ロシアのT-80戦車と陸自90式戦車の性能比較！T-80を倒すために生まれた戦車

冷戦時代の最後を飾る形で生まれたT-80戦車。

ソビエト連邦において実戦配備された戦車としては技術的に最も高度な車両である。

T-80戦車は高速で機動性に優れ、強力な125 mm滑腔砲と独自のタービンエンジンを搭載している。

一方、日本の90式戦車は日本の地形と防衛需要に特化して設計された。

山の多い地形に適応でき、また、日本の密集した都市環境でも機動できるように設計されている。

120mm滑腔砲を搭載しており、その精度と威力は最高レベルである。

これらの戦車はそれぞれの国の戦略的要求に応じて設計されており、性能比較は単純な「どちらが強いか」では語れない。

むしろ、「どのような戦況でそれぞれが最大限に力を発揮するか」が真に重要な問いである。

今回の動画では、これら二つの戦車の性能と戦略的運用を詳しく比較し、それぞれの長所と短所について解説していこう。

ロシアのT-80戦車の特徴や戦歴

ロシアのT-80戦車は、1980年代に開発された主力戦車の一つで、現在もロシア軍や多くの国々で使用されている。

T-80戦車は、ガスタービンエンジンを搭載しており、その高出力により高速かつ機動性に優れている。

舗装道路では時速65kmを発揮し、悪路でも45㎞で走行することができ、外部燃料タンクを装備することで最大600㎞の航続距離を走ることができる。

また、軽量のアルミニウム合金を使用した車体も速度性能を高める一因となっている。

T-80戦車は、従来の戦車よりも厚い装甲板を採用しており、また、車体の角度や形状を最適化することで弾道防御力を向上させている。

T-80戦車は自動的に砲塔を安定化するシステムを搭載しており、走行中でも正確な射撃が可能となっている。

また、砲塔にはフィードバックシステムが組み込まれており、搭乗員が自動的に照準器を合わせる必要がない

過去の戦歴であるが、1994年から1996年にかけてのチェチェン紛争で投入されている。

ロシア軍は主にT-80U戦車を投入し、多数の戦車を失いつつも最終的に勝利を収めた。

また、2008年に発生したグルジア・ロシア戦争では、T-80戦車がグルジア軍の装甲車両や兵士を攻撃し、戦闘で活躍した。

シリア内戦でもロシア軍がT-80戦車が活躍しており、反体制派やISISなどのテロリスト組織と戦った。

T-80戦車は、その高い速度性能と砲撃能力を活かして戦場で重要な役割を果たしており、多くの戦場で使用され高い戦闘能力を発揮している。

現在でもロシア軍をはじめとする多くの国々で使用されており、戦車の歴史において重要な存在といえるだろう。

では、日本の代表的な戦車の性能はどうだろうか？

陸上自衛隊90（きゅうまる）式戦車の性能と特徴

陸上自衛隊の90式戦車は、日本が独自に開発した主力戦車である。

まず、90式戦車の主要な性能は、高い機動性と火力である。

90式戦車は、120mm滑空砲を搭載しており、威力のある砲撃が可能となっている。

また、コンピューター制御の自動装填機能が装備されているため、高い射撃速度を実現している。

さらに、砲塔上部には12.7mm重機関銃と7.62mm機関銃が装備されており、近接戦闘にも対応可能となっている。

90式戦車の機動性については、最高速度70km/hと加速性能に優れており、砂漠地帯や山地などの複雑な地形でも高い機動力を発揮することができる。

さらに、地盤の軟弱な地形においても安定した走行を実現するために、油圧式サスペンションの改良が施されている。

また、車体前面や砲塔前面にはレーザー警告装置やスモークディスチャージャーなどの電子戦装置が装備されている。

これらの装置によって、90式戦車は対戦車ミサイルや対戦車砲弾などの攻撃から守られるようになっているのだ。

車内には、熱線映像装置や赤外線暗視装置が装備されているため夜間戦闘にも対応可能である。

また、90式戦車は対戦車ミサイルや、対戦車砲弾などの攻撃からの守備を強化するための装備として、レーザー警告装置や装甲の増強パッケージが装備されている。

これによって、90式戦車はより高い防御性能を発揮することができるのだ。

90式戦車は、高い機動力、火力、防御力を持ち合わせた日本が自主開発した主力戦車であり、日本の防衛産業の成果を示すある意味での象徴ともいえるだろう。

また、90式戦車は搭載されるコンピューターシステムが先進的であり、自動装填機能や走行制御機能、砲塔制御機能などがデジタル技術によって実現されている。

もし90式戦車をウクライナ戦争に投入した場合

90式戦車は冷戦時に旧ソ連のT-80戦車に対処するため戦後3番目に開発され戦車の一つであり、日本国内での防衛任務に使用される戦車である。

90式戦車をウクライナ戦争に投入することは現実的ではないが、もし90式戦車をウクライナ戦争に投入した場合について考察を述べたい。

まず、90式戦車は高性能な戦車であり、主砲に120mm滑腔砲を装備している。

この砲は、高い貫通力を持ち主に戦車同士の戦闘で使用される。

また、90式戦車は装甲が厚く防御力も高いため、比較的安全に戦闘を行うことができる。

しかし、ウクライナ戦争においては主に都市部での戦闘が展開されているため、市街地戦においての戦車の機動性は制限されることから、90式戦車の運用には十分な考慮が必要であろう。

次に、90式戦車をウクライナ戦争に投入することによる外交上の影響について考える必要がある。

日本はロシアとの関係を重視しており、90式戦車のウクライナ戦争への投入は、ロシアとの関係を悪化させる恐れがある。

また、ウクライナとの国交がない日本が90式戦車を投入することは、国際的な問題を引き起こす可能性があるため外交的にも慎重な判断が必要である。

さらに、90式戦車を運用するためには燃料や予備部品などの物資を現地に輸送する必要があるほか、兵士に対しての教育も必要となってくることから即戦力としては難しいと言える。

ウクライナは日本から地理的に遠いため、物流の面での問題も予想される。

また、90式戦車は日本での運用を前提としているため、極寒のロシアや、市街地戦のような過酷な状況下での正常にその性能を発揮できるのかという点において不安な面があるだろう。

ウクライナへの兵器供与の問題点

90式戦車をウクライナ戦争に投入する場合は、運用面での課題を克服しなければならないであろう。

また、国際的な問題を引き起こす可能性があるため外交的にも慎重な判断が求められる。

さらに、日本が90式戦車をウクライナ戦争に投入することは、世界中の国々にも影響を与えることは容易に想像できるであろう。

90式戦車は現在の日本の戦力の一部であり、国内での防衛任務に使用されるためウクライナ戦争に投入することで国内の防衛力に影響を与えるという問題も発生するであろう。

日本の国防能力が下がっているとみて隣国からの干渉があるかもしれない。

最終的に、90式戦車をウクライナ戦争に投入するかどうかについては、政治的、軍事的、外交的な要因を総合的に考慮して判断する必要がある。

しかしながら、日本の国益を最優先に考え、より安定した世界の実現に貢献することを忘れてはならないだろう。

次の動画では、ウクライナの無人車両と対戦車地雷の仕組みについて解説しよう。