極超音速ミサイル「キンジャール」は迎撃不可能!発射したミグ31戦闘機とは?
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国と国がぶつかる戦争を21世紀に生きる我々は今は目の当たりにしている。

ウクライナに侵攻する、ロシアの暴君ウラジミール・プーチン率いるロシア軍は数では有利だか、ウクライナ軍の抵抗に苦戦している。

戦争が開戦して数週間が経つがアメリカ軍のシンクタンクによれば、ロシア軍はすでに1000発近くのミサイルでウクライナの首都キエフや園近郊の空港やマリウポリなどの町を攻撃している。

情報によればロシア軍のミサイルの在庫がなくなりつつあり、そこで、安価な無誘導爆弾を使用しているため、目標の精度が低く民間人が多数犠牲になっている。

ミサイルは遠距離から敵に打撃を与え、破壊力の大きさから現代戦ではメインの兵器であり、攻撃を受ける側の心理ダメージは大きい。

そして最近ではMiG31に搭載された極超音速ミサイル「キンジャール」をウクライナに向け発射した。

これは、ロシアにはこんな高性能兵器があるというアピールと圧力であろう。

今回は、ロシアが実戦で初めて使用した極超音速ミサイル「キンジャール」の性能、またそれを発射した戦闘機MIG-31の特徴、各国の迎撃システムについて解説していこう。

しまかぜ

極超音速ミサイル「キンジャール」の発射シーンと攻撃力も動画で見てね!

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極超音速ミサイル「キンジャール」

音速を超える超音速ミサイルが主流であったが、近年はそれをはるかに上回るスピードが出せる超極音速ミサイルをロシア、中国、北朝鮮は配備している。

ロシアが使用した「キンジャール」という超極音速ミサイルが実戦に投入された事は初めてであり、戦争の兵器の歴史に新たな1ページを作った。

キンジャールとはロシア語でコサック兵が使う「両刀の剣」という意味である。

西側のNATO諸国では、ガントレットミサイルと呼ばれている。

特徴は、全長2900mm、重さは約167キログラムで、射程は約2000kmで速度はマッハ10(時速約12200㎞)ある。

このマッハ10という速度を秒速にすると、1秒で約3.4㎞も飛翔する能力をもっている。

運用はMiG31k戦闘機のセンターパイロンに吊され長射程のため目標よりはるか遠くのアウトレンジから発射される。

キンジャールは弾頭に核兵器も搭載する事ができる。

今回ウクライナに向けて発射されたキンジャールは通常の炸薬弾頭であったが、これが、生物、化学、核兵器であれば、大きなダメージをウクライナは受けていたであろう。

またマッハ10で目標に向け飛翔するキンジャールを迎撃する事は、アメリカ軍のイージスアショアやイージス艦でも迎撃は不可能ある。

つまり、一度発射されると現代の防空システムでは迎撃はできない。

このような極超音速ミサイルに対処するべく我が国、日本では、レールガンの開発を急いでいる。

アメリカにおいてはレーザー兵器が開発されている。

キンジャーるは2017年より配備が開始されて今回はMiG31に搭載されていたが、将来的にはSU57に搭載予定である。

SU57は、アメリカのF22ラプターと同じくステルス戦闘機である。

レーダーに探知されにくいSU57からキンジャールが発射されるのは、かなりの脅威になるであろう。

今回はポーランドとの国境に近い地下弾薬庫を破壊するのに成功している。

このミサイル技術が、中国、北朝鮮に渡っていたとしたら我が国の脅威である。

では、キンジャールを搭載し発射した戦闘機MIG31Kとはどのような戦闘機なのだろうか?

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極超音速ミサイルを発射したミグ31Kとは?

今回、超極音速ミサイルキンジャールの発射プラットホームとなったMiG31Kはキンジャール搭載型という意味でKが付されている。

MIG31戦闘機は、旧ソ連時代に開発され1975年に初飛行を成功、1995年までに500機が製造されている。

MiG31は、音速戦闘機でありながらマッハ2.0以上の速度を出して高高度を飛行する能力をもっている。

西側ではフォックスハウンドの愛称で呼ばれている。

その能力から開発された当時は、ソ連空軍の迎撃戦闘機として採用されている。

MiG31戦闘機のモデルとなったMiG25戦闘機は、冷戦期の極東より日本へ亡命した「ベレンコフ中尉」で有名な機体である。

低高度を飛行し航空自衛隊のレーダーサイトの死角をつき、スクランブル発進したF-4EJも地上からのレーダー反射で見失い、日本の防空網を破り函館空港に強硬着陸した。

航空自衛隊にとって、センセーショナルな事件となり防空システム見直しのため、アメリカからE2-C早期警戒機を導入するきっかけとなった。

MiG31戦闘機は、高高度を音速で飛び、その能力からドックファイトの格闘戦能力よりも多数の爆弾やロケット弾、ミサイルを搭載するキャリアとしての能力を生かして、攻撃機として現在ではロシア空軍で運用されている。

しかしながら、MiG31戦闘機にも弱点はある。

F14トムキャット戦闘機と同じサイズであるが小回りが効かず、その旋回範囲は大きく鈍い戦闘機でもある。

ロシア空軍の戦闘機は西側と違い燃費と耐久性に劣る事は有名である。

このMiG31戦闘機も燃費の悪いエンジンを搭載している。

機体はチタン製と高価な金属材質を使用しているのも特徴である。

MiG31戦闘機は航空自衛隊のスクランブル発進において自衛隊が目視で確認した事はなく、おそらくロシア内陸に配備が集中していると思われる。

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現在のミサイル迎撃システムの弱点

現在のウクライナ戦争におけるミサイル迎撃システムは、トルコ軍より軍事援助があったロシア軍も使用するS300地対空ミサイルと、アメリカからの軍事支援により歩兵でも使用できる携帯ミサイル「スティンガー」だ。

日本においては、イージス艦が「はぐろ」の就役により8隻体制となり、発射の兆候がみられれば迎撃エリアに展開して24時間体制で北朝鮮の弾道ミサイル対処にあたる。

主な迎撃防空主力ミサイルはイージス艦に搭載されているSM-3と航空自衛隊のペトリオット、通称PAC-3の2段構えとなっている。

アメリカは、それに加えて中距離迎撃ミサイルシステム「サード」があり、SM3とPAC-3の中間を防衛する。

現在、航空自衛隊はPAC-3の能力向上型で高度も射程も2倍となるPAC3MSEシステムに順次移行中である。

また弾道ミサイル対処だけを主眼に置いたSM3の後継として、弾道ミサイル、敵航空機、敵の対艦ミサイルにマルチに対処する新型のSM6にアメリカ軍は換装を始めている。

海上自衛隊においてもこのSM6ミサイルを導入する予定である。

現在、海上自衛隊のイージス艦2隻で日本のほぼ全土を防衛することができる能力をもっている。

しかしながらキンジャールのような極超音速ミサイルに対応できないのが現状であり、また中国は空母キラーと呼ばれる極超音速のDFミサイルを配備している。

北朝鮮も超音速ミサイルの研究や発射実験に余念がない。

敵国がこの極超音速ミサイルを運用する事を前提として迎撃に使用するためのレールガンの開発を防衛省は急いでいる。

現代のハイブリッド戦

ウクライナ侵攻は、軍事大国ロシアとの戦いであり、中国と対峙する日本は核保有、憲法9条という防衛構想を考え直す時ではないだろうか?

現代の戦争は軍事ドローンやスマホの使用、またインターネットによるサイバー攻撃など様々な戦術が絡んだ「ハイブリッド戦」が主流となっている。

またアメリカ軍がウクライナに軍事支援したジャベリンミサイルはロシア軍の戦車を撃破しており、クラスター爆弾や燃料機化爆弾など、非人道兵器も使用されるなどロシア軍の苦戦がうかがえる。

そして、このウクライナ戦争で改めて確認させられた事は補給の重要さである。

現在ロシア軍は燃料、弾薬、食糧の補給、後方支援を軽視したため苦戦をしいられている。

どんな大軍であろうが補給なしの戦いは兵士の士気をさげ無謀である事を教えてくれた。

ウクライナとロシアの1日も早い停戦を願う。

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