韓国の【徴兵制度】人であることを捨てる場所。年齢や給料は?免除は可能か?

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

「人であることを捨てる場所」

「乾燥して冷凍されたご飯を熱湯で戻して食べる。今までの食事で最悪だった。」

「毛布は30~40年使い続けた、ぼろ雑巾のようだ」

これは、韓国の徴兵に出された兵士の言葉だ。

韓国男性が避けて通れない「兵役制度」

この制度のきっかけは、1950年に起きた朝鮮戦争である。

朝鮮半島のほぼ全てが戦場化し、大規模な戦争が行われた結果、南北分断という悲劇がもたらされ、朝鮮半島は北朝鮮と韓国という2つの国に分かれたままとなっている。

朝鮮戦争の原因は現在の北朝鮮が武力による国家の統一を目指して韓国に攻めたことが引き金である。

こうした背景もあり、現在韓国ではすべての成人男性に対して、一定期間、軍隊に入隊して国防の義務を遂行する徴兵制度が義務づけられている。

今回は、韓国の徴兵制度について、訓練内容や期間、安すぎる給料や過酷な暮らしなどについて解説していこう。

しまかぜ

韓国の厳しい徴兵制の内容や待遇を動画でも解説してるので見てね!

スポンサードリンク

韓国の徴兵制度とは?

韓国徴兵制

兵役は大韓民国憲法で定められた国民の義務であり、兵役法に基づいて実施される。

韓国では、男性に対する徴兵制に加え、韓国人の男女による志願兵制を併用している。

男性には最低18か月以上の兵役義務があり、満18歳から満19歳までの間に徴兵検査を受けなければならない。

「大学」在学中である場合など、正当な理由による延期は可能なものの、30歳の誕生日を迎える前までには入隊する必要がある。

そして入隊前には、射撃や手榴弾の扱い方、行軍などの特訓など、5週間に及ぶ基礎訓練を受けることになるのだ。

身体・学力の基準に達すると陸・海・空軍のいずれかに入隊させられる。

入隊の期間は所属する軍によって異なり、陸軍が18か月、海軍は23か月、空軍が24か月である。

徴兵後は二等兵から一等兵、上等兵、兵長までそれぞれ3か月・7か月・7か月の経過で進級する。

この間、日常生活を送りつつも一定の日数にわたって軍事訓練を受ける必要があるのだ。

とはいえ、服務中の心身障害など健康状態によっては早期に除隊する事例もある。

それが韓国アイドルのメンバーなどの有名人の場合は、怪我や病気で早期除隊すると「本当にそこまで酷いのか?」と疑われ、そのまま除隊が決定すれば「たった何ヶ月」などとメディアに書かれる始末である。

兵役拒否は一切認められていないが、文化・スポーツ優秀成績者の兵役免除、徴兵検査不合格や、その年度の予算不足のため免除や短縮勤務となる者もいる。

また、徴兵検査で現役不合格になった者には、代わりに官公庁などに勤務することができる。

なお、服役者・海外在留者・国外を往来する船舶の船員は兵役検査を延長することができる。

海外の永住権を取得したもの、身体障碍者、脱北者は書類審査で免除となる他、高卒未満の低学歴で徴兵されたら、家族の生計が維持できなくなる場合、孤児、帰化者、スポーツや芸術で功績のある者は免除になる可能性がある。

また6年以上の懲役判決を受けた者は兵籍から除外される。

海外で出生、6歳以前に出国し海外で暮らす在外国民2世は兵役が免除されているが、就職などの営利活動を行った場合や永住帰国申請を行った場合、1年の内6ヶ月以上滞在すると兵役が発生するという。

除隊後も兵役義務は続き、除隊から8年間は郷土予備軍、さらに40歳までは民防衛隊に所属しなければならない。

スポンサードリンク

 徴兵制の給料や待遇

韓国紙などによると、軍施設への上水道普及率は50%未満、くみ取り式便所は1400カ所に及ぶという。

衣食住についてはほぼ無料とはいえ、衣類は迷彩服2着に、すぐ底のはがれる軍靴など極わずかである。

そして驚くことに、新兵がまず手をつける仕事は水筒磨きだという。

先輩兵が使い、白サビの出たアルミ製の水筒を支給された新兵は、そのサビを歯ブラシで磨き落とすのだ。

さらに、毛布は30~40年使い続ける年代物。

夜食のインスタントラーメンに至っては自費という水準だ。

なお、軍の施設内にはPXと呼ばれる売店があり、兵士たちは給料をもらうとチョコレートやラーメンを買うなどして、自分の食欲を満たしているという。

しかし近年、韓国の物価は日本のそれと遜色ない。

兵士たちは給料を夜食や間食などに消費した後には、どの程度残るのだろうか。

2017年の兵役中の支給額は、各階級によって次のようになっている。

・二兵  16万3000ウォン(1万6300円)

・一兵  17万6400ウォン(1万7640円)

・上兵  19万5000ウォン(1万9500円)

・兵長  21万6000ウォン(2万1600円)

これは日給ではなく1カ月分の給料である。

はっきり言って安い。

この金額を見てもわかる通り、給料が出るとは言っても、一般の社会人の給料と比べると桁が違っている。

しかし、2018年は抜本的に給料を改善され、2017年に比べて2倍近くもアップしているという。

ここ十数年で、段階的に引き上げてきているようだが、もとの給料が低いので大幅アップと言っても、その水準は高くはない。

韓国国防省は今後も支給額を上げていき、その兵役に見合った待遇を計画しているようである。

また、定期休暇については、入隊から6ヶ月以下で6~10日、7~12ヶ月で7~10日、13~18ヶ月で4~11日与えられる。

正確な日数については、個人の希望と時期、部隊内の事情により決められている。

また、訓練所終了日から2~3ヶ月経過すると、新兵慰労休暇という2泊3日ほどの休暇が与えられる

スポンサードリンク

韓国の徴兵制度で女性が対象になる理由

近年、女性の学歴向上と男女平等を目指す「積極的雇用改善措置」等の制度により、女性の労働市場参加は増え続ける一方である。

遡れば、1999年に「軍加算点制度」が廃止されてから、兵役義務者に対する補償問題がジェンダーの論争にまで発展し、女性も兵役の義務を負うべきだという「女性徴兵論」に賛同する男性が徐々に増えてきていた。

最近では特にその「女性徴兵論」に対する議論が白熱している。

大統領府のホームページには「男性だけでなく、女性も兵役に就くべき」と訴える国民請願が掲示され、29万人以上が賛同した。

主な内容は次の通りである。

・出生率の低下と共に、韓国軍の兵力補充の問題は大きくなりつつある。

・過去に比べて徴兵率が高くなったことにより、不適切な人員さえも徴兵の対象になってしまい、軍全体の質の悪化が懸念される。

・すでに女性を将校や下士官候補として募集していることを考慮すると、女性の身体が軍の服務に適していないという理由で女性を兵役の対象にしないのは、男女平等を追求する現代社会において、非常に後進的で女性を卑下する発想である。

・現在は過去の軍隊とは異なり、近代的な兵営文化が定着しつつあり、過半数の女性が徴兵について肯定的な考えを持っている。

・女性は保護すべき存在ではなく、国を守ることができる頼もしい戦友になり得る。

この請願の賛同者数が20万人を超えており、大統領府も無視できない「国民の声」となっている。

韓国徴兵制度 まとめ

近年は、徴兵から逃れるために外国に移住したり、子供には二重国籍を取らせて兵役の年齢に達すると、韓国の国籍を放棄するという徴兵逃れがある他、スポーツ選手や俳優、政治家の子弟など、金銭による軍幹部への働きかけで徴兵を逃れている者もあり、たびたび社会問題となっている。

また、自殺者や徴兵逃れの増加の理由の一つとして、いじめや体罰が挙げられている。

現在、韓国軍では部下に対して「過酷行為」と言われる暴力禁止を掲げているが、多少の改善は見られてものの根本的な解決には至っていないようである。

職業軍人たちにとっても、徴兵制度で来る新人兵士達が自殺、他殺、自傷、傷害などの事故を起こした場合には懲戒免職される規定が設けられているので、気が休まることはない。

また、韓国軍内部での女性兵士に対する性的暴行は絶える事がないとして問題視されている。

さらに韓国軍全体に及ぶ複数の防衛装備汚職事件が発覚しているという。

このように韓国軍は、多くの問題を抱えており、徴兵制に留まらず、軍の在り方にも疑問を懐く者も多い。

これらの問題に対し、韓国の国民たちがどう対処し関わっていくのか、今後も注目されるだろう。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!