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航空自衛隊の主力戦闘機 F-15。
F-15Jは拡張性の高さから、近代化改修による新しい能力向上計画がスタートした。
周辺国の航空戦力に対応するために、近代化改修により能力向上が図られ、、新しいミサイルの搭載、弾薬数の増加、電子戦能力の向上など、アップデートが計画されている。
F-15は空中戦、いわゆるドッグファイトや上昇力、加速力に優れており、全天候下の要撃能力や信頼性の高さから、導入後40年を経過した現在も主役の座で日本の防空任務についている。
アメリカマクドネル・ダグラス社からのライセンス生産により三菱上工業が契約し、国産化された日本仕様のF-15 の場合、アルファベットのJがつく。
航空自衛隊は一人乗りのF-15J が165機、二人乗りのF-15DJ が 48機の合計 213 機を保有しており、アメリカの次に保有数が多い。
今回は、日本の戦闘機の主役ともいえる F-15Jの性能やアメリカで配備されている F-15E の湾岸戦争での功績、また墜落事故などについて解説していこう。
F-15のパワーアップや実戦の動画もあるので、最後まで見てね!
この記事に書かれている内容は
F-15J近代化改修により能力向上!
F-15JはAPG-63と呼ばれるレーダーにより、敵を探知、捕捉、追尾する。
近代化改修では米軍で採用されているレイセオン社の近代化レーダーである、APG-82 に換装される。
また、セントラルコンピューターやミッションコンピュータも外国製の演算能力の高いものに変わる。
電子戦システムについても、現在の国産の統合システムからアメリカ空軍で採用された新しいシステムに換装される。
ミサイルについては、搭載数の増加だけでなく装備できる弾種も増える予定である。
F-15Jのミサイル搭載数は最大8発であるが、近代化改修によりそれ以上の弾数を装備できるようになる。
詳しい搭載数について、防衛省は明らかにしていないが、主翼下にミサイルランチャー4基を追加することで12発、胴体下の4発と合わせて16発になる可能性もある。
ミサイルの種類に関しては、空対空ミサイルのAAM-4、AAM-5に加え、F-35が搭載するAIM-120のほか対地、対艦ミサイルも搭載可能になるため、新たなミッションを与えられることになるだろう。
なお、1機あたりの近代化改修費は約35億円とされている。
続いて、F-15Jのスペックを見てみよう
ドッグファイトで無敗の戦闘機 F-15のスペック
F-15のスペックはこのようになっている。
最大速力はマッハ 2.5 であるが、エンジン吸入吸気温度やその他の制限からリミットは1分間とされている。
兵装については、ミッションにより対空ミサイル、対地ミサイル、爆弾等を装備することが可能となっている。
・全長 19.4m 翼幅13.1m 全高5.6m
・ 重量12973kg
・乗員1名(DJ型2名)
・最大速力マッハ2.5 巡航速力マッハ0.9
・航続距離 機内燃料のみで約2900km
・戦闘行動半径1900km
・兵装 20mm バルカン砲(940発)
短射程空対空ミサイル(サイドワインダー)
中射程空対空ミサイル(スパロー)
500ポンド通常爆弾など
ミサイルは8発まで搭載可能であるが、近代化改修後は、さらに多くのミサイルを搭載できるようになる。
1機の価格は時代により差はあるものの約86億円~101億円とされている。
現在は価格の高いステルス機が主流となってきており、それと比較すると、当初は高かったF-15はむしろ低価格といえる。
ちなみにステルス爆撃機 B-2の価格は2000億円で世界一高い航空機としてギネスに認定されている。
ほぼ同様の機体である F-15E(ストライクイーグル)はアメリカ、韓国、サウジアラビアなどに配備されており、対空戦闘能力は最先端の戦闘機にも劣らず高い水準にあり、現在までにドッグファイト(対空戦)による戦いでは、一度も撃墜されたことがない。
全天候での空対空、空対地攻撃が可能となっており、陸上施設などを攻撃する場合はSAR(サー)機能により、レーダーで探知した目標を写真のような画像で確認することが可能である。
また、グランドマッピングモードでは攻撃目標周辺の地図を瞬時に作成することができる。
夜間の低空飛行では前方監視用赤外線により複雑な山間部などの地形を映像として表示することでパイロットの視認性が向上し作戦を遂行することが可能である。
敵にミサイル攻撃をされた場合は、チャフ・フレアディスペンサーからデコイが発射され、「おとり」としてミサイルの誘導をそらすことで、危険を回避する。
F-15 実戦投入!「砂漠の嵐作戦」でイラク軍を撃滅
1990年8月クエートにサダム・フセイン率いるイラク軍が侵攻を開始した。
わずか 4 時間で首都を占領したのち、さらに勢力を拡大し隣国のサウジアラビアの国境まで迫ろうとしていた。
このため、サウジアラビアは友好国であるアメリカに軍事的支援を要求した。
当時のブッシュ大統領はこれに対し、サウジアラビアに部隊を派出し、24機のF-15 が10 回の空中給油を繰り返しながら12000kmを15時間かけて無着陸で横断した。
翌年1月17日「湾岸戦争」が勃発した。
湾岸戦争では多国籍軍による作戦「Operation Desert Storm」(オペレーション・デザート・ストーム)「砂漠の嵐作戦」にF-15CとEが参加。
F-15Cは制空戦闘能力がさらに強化されたタイプで、4機編隊を組み、高度30000フィートを飛行中、レーダーで近接する目標を距離74kmで探知。
22kmまで近接したところで、早期警戒機による識別報告を待たずに対空ミサイルを発射し撃墜。
これがF-15 による初めての撃墜となり、湾岸戦争においても初の撃墜となった。
同時に、Mig-29(ミグ29) 3機とミラージュ F1の撃墜が確認された。
対地爆撃により、イラク軍の戦車やスカッドミサイルを大量に破壊するという実績を残した。
また、ホバリング中のMi-24ヘリコプターをレーザー誘導爆弾で撃墜している。
F-15Eの被害は地対空ミサイルと対空砲火により2機が撃墜された。
また2003年のイラク戦争でも対地爆撃やミラージュ F1を撃墜したが、地対空ミサイルで1機がやられている。
後に 先にも、F-15の撃墜はこの3機のみであり、湾岸戦争では38機のイラク空軍機を撃墜し対空戦においては、いまだ無敗である。
対空戦においては撃墜されたことはないが、事故により墜落した過去がある。
F-15Cの事故飛行停止措置が発令!
安全性や飛行能力に定評のあるF-15であるが、過去に大きな事故も起きている。
2007年11月2日、アメリカミズーリ州の空軍基地所属のF-15Cが飛行中に空中分解して墜落。
この事故を受けて、アメリカ空軍は実任務に当たっているF-15以外の全機を機体点検のため飛行停止措置とした。
日本でも同様に配備しているF-15 全機を飛行停止とした。
1997年10月17日、飛行訓練中にコントロール不能に陥ったため、パイロットは緊急脱出を試みるが、その際にキャノピーと呼ばれる風防に頭部を強打し死亡する事故が発生した。
緊急脱出は座席ごとコックピットから射出されパラシュートで降りる仕組みであるが、射出の際は、ものすごい勢いで放出される。
視聴者の方も記憶にあるかもしれないが、映画「トップガン」の中でこのような事故のシーンがある。
それが現実に起きてしまったのだ。
この事故以来、脱出の際はキャノピーを破壊するキャノピーブレイカーが追加装備されている。
F-15近代化による能力向上 まとめ
F-15は導入から40年以上が経過した現在においても、防衛省から機体寿命や退役の予定などに関する情報は報告されていない。
航空自衛隊の年間飛行時間から計算すると、基本寿命である 8000 時間に達するのは 2025年あたりになるのではないだろうか。
ただ、機体改修工事などで延命される可能性もあることから、まだ主役の座は譲らないだろう。
現代でもF-15 は加速力・上昇力、最大速度、航続距離など新しい戦闘機に劣らず、世界トップクラスのレベルである。
これからの航空自衛隊の主力戦闘機はF-15の近代改修、F-35、そして次期戦闘機の3種類となっていくだろう。
2030年、2040 年に予想される脅威に対処できる能力を備えた次期戦闘機の登場にも期待したい。
F-15近代化改修により、さらに戦闘力がグレードアップすることは間違いない。
これからも日本の空を守るために活躍してもらいたい。
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