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ロシアが戦争で使用が禁止されている「禁じ手」の兵器を使用したことが明らかとなった。
それが核兵器に次ぐ威力の「燃料気化爆弾」と「クラスター爆弾」だ。
禁止兵器とは、戦争において使用を条約によって制限されている兵器のことである。
この兵器は国際人道法上の観点において必要でない、又は必要以上の苦痛を人体に与えるものを指している。
1868年に締結された各条約やジュネーヴ諸条約の追加議定書などにおいても戦争における兵器使用が無制限でないことが明記されている。
つまりは、戦争だからといってルール無用で強力な兵器を使用し続けていては、兵器を使用された戦争下にある国だけでなく、地球全体の自然環境や戦争後の各国住民においても無用な禍根を残すことになりかねないということだ。
戦争はスポーツではないが、一定の人道的ルールに基づいて行うことが定められているのだ。
今回は、ロシアが使用した真空爆弾やクラスター爆弾の特徴と破壊力、また広島型の3300倍という世界最強の核爆弾について解説していこう。
ロシア軍による実際の攻撃の動画もあるので見てね!
全てを焼き尽くす燃料気化爆弾
ロシアが燃料気化爆弾を使用したという情報があるが燃料気化爆弾とはいったいどのような兵器なのだろうか?
燃料気化爆弾とは真空爆弾とも報じられており、通常の爆弾とは違い、火薬のように単純な爆発力によって敵を攻撃するものではない。
周囲の空間の酸素を一気に奪い、高温反応を引き起こす兵器であり、通常の爆弾と比べて爆風を長時間発生させる特徴がある。
蒸発し、拡散された燃料は爆薬となる燃料が蒸発することによって蒸気による雲が作られ、拡散した後に着火、爆発する仕組みだ。
都市ガスの爆発事故でもあるように、周辺に大きな衝撃波を発生させるため、通常の12倍の気圧を発生させ、人体に多大な影響を及ぼす兵器となっている。¥
手榴弾などの通常の爆弾を使用した場合、攻撃力を持つのは爆発によって周囲に飛び散る破片である。
周囲に破片が飛び散ることによって敵兵に金属片が刺さり、絶命に至らせる。
しかし、この燃料気化爆弾は破片を飛ばすことはない。
それでも大きな破壊力を持つのは、燃料気化爆弾の攻撃による真骨頂が、長期間にわたって強い爆風が連続して全方位から起こることである。
BLAVEという化学反応を使用して行われる燃料気化爆弾は、周囲数百メートルほどに爆発する燃料を散布し、範囲内において爆発を起こし続ける。
爆発を起こす燃料が周囲に散布されているのだから、範囲内にいる人間には全周から強大な爆風が襲ってくるのだ。
まともに喰らえばすぐに骨や内臓が潰れてしまうことになるだろう。
そして、気化した燃料が範囲内のあちこちで爆発するということは周辺に存在する酸素を燃やし尽くすことにもなるため、当然息ができなくなる。
周囲の空気や周囲にいる人間の肺からも酸素を吸い上げてしまう恐るべき兵器である。
連続した広範囲における衝撃波と、爆発による周辺酸素の全焼。
これが燃料気化爆弾の恐ろしさと言えるだろう。
ロシアは、これに加え禁止兵器となっているクラスター爆弾も使用した疑いがもたれている。
ロシアが病院にクラスター爆弾を投下
ロシアは戦争で禁止されているクラスター爆弾を病院に投下し、この攻撃で民間人4人が死亡、医療従事者6人を含む10人が負傷したことが明らかとなった。
クラスター爆弾とは、一つ大きな爆弾の中に小規模な爆発を発生させる小型爆弾を大量に内蔵したものだ。
フィンランドにおける戦争では、ソ連空軍が空中で回転しながら遠心力で60発の小型焼夷弾を散布する収束爆弾コンテナを実戦使用していた。
アメリカ陸軍航空軍は、ドイツ軍がロンドン爆撃で使用した焼夷弾を参考に開発した38ないし48発の焼夷弾をコンテナに収容し、高度700 mで爆散させ、高密度に焼夷弾を降らせる集束焼夷弾E46を日本への空襲に使用していた。
これらのように、クラスター爆弾は広範囲に多くの爆発を起こすことが可能な兵器であるため、強力な破壊力とはいかないものの、非常に広い範囲の面制圧に有用な兵器である。
つまり、狙ったターゲット以外の無差別攻撃を行う兵器といえる。
特に焼夷弾のような爆発後に他の手段で攻撃を加えることができるような兵器を内蔵しているクラスター爆弾は広域攻撃に加えて持続性の高さも加わるために大変強力な兵器と言えるだろう。
また、ベトナム戦争で使用された、ケースに野球ボール大の子爆弾を300個ほど内蔵し、その子爆弾ひとつの炸裂で600個ほどの金属球を飛散させる「ボール爆弾」という種類のクラスター爆弾などでは、通常の車両や、非武装の一般人相手などに密度の高い攻撃を加えることが可能である。
それに加えて、拡散する前の親となる爆弾を爆発させる高度によって周囲に広がる範囲を調整することが可能になるため、現場時点で最終的な調整をするのが難しく、状況に応じて密度と範囲を調整しなければならない。
また、クラスターの中には不発弾も多く発生しており、ボールのように見える爆弾を子供が拾って死傷するという事故も発生している。
ロシアが保有する世界最強の核爆弾ツァーリ・ボンバ
ロシアは世界最強の核爆弾を開発している。
そのエネルギーは広島型原爆の約3300倍ともいわれている。
正式にはRDS-220、非公式にはツァーリ・ボンバ(Tsar Bomba)として知られる水素爆弾の爆発に至るまでの経緯を公開している。
ロシアは原子力産業75周年を記念して、アメリカとの核開発競争が激化していた1961年10月30日、北極海の孤島で行われたツァーリ・ボンバの実験のドキュメンタリー映像を機密解除している。
40分間の動画は、爆撃機から投下され、爆発の瞬間の映像が記録されている。
ロシアは、この爆発の際の閃光が1000km以上離れた場所から見ることができたとしている。
第二次世界大戦において広島や長崎に落とされた原子爆弾はそれぞれの地域に甚大な被害をもたらした。
この爆弾が実際に戦争で使われたことはないため、実際にどのくらいの被害になるかは不明である。
しかし、比較対象となっている広島と長崎に落とされた原爆よりもはるかに強力なエネルギーを発生するとなれば、被害は甚大だ。
原子爆弾の原理としては、原子として不安定なウランやプルトニウムに電子を加えることによって人為的に核分裂を起こし、爆発を起こすというものである。
核分裂は本来、化学的には認められないものであり、物理学の領域となっている。
化学的に核分裂が認められない理由はなぜか。
それは、核分裂というものが自然ではあり得ないものだからだ。
化学的にはあり得ないとされるほどの現象である核分裂が起こった際に発生されるエネルギー量は凄まじいものとなることは明白だろう。
だからこそ、原子爆弾がこれほどの威力を持っているのであり、核爆弾というものが戦争の抑止力となるとまで言われているのだ。
もしロシアがこの爆弾を使用すれば、ウクライナどころかユーラシア大陸全体、もしくは地球全体に放射能がまき散らされるかもしれない。
ロシアは核兵器を使用するのか
燃料気化爆弾や、クラスター爆弾、核爆弾は実際に禁止兵器として定められているものである。
ロシアが使用していると認められたのは現在では燃料気化爆弾とクラスター爆弾であるが、今後状況が悪化した場合は核が使用される可能性もゼロではない。
核爆弾は紹介した兵器の中では使われない可能性の方が高いものではあるが、テロ組織の拠点に使用することを想定した小型核兵器も存在することから、今のプーチンならやりかねない。
ウクライナとロシアの戦争を傍目に見ている人が多い日本であるが、中国という核保有国が隣に存在する日本も他人事ではない。
台湾侵攻をもくろむ中国にとって、その次のターゲットは間違いなく日本である。
今この瞬間も、尖閣諸島周辺海域では中国海軍と海上自衛隊や保安庁が対峙していることを忘れてはならない。
ロシアとウクライナの状況を日本と中国という立場に置き換えた場合、今の日本であれば、どういった対応をするのであろうか?
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