中国がついに原子力空母建造へ!米軍を超えた世界最大320隻の海軍力
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中国海軍がアメリカ海軍に対抗するための新たな一手として、原子力空母の開発が進行中であることが明らかになった。

この情報は、上海にある江南造船所で進められている建造作業の一端を垣間見せる画像がネット上に流出したことで火が付いた。

今回は、中国が建造をすすめる原子力空母建造計画の全貌、そして中国初となる電磁カタパルトの運用について解説していこう。

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中国新型空母「福建」の脅威!原子力空母への足掛かり

この新しい空母は、3隻目の空母「福建」との比較で明らかなように、甲板面積が大きく広がっており、3つのカタパルト式発艦装置と3つの飛行機用エレベーターが装備されていることが確認された。

甲板上の模型分析により、搭載予定の航空機にはJ-15戦闘機やJ-35ステルス戦闘機、さらには早期警戒機や汎用輸送ヘリコプターが含まれることが示唆されている。

しかし、何よりも驚異的なのは、煙突がなくなったことである。

これは、新型空母が従来の通常動力ではなく、原子力を動力源としている可能性が高いことを意味している。

中国がこれまで運用してきた通常動力型空母「福建」から一転してのこの進化は、海軍力の革新を目指す中国の野心を如実に示している。

特に「福建」の進水が原子力空母への転換への足掛かりとなるのではないかという推測が広まっている。

中国の空母開発は段階的に進んでおり、先ずは空母の運用に関する知見を深め、その後でより高度な原子力推進システムへと進化させる計画だ。

2022年6月に公開された「福建」は、中国製としては最大かつ最も先進的な空母であり、国内の技術と設計によって建造され、現在は試験運用中である。

これは、中国が1998年にウクライナから購入し国内で改装した「遼寧」や2019年に就役した「山東」も上回る性能を持っている。

しかし、「福建」が最先端技術を駆使しているにも関わらず原子力艦ではないのは、開発段階での原子炉技術の課題が影響しているとされる。

電磁式カタパルトを搭載するなど、最新の技術を取り入れているものの、米海軍の「ジェラルド・R・フォード級」空母と肩を並べる技術力は有していないだろう。

ただ、カタパルトの実現が近づくにつれ、艦載機の運用性能の向上は顕著となり、特に早期警戒機の搭載が可能となることで、遠距離で敵を探知可能となり、空母打撃群の全体的な能力は飛躍的に増強される見込みだ。

中国の最新空母「福建」は2022年6月にその姿を現し、続いて2023年3月から係留公試に着手し、同年11月には電磁式カタパルトの試験が実施されたことが確認されている。

この技術が実装されれば、「山東」や「遼寧」と比べ、より多くの種類の航空機を発艦させることが可能になり、信頼性とエネルギー効率の面でも大きな進歩が期待される。

海上公試の完了を経て、2025年の就役が計画されている。

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世界3カ国目!中国の原子力空母建造計画の全て

4隻目の空母が「福建」と同型であるという情報の中で、原子力空母への転換は5隻目からとされる噂が流れている。

大連造船所からは2022年12月に、5隻目の空母の模型が発表され、この模型からは船首と艦橋に「20」という数字が確認されている。

これまでの中国海軍の空母に割り当てられた番号を踏襲すると、「遼寧」が16、「山東」が17、「福建」が18、そして建造中の4隻目の空母が19であることから、この「20」という数字が5隻目の空母を意味していることがうかがえる。

現在、世界で運用されている原子力空母は、アメリカ海軍のニミッツ級とジェラルド・R・フォード級、そしてフランス海軍のシャルル・ド・ゴールのみである。

中国が原子力空母の建造に成功すれば、この技術を有する世界で3番目の国となる。

原子力空母の最大の特長は、事実上燃料補給の必要がなく、航続距離がほぼ無限に近いことである。

これにより、長期間にわたる海上任務の実施が可能となり、作戦行動範囲の拡大が見込まれる。

さらに、約10,000トンの燃料を搭載する必要がなくなるため、その分航空機や弾薬の追加搭載が可能となり、戦闘能力の大幅な向上が期待される。

この技術革新が、将来の海上戦略にどのような変革をもたらすかは想像に難くない。

特に、電磁式カタパルトと原子力推進の組み合わせは、空母の運用能力を大きく広げる。

福建での電磁式カタパルトの採用は、艦載機の発艦能力を大幅に向上させると同時に、電力供給に関する懸念を払拭する可能性を秘めている。

中国が原子力潜水艦を実用化している実績から、原子力推進の基本的なノウハウは保持していると考えられる。

しかし、中国の原子力推進技術が米国に比べて遅れを取っている現状は否めない。

安全性や科学的根拠から、原子力空母の開発を急ぐことは難しい状況だ。

中国が開発中の小型モジュール式原子炉「凌竜(りりょう)1号」は、2〜3年ごとの燃料補給が必要である一方、米国のジェラルド・R・フォード級空母に搭載されている原子炉は半世紀もの長期間稼働が可能であるとされている。

それでも、台湾有事などの緊急事態においては、中国の原子力空母が補給を要する回数を減らし、戦闘機の出撃率を高め、持続可能な作戦遂行能力を向上させることで、戦術的な優位を確保できる可能性を示唆している。

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アメリカを凌駕する海軍力!中国が保有する340隻の艦船

中国海軍は2022年時点で340隻もの艦船を保有し、世界最大の海軍力を誇る。

これに対し、アメリカ海軍は280隻の艦船を保有しているだけでなく、中国は13箇所の海軍造船所を持ち、その生産能力はアメリカの海軍造船所の総合力を上回っている。

さらに、小型コンピュータ上で動作するAIを利用して軍艦の電気システムを1日で設計できる技術を持っている。

これは、人間の設計者が最先端のコンピューターツールを駆使しても300日かかる作業量に匹敵する。

中国海軍が運用する2隻の空母、「遼寧」と「山東」は、艦載機の発艦を可能にするためのスキージャンプ式という甲板構造が特徴だ。

ただし、カタパルトでないことから燃料や武器を満載しての発艦はできないという弱点がある。

 

「福建」の電磁式カタパルトの採用は、艦載機の発艦性能を大幅に向上させる重要な技術的進歩であり、兵器や燃料を満載した状態での発艦が可能になる。

しかし、福建を含む現存する中国海軍の空母は、全て蒸気タービンによる推進方式を採用しており、これは原子力推進に比べて限界を抱えている。

中国は4隻目の空母について、原子力推進を採用する可能性を示唆しており、その発表は間もなく行われる予定であるとされている。

これが実現すれば、技術的にも大きな前進となる。

初の空母「遼寧」でのJ-15戦闘機の搭載数は18から24機で、この数では実戦での攻撃や防御に制限がある。

しかし、福建は50から70機を搭載可能とされ、この数であれば先述の問題を大きく解消することができる見込みだ。

さらに、中国は軍事予算を約7%増加させ、戦闘準備と開発を進めていることからも、その意気込みが伺える。

4隻目の空母は2025年から2027年の間に進水する予定であるが、専門家の間ではまだ通常動力の可能性も指摘されている。

確かに、通常動力空母は原子力空母に比べてメンテナンスや建造費が少なく済むメリットがあるが、原子力空母の持つ航続距離の長さや、カタパルト発射システムへの適合性など、明らかな技術的優位性も存在する。

原子炉は、カタパルトを動かすために必要な蒸気を生成し、空母の速度と航続距離を向上させる重要な役割を果たす。

アメリカとフランスが保有するニミッツ級、ジェラルド・R・フォード級、そしてシャルル・ド・ゴールは、原子力推進による戦術的優位性を実証している。

もし中国が原子力空母の運用に成功すれば、世界の海軍力バランスに新たな次元が加わることになる。

2030年には5隻体制へ!中国空母の野心的な拡張計画

中国が次期空母を原子力動力とする可能性が高いとされる理由は二つあり、これらは中国海軍の将来像と戦略的野心を明確に示している。

まず、中国は世界トップクラスの海軍を目指しており、その実現のためには長距離の展開能力が不可欠である。

原子力空母は、その絶大な航続能力により、この目標を達成する上で中核的な役割を担う。

次に、通常型空母の運用には補給艦や前方基地などからの支援が必要不可欠であるが、原子力空母はほぼ独立して長期間の作戦行動を維持できる。

これにより、原子力空母は高度なシステムの運用に必要な強大な電力を提供し、中国海軍の戦略的自由度を大きく高める。

さらに、中国は攻撃型潜水艦と弾道ミサイル潜水艦の両方に対応する海軍用原子炉の開発も進めており、これは原子力空母の技術的基盤を強化するものと見られる。

原子力空母は、ただの軍事的資産ではなく、中国海軍の威信を象徴するものとして、その価値は計り知れない。

原子力空母を持たない中国海軍を「ワールドクラス」と呼ぶことは難しいため、その実現は中国にとって重要なマイルストーンとなる。

建造期間については、「福建」の建造に6年、「山東」の建造には4年半が必要だったが、この傾向を踏まえると、4隻目と5隻目の空母が来年以降に開始されれば、2030年までに中国海軍の空母が5隻体制になることは十分に可能だろう。

また、2049年までに「世界一流」の軍事大国になるという中国の目標に向けて、新世代のステルス戦闘機の開発も進んでおり、これは空母搭載可能な航空機艦隊の拡大に貢献する。

中国海軍の艦載機開発能力は、既にソ連のSu(スホーイ)-33を基にしたJ-15の製造や、電磁攻撃バージョンであるJ-15Dの開発に成功しており、今後もその数を増やしていく計画だ。

特に、2033年までには艦載戦闘機部隊を317機まで増加させる必要があるとされており、カタパルト発進や着艦装置の技術開発も並行して進められている。

このように中国の野心的な海軍戦略と技術開発は、国際的な軍事バランスにおいて重要な影響を与えることが予想される。

中国空母が直面する艦船と航空機の整備の複雑さ、そしてカタパルト発進という新たな挑戦にどのように取り組んでいるかは、「福建」の運用能力が今後数年間でどのように発展していくかを見ることで徐々に明らかになるであろう。

習近平国家主席が2027年の人民解放軍創設100周年を控え、戦闘準備態勢の強化と技術進歩を繰り返し強調している背景には、中国が地域的な軍事的優位を確立し、さらにはグローバルな影響力を拡大するという明確な意図がある。

米軍高官の一部が指摘するように、中国が2027年までに台湾の軍事占領を計画している可能性があるという見方も、中国が軍事的能力を着実に強化している現状と無関係ではない。

 

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