核兵器保有国は「なぜ持ちたがるのか?」

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

核の三本柱とは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を搭載する戦略原子力潜水艦、戦略爆撃機で構成される米国が提唱した核戦力の構造である。

つまり、核兵器を投射する3つの手段のことである。

近年では、北朝鮮の潜水艦からも弾道ミサイルの発射実験がおこなわれており、中国も2030年までに核弾頭が1000発に達すると米国防総省が発表した。

アメリカの予想をはるかに超えるペースで核・ミサイルの増強を進めている。

冷戦時代に提唱された「核の三本柱」は、各国の核兵器の運用の基本指針にも合致し、これらの配備は核保有国のスタンダードとなった。

核保有国では大陸間弾道ミサイルを配備し、潜水艦から弾道ミサイルが発射する能力を有し、戦略爆撃機で爆撃できるという体制を整えているのである。

今回は、核の三本柱について、爆撃機、戦略原子力潜水艦、そして大陸間弾道ミサイルについて解説していこう。

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戦略爆撃機

最初に三本柱の1つである戦略爆撃機について触れていくが、ここではアメリカを例に解説していこう。

アメリカは、戦略爆撃機としてB-52 Hストラトフォートレス爆撃機やB-2ステルス爆撃機を中心とした戦力を保有している。

B-52 Hは、戦略爆撃機として開発された機体で、「成層圏の要塞」という意味のストラトフォートレスというニックネームがついている。

運用開始は1955年で、かなり経年が進んでいる戦略爆撃機であるが、近代化改修が繰り返し行われており、現在もアメリカ空軍では重要な戦略爆撃機として運用されている。

ちなみにベトナム戦争で行った大量の「絨毯爆撃」を繰り返し行った機体でもあり、その運用歴の長さがご理解いただけるだろう。

絨毯爆撃とは、地域一帯に爆弾を投下して無差別に破壊する攻撃である。

最先端の機体ではないものの、安定した運用や実戦で得られたノウハウも豊富なことから、核兵器の運用という非常に重要なミッションにも耐えうる機体である。

一方、B-2ステルス爆撃機は、アメリカ空軍が運用するステルス戦略爆撃機で、ブーメランやエイのような、独特なフォルムがステルス性能の高さを物語っている。

運用開始された1997年当初、あらゆる最新の技術や最高の素材を投入したことから、機体と同じ重さの「金」と同価値といわれ、その価格は20億USドル(約2,280億円相当)とF-16などの通常の戦闘機の約20倍以上の金額となった。

開発当初はソ連のレーダー網をかいくぐり、ICBM発射基地や移動式発射台に短距離攻撃ミサイルにより核攻撃を加えることを主目的としていた。

戦略爆撃機でありながら、敵深部への打撃を可能としていた野心的なコンセプトの機体だ。

現在は新規の製造されていないが、その脅威は対立国家を震え上がらせている。

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戦略原子力潜水艦

アメリカでは、弾道ミサイル原子力潜水艦(SSBN)というカテゴリーで開発された原子力潜水艦を保有している。

その代表格であるオハイオ級原子力潜水艦について、そのスペックと、搭載している核ミサイルについて解説していこう。

まず、オハイオ級原子力潜水艦のスペックはこのようになっている。

オハイオ級原子力潜水艦のスペック

全長:170m 全幅:12.8m 喫水:11m
水中排水量:18,750t
速力:最大24kt(約45㎞)
乗員:155名
機関:原子力蒸気タービン 60,000馬力
兵装:533㎜魚雷×4発
弾道ミサイルトライデント×24発

まず、サイズは全長170mと巨大で、船体の一番下から水面までの垂直距離である吃水は11mである。

これはアパートの3~4階と同じ高さであり、現役の潜水艦で最大のサイズとしても知られている。

水中排水量は18,750tだが、これは海上自衛隊のイージス護衛艦まや型の約2倍であることから、いかに巨大な潜水艦か理解できるはずだ。

速度は水中24ノットとされており、原子力潜水艦としては標準的な速度だが、これは公表された数字だ。

実際は潜水艦としては非常に高速な部類に属し、迅速な作戦展開が可能とされている。

潜航深度は最大300m程度とされ、比較的深度の深い場所での作戦も可能とされているが、各国の潜水艦のほとんどが、深度を非公開としており、潜航深度は水準を超えるものであると推測される。

オハイオ級が搭載しているミサイルは、トライデントで、これはアメリカ軍の保有する標準的なSLBMである。

これが24基のミサイルハッチに格納されているが、格納された数としては現在世界最大の数である。

全てに核弾頭を搭載して発射した場合、たった1隻で一国を滅ぼすことも可能なほど脅威度の高い潜水艦である。

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地上配備型大陸間弾道ミサイル

最後に地上配備型大陸間弾道ミサイルに触れていこう。

このタイプの核戦力は、アメリカ本土の北東国境とソ連本土の北西国境を結ぶ最短距離である5,500km以上のスペックを持つ弾道ミサイルなどである。

核兵器を保有する国のうち、アメリカ、ロシア、中国、インド、イスラエル、そして疑いとして北朝鮮が保有している。

基本的にアメリカとロシアでは、核軍縮の一環として廃棄を進め、フランスでは破棄が完了した。

しかし、中国や北朝鮮、ロシアなどでは現在も新しい型式のICBMが開発されており、問題になっている分野でもある。

陸上基地などから発射されるタイプの核ミサイルであり、特徴としては、ロケット噴射の加速により数百kmの高度まで上昇したのち、ブースターを切り離し、核弾頭だけが地球の重力で自由落下して着弾する。

また、冷戦中に開発競争が加速し、MIRV(マーヴ)と呼ばれる弾頭の搭載も行われた。

これは、核弾頭を一つのミサイルに複数搭載できる方式で、一発のICBMの発射によって複数の核弾頭が地上に落下するというメリットがある。

これによって核弾頭の破壊力が増すだけでなく迎撃システムをかいくぐりつつ、標的に命中させやすくなるという点も挙げられる。

この危険性から、技術の凍結が西側諸国から提案されたものの、同意が得られなかったため、現在も多くの国でこの方式を採用しているものと思われる。

核の三本柱  まとめ

核の三本柱の概念の下、世界の核保有国が様々な形で核戦力の保有を行っている。

「核兵器をなぜ持ちたがるのか」であるが、核を持っていると報復攻撃される可能性があるため、基本的にはその国家に対しての攻撃を躊躇する。

つまり政治的外交カードの1つとして、実際に使う気がなくても保有していれば、利害関係を主張する上で有利になるからである。

特に地上配備型大陸間弾道ミサイルは、制空権や制海権がなくとも容易に敵国へ着弾させることが可能であり、中露を中心に積極的な開発が行われている分野だ。

日本のニュースにはならなかったものの、ロシアでは2020年の軍事パレードで新型のICBMを披露した。

そして、連日の北朝鮮の飛翔体発射など日本の周囲でも核にまつわる話題は尽きない。

しかし、これらの核戦力の開発は、兵器の枠を超え、地球滅亡の危機に迫るものでしかない。

望むべくは、未来永劫これらの核兵器が用いられないことを祈るばかりである。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!