自衛隊が「貧者の武器」ドローン調達へ!規則で有事でも使用できない!
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北東アジアにおいて、武装ドローンを保有していないのは自衛隊とモンゴル軍のみである。

日本政府は長らくドローンを「おもちゃ」のように軽視してきたが、ウクライナにおけるドローンの効果的な運用を目の当たりにし、「ドローンはゲームチェンジャー」と認めるに至った。

現在ではミサイル防衛に次ぐ優先度の高いテーマと位置付けられている。

今回は、無人戦争の未来を形作るドローン、そして自衛隊の無人機導入計画と法規制について解説していこう。

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ドローン戦争の夜明け! 空飛ぶ暗殺者たち

ドローンの起源は軍事目的での使用にある。

実際、「ドローン」という言葉自体が「雄の蜂」を意味しており、第二次世界大戦時には、米軍が爆弾を搭載したドローンの開発を試みたが、技術的な課題や費用対効果の面から実用化には至らなかった。

1970年代には射撃訓練の標的機として使用されていたが、その後、偵察用としての開発が進み、1990年代には攻撃ドローンが実戦投入されている。

特に2001年のアルカイダ幹部への攻撃では、「プレデター」と呼ばれるドローンからヘルファイアミサイルが発射され、これが世界初のドローンによる攻撃とされている。

2020年のナゴルノカラバフ紛争では、ドローンの軍事利用が大きな転機を迎えた。

アゼルバイジャン軍はトルコ製の「バイラクタル TB2」やイスラエル製の徘徊型自爆ドローン「ハーピー」を活用し、アルメニアの防空システムや戦車を次々と破壊し、長年アルメニアが支配していたゴルノカラバフの大部分を奪還した。

この紛争はドローンが戦場で有効に機能することを実証するだけでなく、「ドローンを誰でも使える時代が到来した」ことを示す事例となった。

従来は米国や中国などの大国が主に保有していたドローンだが、アゼルバイジャンのような小国でも効果的に活用できることが明らかになり、「貧者の武器」としての側面も強調されるようになった。

これにより、世界中の軍事組織がドローンを手軽かつコストパフォーマンスの高い武器として認識し、その導入が急速に進むこととなった。

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空飛ぶ死神 MQ-9 リーパー 中東空域を制圧する無人殺戮マシンの全貌

テクノロジーの進歩が生んだ空中の暗殺者、「空飛ぶ死神」通称MQ-9 リーパーがその名を馳せている。

このドローンは、以前から中東地域で偵察任務に従事していた MQ-1 プレデターという攻撃型ドローンを元に改良されたものである。

この無人機は時速400キロメートルを超える速度で飛行可能であり、高度約15,000メートルから地上の情報を収集し、それをリアルタイムで指令センターに送信する能力を持っている。

リーパーは、レーザー誘導ミサイルを搭載可能で、過去にはイランの高位司令官を特定し、彼が空港で車に乗り込む瞬間を上空から見逃すことなく暗殺するという精密な作戦を遂行した。

この操作は通常、アメリカ国内からリモートで行われる。

2人のオペレーターがドローンに搭載されたカメラを通じて映像を監視し、遠隔操作を行うのだ。

このドローンは給油なしで3,000 キロメートル以上を飛行でき、アメリカの軍基地がある限り、世界中どこでも迅速に展開し攻撃を行う能力がある。

主翼下の6箇所のハードポイントには、 最大 1,361キログラムの武装を搭載でき、 ヘルファイア・ミサイルやGBU-12 レーザー誘導爆弾、GBU-38 JDAM などの高精度誘導武器が使用される。

万が一、 墜落する事態にも、 機密情報の漏洩を防ぐために搭載された高度なセキュリティソフトウェアを遠隔操作で消去することができる。

これは、機体の価格が約 23 億円という高額であることを考えると、そのセキュリティ対策の重要性がよく分かる。

この技術の発展は、 無人航空機技術の可能性を大きく広げており、 すでに日本の鹿児島県にある鹿屋航空基地でMQ-9 リーパーは警戒監視任務にも使用されている。

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スクランブル発進頻発! 中国ドローンに翻弄され疲弊する航空自衛隊

米国の最先端ドローンに対抗する形で、 中国は 「翼竜」という高性能ドローンの開発に力を入れている。

このドローンは、40時間連続飛行が可能で、 航続距離は 10,000キロメートルを超える。

重量 2トンの武器を搭載し、中国本土からハワイの米軍基地まで飛行できるだけでなく、空中給油の技術も備えているとされる。

近年、このタイプのドローンが沖縄周辺での偵察活動を活発化させており、それにより日本の航空自衛隊はスクランブル発進を増やしている。

経済的な観点からも、 中国製ドローンのコストパフォーマンスは注目に値する。

運用コストは1時間当たり約9万円と低く抑えられており、これに対して日本のF15戦闘機のスクランブルコストは2機で約700万円となる。

この経済的な不均衡は、ドローンの運用が増える理由の一つとも言えるだろう。

人員の疲労に関しても、ドローンは人間のパイロットや整備士にかかる身体的な負担がない。

これに対し、自衛隊は限られた人員で高い運用負担を強いられる状況にある。

中国は過去 10年で282機の軍用ドローンを世界17ヶ国に供給し、輸出国としての地位を確立している。

さらに、人民解放軍ではロボット技術の軍事利用も進められており、例えばロボット犬に武装を搭載し、都市戦のシナリオでの利用が検討されている。

習近平氏による「小型ドローンが次の戦争の鍵」との発言は、中国がドローン技術に対してどれほど戦略的に注目しているかを示している。

これに対し、日本の自衛隊も小型ドローンの開発を進めているが、飛行距離などの技術的な限界に直面している状況だ。

将来の戦場では、人間よりもリスクが低いロボットや無人機の活用がさらに進むことが予想される。

この技術的な進展が、国際的な安全保障環境にどのような影響を与えるか、注視する必要があるだろう。

ロシアとウクライナの紛争を見て、日本の防衛省はドローン技術の重要性を再認識し、防衛予算の増加とともにドローンの積極的な導入を進めている。

急げ!日本のドローン法規制の見直し  自衛隊の無人機導入計画

2022年12月には、防衛省がドローンを含む無人アセットを「防衛力の抜本的強化策」と位置付け、その方針を大きく転換した。

これには他国製の小型攻撃ドローンの性能や機体設計に関する研究資金も含まれており、人工知能や遠隔飛行制御システムの開発が計画されていることが報じられている。

現在、自衛隊は人道支援や災害救助、さらに諜報、監視、偵察ミッションでドローンを利用している。

特に2022年3月には、高性能無人航空機「RQ-4B グローバルホーク」が米国から日本に到着し、遠隔地の情報収集を目的とした空中モニタリングを強化している。

海上保安庁では「MQ-9B シーガーディアン」が選定され、これも監視偵察任務に重要な役割を担っている。

陸上自衛隊では、初のドローンとして「遠隔操縦観測システム」が2004年に導入され、その後も「無人偵察機システム」への更新や「UAV近距離用」の配備が行われている。

これらのドローンは主に敵の射撃位置の特定や火砲の弾着確認に利用されており、戦場での情報収集能力を大きく向上させている。

このような技術的進展は、自衛隊が将来の戦闘でどのように変化していくかを示している。

これらの進歩が国防の未来にどんな影響を与えるか、我々はその動向を見守る必要があるだろう。

ウクライナ戦争を鑑みて、日本自衛隊は無人攻撃機の開発を決定し、これが潜在的な脅威に対する重要な防御手段となり得る。

特に中国の軍事計画に新たな障壁を設ける意味合いが強い。 無人機はその匿名性と予測不能性から、敵の攻撃計画を狂わせることが可能であり、低コストで広範囲をカバーできるため、軍事的には極めて価値が高い。

しかし、現在の日本にはまだ無人機の運用に適した法的・物理的インフラが整っていないのが現実だ。

ウクライナの戦況に触発されて急速に導入に向かうも、日本国内では無人機の運用に警察への事前通報が義務付けられており、有事の際にもその規制が適用される可能性がある。

この規制は、大型機体も含めた自衛隊のドローンが重要施設周辺で飛行する際には、施設管理者の同意を得て48時間前に警察に通報することを要求しており、迅速な対応を求められる軍事行動において大きな障害となっている。

このような状況は、日本の「専守防衛」という基本姿勢とも関連している。 無人機による攻撃がこの姿勢に反するかどうかの議論もあり、自衛隊の戦術や戦略に大きな影響を与える。

対敵ドローン攻撃の際に、相手の動向に応じた即応性が制約されてしまう可能性があるため、現在の法制度や運用規則の見直しが急務である。

敵に対する有効な対抗手段としての無人攻撃機の導入は、技術的には可能であるが、それを最大限活用するためには、法制度の更新や運用基準の明確化が不可欠である。

これからの数年間で自衛隊の無人機戦略がどのように進展するか、国の安全保障環境を左右する重要な要素となるだろう。

次の動画では、ウクライナの段ボール製ドローンと非行型迫撃砲ドローンについて解説しよう。

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