、アメリカ海軍のようなカタパルトではなくジャンプスキー台方式を採用している。
搭載機は、J-15艦上戦闘機×24機 、Ka-28PL対潜ヘリコプター×6機、 Ka-31早期警戒ヘリコプター×4機 、Z-9C救難ヘリコプター×2機の合計36機を搭載している。
J-15艦上戦闘機はロシアのスホーイ33戦闘機をベースに中国でライセンス生産された艦載機である。
艦橋には、フェーズドアレイの346型レーダーを装備している。
そして敵のミサイルから艦艇を防御する電子戦・対抗手段として「おとり」となる「チャフ24連装投射機×2基」「 対魚雷デコイ16連装発射機×4基」を装備している。
就役同時は中国初の国産空母という事で様々なメディアから注目を浴びた遼寧であるが、のちにカタパルトを開発する技術がない事が判明した。
艦載機が着艦する際のアレスティングフックを引っかけるワイヤーの技術や、空母の命でもある動力が、結局はディーゼルエンジンになるなど問題だらけの空母となったのである。
またスキージャンプ台方式の発艦では、航空機に搭載する武装の重量の制限があるため、艦載機の能力を100%発揮できないという致命的な事実が発覚している。
しかしながら、中国海軍の近代化のフラッグシップとしての役割として、その存在は大きい。
では、純国産となった2隻目の空母はどのような能力で、遼寧との違いは何なのだろうか?
中国初の国産空母「山東」
中国が、自国で建造した空母が「山東」である。
山東の建造は大連船造船所で行われた。
1隻目の遼寧は輸入した空母であったため、「山東」は中国で初の国産空母となる。
新華社によると、山東は2013年11月に起工し、進水前に主機、発電機などの主要システムの装備を終えたとしている。
艦番号は遼寧の16に続く17である。
2019年12月17日、正式就役と同時に002型航空母艦「山東」と発表された。
メディアによっては遼寧の準同型であるため001A型と仮称していた。
遼寧とのスペックを比較するとこのようになる。
発艦方式は全級の遼寧と同じスキージャンプ方式であるが、遼寧のジャンプ台の角度が14度なのに対し、山東は12度となっている。
また遼寧より格納庫のスペースが10機分広くなったことから、より多くの艦載機を搭載できる。
見た目は遼寧とはほぼ代わりはないが、艦橋が遼寧より1メートルコンパクト化されていて搭載されるレーダーも346B型になりアップグレードされている。
兵装は近接防御システムCIWS×3基と18連装ミサイルHHQ-10×2基で遼寧と変更点はない。
課題であった艦載機の着艦時に使用するアレスティングフックの技術はロシアからの技術援助により解決している。
しかしカタパルトの開発についてはまだ解決していない。
そして現在は、遼寧と共に中国海軍の 主力を担っており、所属は南海艦隊である。
現在建造中の3隻目の空母には、ついにカタパルトが装備されるといわれているが実際はどうなのだろうか?
3隻目の中国空母は電磁カタパルト装備か
最後に遼寧、山東に継ぐ3隻目の空母を見てみよう。
現在「遼寧」「山東」の2隻の空母が就役し、1隻が建造中である。
さらに2隻が建造または計画中とされ、これらは原子力空母となる可能性もあると各国のメディアや軍事シンクタンクは予想している。
また、今までのスキージャンプ台の発艦方式からカタパルト技術を投入してくるとの見方もある。
カタパルトは最近、アメリカ海軍が導入した、「電磁カタパルト」を中国海軍が導入するとの噂もある。
アメリカ海軍でさえ、試行錯誤中の電磁カタパルトであるが、中国はスチームカタパルト技術を飛ばし、いきなり電磁カタパルトを導入することができるのか疑問である。
国産2隻目となる3番艦空母は、上海の江南造船所で2015年3月より建造中である事が確認されている。
現時点でわかる3番艦の性能であるが、遼寧、山東ともに搭載機数は50機前後であったが、3番艦はの搭載機数は100機となり、アメリカ海軍の一線級空母の搭載機数と同等とされている。
満載排水量85,000 t、全長は261メートル以上、速力30 kt以上とされている。
仮に原子力を動力とした3番艦空母が完成した場合、アメリカ海軍の第7艦隊が有利な状況からアジアのミリタリーバランスが崩れる恐れがある。
動力が原子力である以上、燃料補給の必要がなく、より遠くへ長い航海が可能となり、中国海軍の外洋艦隊時代の幕開けとなるだろう。
中国海軍の3番艦はそれだけの脅威をは持っている。
我が国にも、この状況に対応すべ海上自衛隊の「いずも」「かが」の2隻を空母化しF-35Bに対応する近代改修を初めている。
大日本帝国海軍以来の空母となる。
それほどまでに、この中国海軍空母3番艦、それに続く建造中の空母に脅威を抱いているといえる。
中国海軍の脅威
中国海軍は2008年頃より急速に発展を遂げ、現在では2隻の空母、遼寧、山東をはじめ、それに伴う空母打撃群を構成している。
南シナ海、南沙諸島での領有権問題、また台湾海峡、日本においては尖閣諸島と中国海軍との対峙する場面は増えている。
そして、空母だけでなく中華版イージス「055型レンハイ級」も増産されている。
ロシア海軍との共同訓練で、日本の対馬海峡、そして最近では、津軽海峡を航行する姿が確認されている。
中国海軍が外洋運用能力を獲得した証である。
日本も「もがみ型」護衛艦の増産に着手しているものの、それを上回るスピードで拡大を続ける中国海軍にどう対応していくかは、日本だけでなくアジア諸国も課題としているだろう。
その野心的な軍拡にはヨーロッパからも注目をうけ、イギリスより空母クィーンエリザベスが来航し中国海軍を牽制している。
これからは一段と中国海軍から目が離せない。
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