迫る台湾有事! 日本が巻き込まれる理由。 日米の軍事行動をシミュレート
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台湾有事がリアルな問題として迫ってきている。

8月7日に中国は台湾周辺にて大規模な軍事演習を開始した。

中国は「台湾本島と、 海上にいる台湾の艦船に対する攻撃の模擬訓練」と報じており、 多数の航空機や艦艇、無人機が台湾海峡周辺で活動しているのが確認された。

さらに台湾をはさむ形で南北に弾道ミサイルを発射し、台湾周辺海域に弾着させた。

ロシアがウクライナを攻撃したように中国が台湾に侵攻を開始したら日本も巻き込まれる可能性は否定できない。

今回は、6年以内に起こるといわれている台湾有事について、 日本が巻き込まれる理由と戦闘になった場合の中国とアメリカはどのような軍事行動をとるのかについて解説していこう。

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台湾有事に日本は巻き込まれるのか?

バイデン大統領は台湾防衛のための軍事的関与を行うと発言している。

ただし、 アメリカはヨーロッパ、中東、極東にも軍事力を分散していることから自衛隊の支援は不可欠といえる。

中国が台湾に武力行使を行った場合、米軍が台湾防衛のために介入することで、 在日米軍基地も攻撃対象になる可能性は高い。

米軍が日本の基地を拠点に戦闘をする限り 「日本は関係ない」 とは言うわけにはいかない。

つまり、台湾有事が日本有事につながる可能性は否定できず、 自衛隊も米軍と一緒に中国軍と戦うことになれば、 日本も完全な戦争当事者となる。

アメリカと日本の共同作戦計画もすでにあり、有事の初動段階においてアメリカ海兵隊は攻撃用の南西諸島に軍事拠点を置き、 自衛隊はそれを支援するというものである。

この計画が実際に実行された場合、 中国は南西諸島に向けて攻撃する可能性もあると述べている。

現時点では、 自衛隊がどこまでの支援を行うかは明確ではないが、 アメリカ空母の護衛なども考えられ、 その場合は自衛隊に対する攻撃の可能性もゼロではない。

故安部元総理は台湾で開催されたフォーラムにて 「台湾有事は日本有事であり、 また日米同盟有事である」と述べている。

この発言については賛否両論あるが、もし台湾有事が起きたらなら日本も 「対岸の火事」 ではないということだ。

現在ロシアがウクライナ侵攻を行っているが、 軍事大国のロシアでさえ当初の予定より制圧に苦戦している。

「侵攻側が勝利するためには相手側の3倍の兵力が必要」 という定説があるが、 現在の中国と台湾の軍事力はこのようになっている。

 

数だけを見れば圧倒的に中国が有利であるが、 台湾側にアメリカや自衛隊がつくとなると、そう単には侵攻することはできないだろう。

ロシアとウクライナのように陸続きではなく海を挟んでの戦闘となるとなおさらである。

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台湾有事のシミュレート 中国とアメリカの軍事行動

台湾有事が始まった場合、 アメリカはいきなり中国本土を攻撃するような計画ではないと思われる。

なるべく単争を拡大しないように、 台湾周辺海域に展開したイージス艦や潜水艦からの攻撃で中国艦隊の撃滅を目指すだろう。

局地的に攻撃を行い、 都心部への攻撃を行わなければ中国も日本やグアムへの攻撃をしないと想定されるからだ。

台湾と中国は地図で見ても分かるように非常に近い地理的位置にある。

台湾の防空識別圏が中国の空軍基地を含んでいる時点で、その近さがうかがえる。

現在も、 中国の空軍基地から戦闘機が離陸しただけで台湾のレーダーサイトや早期警戒機が探知して台湾空軍がスクランブル発進するほどである。

お互いの基地で近い場所では 170kmほどしか離れておらず、 マッハ1の戦闘機であれば離陸して10分以内に襲撃することができる。

台湾の主要な空軍基地は全部で6箇所あり、基地によっては滑走路が破壊された場合に備えて誘導路を代用したり、付近の高速道路を滑走路として使用したりできるようになっている。

高速道路では航空機に対し兵器の搭載や燃料補給も行える準備が整っている。

一方、 中国空軍は台湾に面する6箇所の空軍基地から戦闘機部隊を他の基地に移動している。

これは、台湾有事の際、相手からの攻撃を避ける目的と戦闘状態になった場合、 前方展開基地としての役割を果たすためである。

つまり、台湾に攻撃を仕掛けるときは中国全土からこの6箇所の基地に部隊を集結して、そこを拠点として出撃することが予想される。

台湾西側から半径 700kmの範囲には17の中国空軍と海軍の航空基地が存在し、その内7箇所はすでに戦闘機が配備されている。

台湾有事となれば残りの10ヶ所にも爆撃機や戦闘機部隊が集結することで、そこから飛び立った空軍機により台湾の北部 西部、南部が狙われるだろう。

また J-15戦闘機を搭載した空母部隊は東シナ海に展開して台湾東側からの攻撃やアメリカ空母部隊および自衛隊を牽制すると思われる。

台湾空軍と中国空軍は圧倒的な戦力差があるうえに、 台湾空軍は空中給油機を保有しておらず航続距離を伸ばすことができない。

また台湾の戦闘機は旧式のものが多く台湾空軍だけでは中国に歯が立たないため、実質中国機に対してはアメリカ空軍が対処することになるだろう。

その場合、 アメリカ本土から嘉手納基地や三沢基地にステルス戦闘機F-22やF-35を集結させるとともに、フィリピンやベトナム政府と交渉して軍事基地提供を要請することも考えられる。

日本の基地を拠点にしているアメリカは日本にも何かしらの支援を求める可能性がある。

早期警戒管制機E-767による監視や空中給油機による支援、またアメリカの早期警戒機に対しF-15Jによる護衛などが考えられる。

第7艦隊の空母ロナルド・レーガンは横須賀を出港し、東シナ海に向かい、 さらにその他の艦隊からも空母打撃群を増援することで中国空軍の戦力を超える戦力をもって中国を抑え込むだろう。

また、中国は核保有国ではあるものの現段階では米中の核戦力には大きな差があるため、 アメリカの核抑止力が効いている状態である以上、 中国は通常戦で戦うしかない。

しかし、 時間がたつにつれてその差は小さくなることは危惧すべきである。

現段階においては中国の確保有数はアメリカには及ばないがアメリカ政府の見解によれば、 中国は2027 年には700 発、2030 年には1000発を超える核弾頭を保有すると予想されている。

そのまま中国が核弾頭を製造し続ければ 2050年ごろにはアメリカに並ぶ可能性も出てくることから、 米中のミリタリーバランスが崩れる恐れがある。

この状態になれば中国は台湾有事の際の奥の手として戦術核という選択肢が増えることになる。

さらに、その頃には中国の軍事力も現在より遥かに増強されていることが予想される。

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中国と台湾の対立

台湾と中国の対立は遡ること 1925年、当時中国大陸を統治していた中国国民党が中国共産党との内戦に敗れ、台湾へ逃れて中華民国を樹立した1949年から70年以上続いている。

その後、 1996年に台湾独自の国民選挙により中国とは別の統治者が選ばれた。

しかし、 中国は一貫して台湾は中国の一部であると主張し対立が続いている。

中国は今回の大規模軍事演習終了後も、台湾周辺で軍事活動を常態化させ、台湾に対する軍事的な圧力を強めるのではないだろうか?

現在台湾に在住している邦人は2万5000 人、 中国においては11万人もの邦人がいるが、 現時点では邦人輸送などの救出手段についての検討はほとんど進んでいない。

もし台湾有事が起きるとなれば、戦闘状態になる前に民間船舶や輸送機による邦人輸送も考慮しなければならない。

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