韓国空軍の次世代戦闘機FA-50 世界を驚かせる韓国の技術力の証明
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2023年8月15日、韓国航空宇宙産業(KAI)からポーランドへ輸出されたFA-50軽戦闘機の初号機と2号機が、ポーランドの地で記念すべき初飛行を実施した。

この飛行は、ポーランド空軍の旧式MiG-29との共演を果たし、ミグが編隊から離脱するという、まるで世代交代を象徴するかのような演出がなされた。

FA-50は、韓国が自国の高等練習機T-50を基に開発した戦闘攻撃機で、アメリカのロッキード・マーチンや、台湾のF-CK-1の開発に携わった専門家たちの協力を得て生み出された。

今回は、韓国空軍の次世代戦闘機FA-50の特徴と複数の国が購入したがる理由について解説していこう。

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韓国の空の新星!FA-50戦闘機、60機の配備計画

韓国空軍は、老朽化したF-5E「タイガーII」やA-37「ドラゴンフライ」の後継として、FA-50を60機配備する計画を立てている。

ポーランド政府は、2022年7月に48機のFA-50導入を決定。

この戦闘機は、乗員2名、最大速度マッハ1.5、航続距離1,851kmを誇り、ゼネラル・エレクトリック製のターボファンエンジンを搭載している。

このエンジンは、推力の増大と効率化を実現するため、ターボジ ェットエンジンにファンを追加し、排気の流れを最適化する設計が特徴だ。

ポーランドへの早期納入を望む12機は「FA-50GF」として知られる初期型であり、改良版の「FA-50ブロック20」では、ヘルメット内蔵表示や新型戦術データリンクシステム、飛行性能への影響を抑えた容量300ガロンのコンフォーマルタンクの装備など、さらなる進化が図られている。

加えて、攻撃機の目標追跡・照準を助ける「スナイパー」ポッドの統合も計画されており、これらの改良はFA-50の能力を大幅に高めることに寄与している。

このようにFA-50は、ただの戦闘機を超えた、技術と戦略の融合を象徴する存在へと成長している。

ポーランドでのその初飛行は、新旧の技術と思想が交錯する歴史的な瞬間だった。

この機体が今後、国際的な軍事バランスにどのような影響を及ぼすのか、その展開に目が離せない。

2022年9月、アメリカ政府は、レイセオン・テクノロジーズが開発した「ファントム・ストライク」という画期的な小型レーダーをFA-50ブロック20に組み込むことを承認した。

このレーダーは、その小さなサイズにもかかわらず、F-16Vに搭載されているレーダーと同等の性能を持ち、さらに省電力で軽量化を実現している。そのコンパクトさにより、価格も従来の半分以下に抑えられる見込みである。

FA-50は、本来高等練習機として開発されたため、その設計は縦列複座式のコックピットを特徴としている。

この設計上の制約により、搭載可能なレーダーシステムの大きさにも限界がある。

AESAレーダーは、その小型・軽量な特性によってFA-50に最適なシステムとなっている。

また、アメリカはFA-50ブロック20への中距離空対空ミサイルの最新型の搭載も許可している。

このミサイルは「打ちっぱなし」能力、つまりミサイルを発射した後に即座に回避行動をとることが可能な特性を持っている。

ミサイルは目標に向かって自動追尾していき、目標に近づいた際にはレーダーを送信して正確な位置を特定する。

これにより、発射母機は誘導開始時に即座に回避行動に移ることが可能であり、短距離での発射では発射直後から回避行動を取ることができる。

このミサイルには、電子妨害能力に対する強靭さも備わっており、電波妨害を受けた場合には、その電波の発信源を自動的に追跡する機能を持っている。

これらの技術革新により、FA-50ブロック20は電子装置やミサイルの性能において、フルスケールの戦闘機と比較しても遜色のないレベルに達している。

このような先進的な技術の統合は、FA-50を単なる練習機から実戦配備が可能な戦闘機へと進化させている。

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戦闘機の未来を担う!FA-50、コストと性能のバランス

FA-50戦闘機が、ポーランドを含む複数の国での新たな選択肢として脚光を浴びている。

この航空機は、既にフィリピン、イラク、タイ、インドネシアにおいて採用され、ポーランドでは現行の主力であるMiG-29の代替と目されている。

驚くべきは、そのコストと維持費が4.5世代の戦闘機と比較して大幅に低い点だ。

FA-50の性能は、飛行能力や兵器の搭載量ではF-16といった戦闘機に劣るかもしれないが、空対空、空対地攻撃の能力ではこれらの戦闘機に匹敵する。

ポーランド空軍はF-16、MiG-29、Su-22という東西の異なる戦闘機を運用しているが、今後は西側の機種へと移行する方針だ。

FA-50とそのベースモデルであるT-50は、F-16に類似したサイドスティックの操縦方式や2つの大型液晶ディスプレイを特徴としており、これによりF-16のパイロットはFA-50への移行がスムーズに行える。

加えて、FA-50の維持費は「F-16V」の約半分とされ、旧ソ連製装備から西側への転換を図る東欧の国々からも注目されている。

この機体は、韓国政府、KAI、そしてF-16の製造元であるロッキード・マーチンによる共同投資で開発されている。

技術的には、F-16との共通点が多く、特に「ブレンデッドウィングボディ」という空気抵抗を減少させる設計が採用されていることが特筆される。

(ブレンデッドウィングボディ実験機)

ポーランド空軍が2028年までに受領する予定の残り36機は、空軍の要求に応じた改良を反映した「FA-50ブロック20」、「FA-50PL」として納入される予定である。

このFA-50の導入は、ただ単に新しい戦闘機を得ること以上の意味を持つ。

それは、軍事技術の進化、コスト効率の追求、そして戦略的パートナーシップの深化を象徴している。

ポーランドだけでなく、世界中の国々がどのようにこれらの変化を受け入れ、適応していくかが見ものだ。

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韓国vs日本 異なる道を歩む防衛産業の未来

韓国の兵器産業は、世界各国からの先進的な軍事技術を導入し、これを独自に統合して新たな兵器システムを開発する能力に優れている。

その結果、開発コストを低減しながら、輸出市場の需要に応える柔軟な製品とサポート体制を提供している。

一方で、アメリカやドイツなどの大手武器輸出国が地政学的な理由から最新兵器の輸出を控える中、韓国は先進国の技術に匹敵する兵器を比較的安価に提供しており、国際的に高い評価を得ている。

日本では韓国製兵器に対する否定的な見方もあるが、国際的には韓国の武器輸出は高く評価され、2017年から2021年の間に世界第8位の輸出額を記録している。

韓国はK-2戦車、K-9自走砲、FA-50戦闘機などを大量に輸出し、その総額は日本円で約1兆円に達している。

韓国のメディアはこの成果を「ポーランドの爆買い」と表現し、国内産業の大きな進展を報じている。

一方で、日本は「防衛装備移転3原則」に基づき、限定的な武器輸出が可能となっているものの、これまでのところフィリピンへの警戒管制レーダー輸出などわずかな例外を除き、大規模な輸出契約には至っていない。

特にオーストラリアへの「そうりゅう型潜水艦」やインドへの「US-2飛行艇」の輸出は実現していない。

日本の防衛産業は、防衛省を主な顧客とし、輸出制限と高コストの課題に直面している。

2003年以降、100社以上が防衛関連ビジネスから撤退しており、国内での「武器輸出=死の商人」というネガティブなイメージも、武器輸出拡大に向けた社会的な障壁となっている。

このように韓国と日本の防衛産業は対照的な状況にある。

韓国の防衛産業が国際的な成功を収め、その影響力を拡大している一方で、日本は輸出規制と国内の防衛装備に関する課題に直面している。

韓国の成功は、兵器輸出におけるグローバルな競争力を如何にして確保するか、という点で重要な示唆を日本に与えているだろう。

日本の防衛産業は、今後どのようにしてこれらの課題に対処し、国際市場での競争力を高めていくことができるだろうか?

この問題は、日本にとっても深く考えるべき課題ではないだろうか?

次の動画では、韓国空軍の次世代戦闘機KF-21と航空自衛隊のF-3との比較について解説しよう。

 

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