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ウクライナに提供された各国の戦車は、ロシアのウクライナ侵攻に対するウクライナ軍の防衛に重要な役割を果たしている。
兵器供与については、対戦車ミサイルや無人偵察機、防空レーダーやドローンなどが送られている。
これらの兵器は、ウクライナ軍の戦闘能力を高めるだけでなく、ロシア軍の作戦にも影響を与えていると考えられる。
例えば、ウクライナの防空能力の向上により、ロシア軍は夜間飛行を余儀なくされたり、地上部隊の進撃を遅らせたりする効果がある。
ウクライナへの兵器提供が、ロシアとの関係を悪化させるのは明らかだが、同時に、ウクライナが自衛能力を高めることによって、ロシアの脅威に対する抑止力を強化することができる。
各国が供与した戦車の迫力ある動画も見てね!
この記事に書かれている内容は
悪燃費のM1エイブラムス
エイブラムスは、アメリカ陸軍の主力戦車の一つで、M1エイブラムスとして知られる。
エイブラムスは、高い機動性と防御力、火力を備えており、アメリカ軍が主力として運用している戦車である。
M1A1とM1A2の2つのバリエーションがあり、M1A2には、改良された通信システムや防御システム、強化された火器管制システムなどの機能が搭載されており、主砲は120ミリ砲で、高い火力と機動性を持っている。
実戦では、湾岸戦争やイラク戦争など数々の戦場に投入されてきた。
また、その強力な能力と信頼性から、多くの国々で採用されているほか、連邦警察や州警察などの法執行機関でも使用されている。
2023年の1月には、アメリカ政府がウクライナに対してエイブラムスを31両供与すると表明した。
もちろん、これは、ロシアのウクライナへの軍事侵攻に対抗するための措置である。
エイブラムスは強力な戦車ではあるが、いくつかの弱点が存在する。
1つ目は、燃費の悪さである。
エイブラムスはガスタービンエンジンを採用しており、高い出力と応答性を持っているが、リッターあたり250メートルしか走れないという驚異的な燃費の悪さを抱えている。
これは、他の戦車と比べても非常に低い数値であり、補給や整備の負担が大きくなることが弱点となる。
2つ目は、熱赤外線シグナチャーである。
エイブラムスは、機動性を維持するために、非常に高出力のエンジンを使用している。
そのため、熱赤外線シグナチャーが非常に大きくなる。
つまり、敵の赤外線センサーによって、エイブラムスの位置が検出される可能性があることを意味する。
3つ目は、電子戦対策である。
エイブラムスは、妨害電波などの電子戦に対する脆弱性が指摘されている。
エイブラムス戦車には、高度な電子戦対策が施されているものの、電波妨害には様々な種類があり、高出力の電波妨害装置や、高周波数のジャミング装置などがあるため、それらに対して完全に耐性を持つことは困難である。
重量オーバーのレオパルト2
レオパルト2は、ドイツの主力戦車であり、現代の最も強力な戦車の一つである。
レオパルト2は、高速走行が可能な強力なエンジンを備えており、車体の操縦性も非常によく、高い機動性を発揮する。
防御面で考えると、強力な装甲を備えており、多くの現代的な武器システムに対して、非常に高い防御力を発揮する。
攻撃面では、主砲として120mmの滑腔砲を採用しており、高い命中精度と射程距離を備えている。
それだけでなく、多数の副武装を搭載しており、対空、対人、対戦車戦闘においても優れた火力を発揮する。
レオパルト2は最新の通信システムを備えており、高い情報伝達能力を発揮することが可能である。
実戦では、シリアやウクライナなどの戦場で活躍した戦歴もあり、シリアでは、トルコ軍のレオパルト2がISILやクルド勢力と交戦し、火力と装甲の優位性を発揮した。
ウクライナでは、ドイツや他のヨーロッパ諸国から供与されたレオパルト2が、ロシアと対峙するウクライナ軍に加わり、戦局打開の期待が高まった。
歩兵戦闘車や自走砲、防空システムなどと連携して戦闘を展開した強力な戦車であるレオパルト2だが、弱点も存在する。
1つ目は、重量である。
レオパルト2の重量過多の原因は、主に搭載する装備や装甲の強化、エンジンの大型化などによるものである。
装甲板の厚さを増し、新しい装備を搭載することで約63トンを超える重量となった。
エンジンも改良され、1200馬力以上の出力を発揮するようになったものの、レオパルト2の重量は、初期バージョンであるレオパルト2A1(約55トン)から大幅に増加している。
そのため、橋や道路などの制限が多い地域では移動に制限が生じることがある。
また、輸送にも問題が生じ、陸路で輸送する場合、特別な輸送車両が必要であり、移動が困難であることが弱点と言える。
2つ目は、運用方法だ。
レオパルト2は高度な電子機器による操縦システムや照準システムを備えているため、訓練され技術を持ったクルーによって運用される必要があることから、ウクライナ兵に対して教育が必須となることだ。
また、開発・生産コストが高く、1両あたり7億円という価格で、保有・運用コストもかかるため、財政的な負担が大きいというデメリットも合わせもつ。
複雑な構造のため、故障が発生した場合には、修理に時間がかかることがある。
以上のように、重量的な問題、運用面での問題など、クリティカルな弱点も存在するのがレオパルト2の特徴である。
水中潜行できないチャレンジャー2
チャレンジャー2は、イギリスが開発した主力戦車で、重装甲と多層防弾システムを備え、対戦車ミサイルや機関砲の攻撃にも強い特徴をもつ。
チャレンジャー1は、1980年代後半に配備された戦車で、1991年の湾岸戦争で活躍した。
改良型のチャレンジャー2は、現在もイギリス陸軍やオマーン陸軍の主力戦車である。
さらに2021年にはアップグレード版のチャレンジャー3も開発され、2040年まで運用すると発表された。
特に防御力は世界最高水準で、イラク戦争ではRPG-29などの対戦車兵器を受けても運用可能だったことが報告されている。
また、砂漠などの過酷な環境でも故障が少なく、長期間にわたって作戦行動が可能だ。
高度に強化された複合装甲を備えており、多くの現代的な武器システムに対して、非常に高い防御力を発揮する。
攻撃面では、主砲として120mmの滑腔砲を採用しており、高い命中精度と射程距離を備えている。
さらに、チャレンジャー2は、高出力のエンジンを備えており、車体の操縦性も非常に高い。
ガソリンエンジンを搭載し、最高速度は約60km/hで優れた機動性を発揮する戦車でもある。
他にも、最新の通信システムを備えており、高い情報伝達能力を発揮することができるといった、高水準の戦車ではあるがいくつか弱点が存在する。
目立った弱点としては、車高が高いため、低い位置からの攻撃には脆弱という点である。
例えば、地雷やIEDと呼ばれる(即席爆弾)などの地上からの攻撃には、装甲の薄い底部にダメージを受ける可能性がある。
車高が高いことで、車体が目立ちやすくなり、敵に発見されやすくなることで、戦場での偵察や狙撃に対して不利になったり、隠蔽性が低下することから、敵の標的にされたりする可能性も高くなる。
もう1つの弱点は、水中潜行能力である。
チャレンジャー2は、主に陸上での運用に特化した戦車で、水中を潜行する能力を持っていない。
ただし、深さ1.1メートル以下の浅い水を通過することはできるため、河川や湖、海岸線などの浅い水域での移動は可能である。
水深が深い場合は、浮航機材や架橋装備などの支援が必要となることから、河川や湖、海などの水域を横断することができず、陸上での移動に制限があるという弱点をもっている。
兵器提供では終わらない戦争
ウクライナへの兵器提供は、ロシアとの緊張を高める一方で、ウクライナの防衛能力を向上させる効果もある。
西側諸国は、ウクライナに対戦車ミサイルや対空ミサイルなどの先進的な兵器を提供しており、これらはロシアの戦車や航空機に対抗するために必要なものである。
また、日本も非殺傷性の装備品を提供している。
しかし、当然のことながら、兵器提供だけではウクライナの安全保障を確保することはできない。
ロシアはウクライナに対する軍事侵攻の準備を進めており、その規模や意志は西側諸国よりも強いと見られる。
したがって、兵器提供に加えて、政治的・外交的・経済的な圧力や支援も必要である。
また、兵器提供によって生じるリスクも考慮しなければならない。
例えば、兵器が第三国に流出したり、誤射や事故が発生したりする可能性も当然考えられる。
今後ウクライナやロシア、世界の各国が、どう動くことが正解かなど誰にも分からないが、ウクライナ危機は欧州や世界の安全保障環境に大きな影響を与えることは間違いない。
次の動画では、ウクライナに提供された対戦車ミサイルの性能について解説しよう。
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