韓国がF-35Bを軽空母に搭載予定。誰も整備できない問題はどうする?
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今や軍事大国としての側面も見せつつある中国。

豊富な資金力を持って、強大な軍事力を保有し、拡大し続けている。

そういった中国の脅威に対して、日本も空母の保有を進め、陸軍に水陸機動団を設置してアメリカ海軍との実践訓練を行うなど危機感を募らせている。

この間に挟まれた韓国も、当然のことながら「国家防衛」という危機感を持ち、軍備力の強化に努めている。

F-35戦闘機を導入するだけに留まらず、最新鋭のステルス戦闘機F-35Bを搭載できる軽空母の建設を進めているのである。

大戦以前から空母を運用してきた日本に対し、空母の開発経験や運用経験のない韓国。

この数年のうちに、なんとか、形だけでもそれなりの戦力を備えようと躍起になっているのである。

今回は、韓国が建造しようとしている軽空母の概要と性能、またF-35Bを搭載したあとの重大な問題、また日本と韓国のF-35Bの性能の差について解説していこう。

しまかぜ

整備は誰が?韓国が日本のマネしてF-35購入して軽空母に搭載かも!動画でも解説しているので最後まで見てね!

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韓国の軽空母にF-35Bを搭載

韓国の空母開発計画は2019年8月に「2020-2024年国防中期計画」として初めて世に公開された。

この2019年8月とは、日本政府が、いずも型護衛艦にステルス戦闘機F-35Bを搭載することを決定した8か月後であった。

軍隊を持たない日本におくれを取らないように、という韓国の考えの表れであろう。

2022年から軽空母の基本設計を開始し、2033年までには実戦配備する予定のようである。

あくまで案の段階のため、さまざまなデザインが考案されている。

設計案の時点で、全長263m、幅46.6m、満載排水量4万5000トンという規模であり、日本の型護衛艦よりもひとまわり大きいのだ。

また、軽空母の飛行甲板にF-35B戦闘機を最大16機、格納庫に12機をそれぞれ搭載できるようである。

構造を見ると、アメリカの強襲揚陸艦「アメリカ」同様に「スキージャンプ甲板」と呼ばれる上向きの傾斜甲板は設置されていない。

これは、恐らくは、飛行甲板への戦闘機配備数を意識した、より実戦重視型の設計を採用したからではないかと思われる。

スキージャンプ台がない短い甲板でも、難なく離陸できる戦闘機、つまりは、リフトファン装置を持ち、短い滑走路でも垂直離陸できるF-35B戦闘機があってこその構造だ。

つまり、軽空母計画を実現するためには、F-35B戦闘機は必要条件なのである。

そのため、韓国はF-35B戦闘機の導入を急いでいるのだ。

また、軽空母には、空中の戦況を早期に把握する早期警戒機が必要である。

しかしながら、韓国軽空母は警戒ヘリコプターの搭載がない。

それをカバーするため、駆逐艦を空母打撃群の先頭に配備し、戦闘機を常時飛行させて哨戒作戦に投入するという方針だ。

この戦闘機がF-35Bかは不明である。

また海軍の軽空母は韓国型次期駆逐艦の多機能位相配列レーダーを搭載。

このレーダーは弾道ミサイルを追跡するほど強力であり、韓国産のものであるとのことである。

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誰も整備できないF-35B

日本のいずも型護衛艦へのF-35B戦闘機の配備に時期を重ねて、韓国の軽空母計画が発表され、空母の設計、製造やF-35B戦闘機の導入を急ぐ韓国にとって、ひとつ大きな問題があるのをご存知だろうか。

その問題とは、灯台下暗しといって差し支えない根本の問題である。

実は、韓国国内にF-35戦闘機を整備することが可能な企業及び施設が存在していないというのだ。

しかしながら、この問題は今に始まったことではなかったという事実に驚きを隠せない。

実は、1999年から2000年にかけて導入したドイツ製の偵察ヘリ「BO105」でも同様に事例が発生していたのだ。

昼夜問わず標的捕捉探知がカギとなる同ヘリコプターだが、この装置の故障のため夜間の偵察が不可能になったというのだ。

同機は、昼間のみの活動を余儀なくされ、導入に要した多額の費用が無駄になったとも言われている。

このような過去がありながらも、同じことを繰り返さざるを得ないほど、韓国の軍備問題は深刻である。

そういった背景の中で、愛知県名古屋市にある三菱重工の持つF-35の最終組み立て施設が、アジア太平洋地域の国際整備拠点として、2020年夏から運用を開始したのだ。

この施設は、日本の航空自衛隊の戦闘機だけでなく、在日米軍や在韓米軍のF-35戦闘機のメンテナンスも受け入れる予定とのことだ。

韓国からの距離を考えても、この名古屋の施設でのメンテナンスが最も効率がよいのは明白だが、果たして半日感情含めた韓国の情勢の中で、日本の、名古屋の、三菱重工のメンテナンス施設を使うのか、と問われれば、答えは「NO」だろう。

韓国側では、「F-35の整備に関しての決定を下すのは韓国軍だ。日本の拠点利用に関しては、日本やアメリカから正式なオファーがない」との見解も飛び出したようだが、一定期間を過ぎた戦闘機はメンテナンスなしでは、国際法上、飛行不可能となる。

今後の展開に注目したいところだ。

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韓国と日本のF-35の性能の差

日本の軍事戦略を常に意識している韓国。

日本にも韓国にも、「アメリカとの強い関係性」を用いた軍事投資が行われているが、そこに何らかのちがいはあるだろうか。

中国メディアもこの点について多く取り上げている。

まず、大きな前提を見てみると、韓国空軍は現在、第3世代の戦闘機が未だもって現役稼働している状況であるのに対し、日本の航空自衛隊では、第3世代の戦闘機はすでに退役している、という総合的な部分でのちがいがある。

しかしながら、第4世代戦闘機で比較すると、日本での主力はアメリカのF-15C/DをベースにしたF-15J、F-15DJであるのに対し、韓国では、アメリカのF-15EをベースにしたF-15Kである。

さらに日本のF2戦闘機がアメリカのF-16をベースとしているのに対し、韓国のKF-16は、アメリカのF-16C/Dをベースにしており、この比較では韓国の方に分がある、とされている。

この点においでは、軍隊と自衛隊の差が出ている、ともいえるが、第5世代のF-35系に関してみれば、韓国は30機を導入し、日本は25機を導入とされ、ほぼ同等と見られる。

しかしながら、2018年に韓国でF-15Kが訓練中に墜落し、パイロットが死亡した事故によって、機体の一部が韓国内で製造されるF-15Kの性能に疑問符がついたことは事実である。

さらには、公式にはF型戦闘機における意図的に性能や機能を低下させた「モンキーモデル」の存在は確認できないが、アメリカに敵対できないような何らかの機能があるのではないか、との噂は絶えない。

早期警戒機という重要な任務を担う航空機は、日本が20機、韓国にはわずか4機と大きな差も見られる。

しかしながら、配備数や性能、現状の戦力スペックでは図ることのできない大きな差がある。

それは、日本には、愛知県名古屋市にある三菱重工の持つF-35の最終組み立て施設が、アジア太平洋地域の国際整備拠点として、2020年夏から運用を開始し、F-35戦闘機の整備拠点を国内に備えているという点である。

当面の戦力だけを比較すれば、やや韓国に分があるように見ることもできるが、中期的な視点に切り替えれば、メンテナンス可能な日本に大きな分があり、自国内ではメンテナンスができない韓国にとっては、戦闘機は「限りある資源」という側面もあるのである。

今後の韓国の軍備

常に日本の軍事的な動きを視野に入れつつ、さながら日本への対抗意識の表れではないか、とも思われる韓国の軍備強化ではあるが、日本に対する感情や対抗だけではない側面もある。

軍事力を強大化させ続ける中国や独自の展開からその全貌がつかみきれない北朝鮮と、日本以上に近しい位置関係にある韓国にとっては、自国の国家防衛の観点からも、日本の「国家防衛としての軍備」を参考にしていると思われる。

日本と同等あるいは、それ以上の軍備を備えることでの、中国への牽制、といった側面もあるはずだ。

こういった側面に対して、中国がさらなる軍備増強を行い、今後脅威を増し続けると考えると、日本も韓国もぼんやりとはしてはいられないのも事実である。

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