台湾海峡危機

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!

現在、中国は空母の建造を急ピッチで進めている。

1隻目は旧ソ連が建造した空母をウクライナから購入、2度目は国産初の空母となる山東(サントウ)が2019年12月に就役。

さらに3隻目も建造中で、今後も隻数が増える予定だ。

中国がなぜ、これほどまでに空母保有にこだわるのか?

そのきっかけとなったのが、1996年3月に起きた「第三次台湾海峡危機」である。

当時、アメリカ海軍の圧倒的軍事力にひれ伏した中国は、その雪辱は果たすために空母保有を進めている。

今回は、中国が空母保有を急ぐ理由と第三次台湾海峡危機について解説していこう。

しまかぜ

中国の空母建造が急ピッチな理由を動画でも解説ているよ!

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中国が台湾に弾道ミサイル発射

李登輝

現在、台湾は独立した国家として成り立っているが、中国共産党はそれを認めず、台湾は中国の領土であると長年にわたり主張しており、武力による弾圧を行っていた。

1995年5月、アメリカは台湾の大統領、李登輝(り とうき)がアメリカを訪問することを許可した。

しかし、中国共産党はこれに猛反対し、台湾に対し弾道ミサイルを発射したのだ。

対外的には弾道ミサイルの試験というものであったが、中国は「この地域の平和と安全を危険にさらすことになるだろう」と脅迫した。

7月21 日から26 日までの間に、中国は弾道ミサイルを発射し、台湾をはさむような形で北と南の公海上に弾着させた。

一歩間違えれば台湾領土に落ちたかもしれない非常に危険な行為に及んだのだ。

中国国内では李登輝と台湾海峡の政策を非難する内容が人民日報で報道され、中華民国総統選挙で李登輝に投票することは「戦争」を意味すると脅迫した。

2回目のミサイル発射は8月15 日から25日の間に行われ、継続して台湾に対し威嚇行動を行った。

弾着地点を航行する船舶輸送は7割を越えており、危険回避のため2時間の迂回を余儀なくされた。

また、日本行きと太平洋を横断する航空機についても航路の変更がなされ通常よりも遅れる原因となったのだ。

さらに中国は、福建省内の部隊を移動し、台湾付近で大規模な上陸演習を行うことで、まさに台湾を標的とした演習により台湾国民と政府を脅すような行為を行った。

そこまでしてでも、中国は台湾とアメリカの関係がつながることを反対していたのだ。

中国の台湾に対する嫌がらせは年を越してもさらに続いた。

翌年、3月23日の台湾大統領選の2週間前から中国は再び弾道ミサイルを複数発発射し、選挙を妨害しようと試みる。

中国は台湾の独立化を決して許そうとはしなかったのだ。

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アメリカ海軍 空母打撃群派出

1996年3月、中国の軍事的圧力に見かねたアメリカ政府は、クリントン大統領の命令により、ついに台湾近海に空母打撃群(ストライクグループ)の派出を命じたのだ。

ベトナム戦争以来の最大級の軍事力による牽制にでることとなった。

東シナ海と南シナ海で作戦行動中であった空母インディペンデンス率いる空母打撃群を台湾に急行させた。

インディペンデンスは横須賀を母港としており、随判艦はイージス艦バンカーヒル、駆逐艦オブライエンの2隻であったが、さらに横須賀から駆逐艦「ヒューイット」、フリゲート「マクラスキー」が出港し、沖縄西方海域で合流。

インディペンデンス率いる空母打撃群は台湾近海まで北上を開始した。

また、佐世保を母港とする強襲揚陸艦「ベローウッド」を南シナ海から向かわせ、台湾海峡を通峡させることで、もしものことがあれば、上陸作戦も決行するという姿勢を見せ付けた。

さらに、ペルシャ湾で警戒監視行動中の空母「ニミッツ」と巡洋艦「ポートロイヤル」、駆逐艦「キャラバン」、「オルデンドロフ」、フリゲート「フォード」を台湾に向かわせたのだ。

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アメリカ海軍の圧倒的勝利

台湾近海に空母打撃群が集結し、台湾海峡は強襲揚陸艦が警戒しているため、中国人民解放軍は挑発行動を継続することができなくなってしまった。

アメリカ海軍の迅速な行動と、圧倒的な軍事力を前に、中国側は手も足も出すことできなかったのだ。

2つの空母打撃群と1隻の強襲揚陸艦を派遣することは中国に対して、プレゼンスを示しただけではなく、いつでも戦闘態勢へ移行できるという姿勢を表しているものであった。

その結果、一度の攻撃も行うことなく中国側を黙らせることに成功し、アメリカ海軍が誇る空母部隊の圧倒的な軍事力を世界中に知らしめる結果となった。

これに対し、中国はアメリカ側の行動を「外国の介入」と非難した。

中国の軍事的圧力による脅迫はアメリカの支援のおかげで失敗に終わった。

ペルシャ湾から急行したニミッツはすでに到着していたインディペンデンスから任務を引き継ぎ、4月14日まで台湾付近での警戒を継続した。

3月23日、無事に選挙が行われ、中国の脅迫が恐れではなく国民の怒りに変わり、李登輝氏が過半数をこえて再選したのだ。

中国の空母計画

台湾海峡危機では、アメリカ海軍が派出した2つの空母打撃群を前に中国はなす術もなく終わった。

当時の中国は陸軍に力を入れており、中国人民解放軍にとって海に挟まれた台湾での軍事行動の手段がないままアメリカの介入を許してしまった。

この出来事がきっかけとなり、アメリカ海軍が人民解放軍の脅威になると認識した中国は、軍備増強を加速することとなった。

ロシアが冷戦時代にアメリカに対抗するために建造した戦闘艦艇ソブレメンヌイ級駆逐艦、攻撃型潜水艦キロ級を購入。

さらに、空母の航空機に対抗するため、戦闘機 SU(スホーイ)24と30を購入した。

そして、中国が空母を保有する計画を始めるのであった。

現在、中国はウクライナから購入して改修した遼寧(りょうねい)、国産初の山東(サントウ)

の2隻の空母を戦力化しているが、さらに3隻目を建造中であり、将来的には複数の空母保有を計画している。

中国海軍の空母と空母打撃群はまだ発展途上ではあるが、新兵器の開発と戦力化に取り組む姿勢、またそれを支える経済力はアメリカ、日本の脅威となるだろう。

今後、中国は我々の想像を超える速さで軍事力を強化していくこととなるだろう。

「戦争映画」は、ただ国同士が争う映画ではない。

迫力ある戦闘シーンだけでなく、涙なしには語れない数々の人間ドラマがある。

数ある戦争映画の中でも、今回は実話を元にしたエピソードのみを厳選して紹介する。

一度は見ておきたい実話の戦争映画5選!